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#11 ライバル登場! 基礎英文法授業の中身
前回までの記事は
コミュニケーション重視の”日本語禁止のグループレッスン”について紹介いたしました。
今回はもうひとつのグループクラス”基礎英文法” の授業についてご紹介します。
当時のスケジュールは
19:00〜日本語禁止の授業
20:00〜基礎英文法の授業
という2時間連続でした。
授業中は基本的にテキストに沿って進行します。
進行速度は年単位で決められていて、「1コマあたり1チャプター進む」と言った具合です。
先生が日本語で授業を進行します。
ある日の授業内容(Be動詞の基礎的な使い方)
He ( ) a doctor.
His name ( ) Jake.
You ( ) well built.
They ( ) my classmate.
上記のカッコ内を聞かれて答え,先生が解説します。
そして否定分、疑問文に変えるパターンや単数/複数、加算/不可算、時制(現在過去未来)を組み合わせた内容で質問され、口頭で発表させられるという”緊張感のあるセッション”があります。
次に生徒同士でペアになり、その日の文法パターンでお互いに発言したり質問、回答するという練習があります。
選ぶ単語は自分に関したことや、妄想でもかまいません。
例えば・・・
「お父さんの名前は何というのですか?」に対し
「ビル・ゲイツといいます」
と言った具合です。
文法の授業なので、その辺はお任せになっていて楽しい時間でした。
ここでも基本は
「できればテキスト(ヒント)をみないで会話する」
「会話にはリアクションを入れる」
といったチャレンジングかつ実践的なポイントも取り入れます。
日本語使い放題のため、授業終盤で質疑応答が増えます。なので時間通りに授業が終わることはなかったですね。
この英文法クラスは平日木曜日の開催なので、20時から受講する生徒が増える傾向にありました。
その中にひとり、雰囲気の違う男が現れます。
初登場時、10分ほど遅刻してきた背の高いスーツ姿の30歳前後の男性。
授業は導入部分を終えており、先生が「Mr.OO(その男性)、少し先に進んでいますけど・・」と言いかけたのに被せるように
男性「あっ、内容全部頭に入ってるんで大丈夫です」
とさらりと答えます。
私は
(強気〜、言うじゃな〜い)
と思いました。
ここでは彼をMr.Yoshi(仮名)としておきます。
その日は助動詞の授業です。
can
とか
may
とか
will
ですね。
先生が「canが持つ用法は・・・?」と言った後に「Ms.OO(生徒の名前)。わかりますか?」と指名することが多いのですが、指名されなくても答えてオッケー。
Mr.Yoshiは”canの用法は・・・?”のあとにすぐさま
「可能」
「能力」
「許可」
「依頼」
「可能性」
と全部サラリと答えてしまいました。。。
(なんだコイツは・・・。)
(プライド高そうだな・・・。)
そんな第一印象でした。
後に彼とは一番仲良くなるんですけどね。
授業の最後に先生が
「彼(Yoshi)は半年前からこの授業を受けているので、少しレベルが上なんです。他の皆さんも半年するとこうなりますよ!」
と彼について少し紹介してくれました。
でもそれだけではなく、彼はとても勉強熱心でした。
授業が終わってみんなが帰るのに、先生をつかまえて質問したり自分が作った英文が正しいかチェックしてもらってましたから。
書いていてとても懐かしい気持ちになりました。Yoshi君、元気かな。。。