サくら&りんゴ #98 カナダからの小包
昨年10月にカナダから娘のアーニャに荷物を送った。
このご時世のせいか、航空便の選択が出来なくて船便のみ。
送った時点で、予想到着日が2~4か月後とあった。(幅がありすぎ~)
そしてちょうどその頃カナダ西海岸で何度かの洪水があり、港で貨物が散乱していた。
いやな予感である。
これは二か月後のクリスマスには間に合わないだろうな。
荷物のトラッキングを見ると、地元の町を出て翌日には中央集配場のMississaugaに着くも、西海岸のB.C.州(ブリティッシュ・コロンビア)リッチモンドから日本に向けて船便が出発したのはそのひと月半も後である。
荷物が滞って港で順番待ちをしていたのかもしれない。
これはいよいよ私の帰国の方が先になるな。
そしてリッチモンドを出港してひと月と4日。荷物はようやく日本に到着。
もちろん私はずっと前に帰国している(飛行機に乗り遅れたとはいえ)。
小包は3か月の長旅であった。
荷物は翌日には無事税関を通過して
間もなく自宅へ配達か・・・
と思いきや、小包受取人のアーニャが仕事場からライン連絡。
なんでも郵便局から、配達できないので取りに来てくれと。
配達できない???
受取人立会いのもと、開封しなければならないと。
開封?? カナダで許可されている大麻は入れてませんけど?
いやな予感である。
仕方がないので私が直接電話をかけてみる。
スマホの向こうから
差出人様から国際電話をいただいてますか?
いいえ私は日本に帰国しています(すでに)
それは良かった
???
中からメイプルシロップが漏れ出て配達できません
Oh,my~
あわてて郵便局に取りに行く。
局では係の人がゴミ袋で包み込んだ荷物を運んで来た。
到着時すでに破損していた模様で、中身の状況を確認しカナダポストに報告するらしい。
係の人が袋を開け、すでにシロップ漬けと化しているパッケージにカッターナイフで切れ目を入れる。
そおおおおおっと。
開くと中はメイプルシロップの海である。
ありゃりゃりゃ~!
と私。
狭い郵便局のカウンターが甘い香りで充満する。
三本あったメイプルシロップの瓶のうち、破損した一本がすっかり空になっているのが、エアーパッケージで包み込んだ上からでもわかる。
その横で事務処理を進めてもらうが、すでに荷物を置いたカウンターもペンもベトベトである。
す、すみませ~~~ん。
と私。
係のおじさんは怒りもせず、手続きが済むとごみ袋でさらに二重に箱をカバーし、破損して空になった瓶を受け取り、おまけに持ちやすいよう手提げの紙バッグまで持って来てくれた。
カウンターはあとで拭いておきますから
す、すみませ~~~ん。
と私。
やはり日本の人は心遣いが素晴らしい。
てなわけでシロップの海、もとい太平洋の長旅を終えた残り二本の瓶はどうやら無事で、さっそくカリリと焼いたパンにバターを乗せたっぷりのメープルシロップをつけて食べよう。
うふふ
と思って大きな口を開けたら
見ていたYoutubeのカナダCBCニュース
中国のウイルス感染者のひとりが数日前カナダからの郵便物を受け取っていて、感染源はそれだと言っています
Oh~My~である。
カナダの保健局(?)の人は長旅の後にウイルスがそんな効力を持っているとは考えにくいと反論しているらしい。
今のところ私もアーニャも感染症状は出ていませんが。。。
ところで、以前友人が、スーツケースで持ち帰った食べ物が中で爆発していたと。
それは
キムチ
気圧の変化で爆発?
あるいは発酵が進んで?
今回のアーニャーの一番のリクエストはアップルサイダービネガー(ヘッダー写真)。それは温度調整での殺菌処理をしていない物。長旅で発酵が進んでドカンとなった可能性も?
メイプルシロップビネガー漬けの荷物。。。
考えただけでぞっと寒気がする
いや、ウイルスがついていたら、寒気だけでは済まないだろうけど・・・。
Stay healthy