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アパラチアンのピクルス

ピクルス・ファンというわけではなかったのに
レシピを調べるうち
その黄金色の世界に入り込んでしまった。

そんな間も
裏庭ガーデンで採れたきゅうりが
冷蔵庫にどんどんたまってゆく。

きゅうりがふにゃりとなる前に早くピクルスを作らなければ。

新鮮なきゅうりと同様、ピクルスもcrunchy (パキッ!)感が命。

youtubeを見ていると、カメラの前で食べて見せて
ほらこんなにcrunchy!
パキッ!パリパリ
と音を聞かせるのである。

そしてここでいうピクルスとは年単位で棚にストックできる保存食である。

ハンバーガーにちょこっと付いているくらいに思っていたピクルス。
子供の頃は好きでなくって、わざわざよけて食べていた。

だから夫ジェイがNYにあるピクルスのお店
The Pickle guys

の話をしていたときも
ハン?それが?
な私であった。

ところがBUBBIESの
Bread &Butter pickles(ブレッド&バターピクルス)

に出会ったとき、

これってピクルス?
甘いんだけど・・・
それ以来黄金色ピクルスの虜に。

黄緑色の筋が入ったのがピクリングきゅうり。
右上2本がスライシング
日本のキュウリより皮が硬め。

結局9本のキュウリと2本の黄色いスクワッシュ(曲がった部分はよけて)を使って、甘いピクルス、ブレッド・アンド・バター(Bread and butter変な名前ですよね~)を作ることにした。

まずはすべてを輪切りに

ここでの学び
どのyoutuberも言っていた。花がついていた端っこは必ず切り落とすと。ここから出てくる(エンザイム?)物質が、キュウリを柔らかくしてしまうらしい。

こっちが花がついていたはじっコ
スクワッシュは種を取って
おおき大きなボールに山盛り

さらに玉ねぎ2個、少し大きめみじん切り
そして
塩(純粋な塩)1/3カップ(きゃあ~多すぎ~ちょっと少なめにした)
1 1/2小さじ ターメリック(これが黄金色のわけ)
を振って混ぜ氷を乗せ3時間置く。

ここでの学び

固まらないようにするためのヨウ素(iodine)を添加していない純粋な塩。パッケージを確認して内容物はsaltとしか書いていないもの
Kosher saltもそれにあてはまる。
Kosherはジューイッシュ料理に使うもの。
ニューヨークのピクルスの歴史はこのジューイッシュピクルスの歴史と切っても切れない。

さて、きゅうりたちに塩をしている間にメイソンジャーを煮沸。

ここで学の学び
フタ、つまり写真下部から右にあるものは、使い回し禁止!

フタの内側にはパッキングとなるゴムのようなものがついていて、煮沸により劣化していくため、その都度新しいものにしないと密封ができないとのこと(え~!何度も使いまわしてたんですけど・・・)

左上より、リング、フタ
下にあるのはジャーを引き上げるときに使うリフター

かつて疑問だった。
なぜメイソンジャーのフタだけ売っているのか?
フタを失くす人がそんなにいるの~???ったくカナダの人ときたら・・?
の謎が解けた。

写真左上のリングは使いまわし可能。

さてピクルスの液。ビネガー、砂糖、スパイスを混ぜて沸騰させる。

3カップ砂糖(きゃあ~多すぎ~ちょっと少なめにした)
11/2小さじセロリシード
2大さじ マスタードシード
22/1サイダービネガー

セロリシードとマスタードシード

三時間置いたきゅうりたちは出てきた水を流し、ピクルス溶液に入れて

なんと、一度沸騰させる

え~沸騰させちゃうんですかあ・・・!パキッが命のピクルスなのに・・?

き、キュウリの種が多すぎ・・・💦

メイソンジャーに分け入れる。
フタをする前にジャーの口をペーパータオルなどで丁寧に拭いてから。
これも密封するための注意。
リングをつけて大鍋のお湯にジャーを沈め、10分煮沸

ここでの学び
空気を抜くためにリングは締めすぎない。

赤色はジャーリフター
メイソンジャーを使う時は必需

煮沸が終わったらジャーを引き上げる
取り出していくうちにもフタから
ペキッ
ペキッと音がし始める。
これは密封完了音(勝手に名付けた)


日付けをいれて

冷めたらリングを外し、フタだけでジャーを持ち上げても外れないことを確認。
これで1年は保存可能(なはず)

ピクルスの黄金色が
私の心を
ほんのり幸せにしてくれる

勝手に思い込んでいたことがたくさんある。
たとえば

ここカナダにやって来る移民の多くは祖国が貧困だったり戦争だったり。
だから夫ジェイのように、アメリカ生まれのアメリカ育ちの移民は珍しいのではないかと。

それが周りの人と親しくなっていくと、カナディアンと思っていた何人かが

私、アメリカ生まれなの

貧しいアメリカの生活から抜けてカナダに移住してきた人がいる。

このピクルスは北アメリカの東を南北に走るアパラチアン山脈のそばに住む女性のYoutubeを参考にした。
質素な暮らしの中で守られてきたピクルスのレシピ。

そのアパラシアン山脈の北の果てに近いところで生まれ育った夫ジェイ。
育ての母のピクルスのレシピが
今もどこかに残っているのではないかと
壊れかけたチェストの中をひっくり返して探している。

↓参考にした Celebrating Appalacia

ピクルスは細かく切ってポテトサラダのアクセントに入れても美味しい。

日本とカナダの子供たちのために使いたいと思います。