海外での窃盗事件。自分と相手を守るために。
カフェで席を確保するために、カバンを置いておく。
海外では日本人をターゲットにした置き引きが多いから注意するようにと言われますが、シンガポールに住んでいた頃は、カバンで席取りはよくやっていました。1人でカフェにいるときに、カバンを残してトイレに行くとかも度々あります。
幸いにも今まで一度も盗難に合ったことはありません。
コレをするときは、もちろんサイフやスマホなどの貴重品は持って、最悪カバンだけ盗られても諦める覚悟でやっています。
とは言いつつも、もし本当に盗られてしまったら、犯人に対しての怒りは抑えられない気がします。
それは恐らくシンガポールという国での出来事だからです。それだけシンガポールという国の治安を信頼しているのです。その信頼を裏切られた分、ショックと怒りは大きくなるのだと思います。
同じことを途上国と言われる国でやったらどうでしょうか。カバンだけを置いて席を外す。失くなったとしたも、ただ自分の行動がバカだったと思えるかもしれません。
日本人というだけで、お金を持っていると思われて、犯罪に巻き込まれるということもあります。防犯意識は常に持っているべきです。
私は、この「防犯」というのは、自分自身を守るだけでなく、相手を守るという意味でも必要だと考えています。
たとえ貧しい国だろうが、窃盗という行為はもちろん許されるべきではありません。犯人がいちばん悪いというのが大前提ですが、盗まれた側である被害者にも落ち度がなかったのか、と私は思うのです。
一日一日の食べるものが精一杯の生活。そんなとき、目の前に無防備に放置されるカバン。これを盗れば、それだけで数ヶ月分の生活費になるかもしれない。相手は優雅に海外旅行をしてる外国人。自分の数十倍の収入があるんだから、少しくらいいいのではないか。
外国人である私の「防犯」は、もちろん自分自身を守るためです。そして同時に、そんな気のなかった人を万が一にも犯罪者にさせないための防犯です。
日本人の持つスマホひとつでも、ある人には数ヶ月分の生活に匹敵するわけです。良い人だと思っていた友達が、実は犯人だったという話しを何度も聞いたことがあります。大きな隙を見せることで、魔が刺すということがあるかもしれません。自分の不注意が犯罪者を生み出さないように、大事な「防犯」のひとつだと思います。
かず
被害者に落ち度があるというと賛否があるかもしれません。今回、私が言いたいのは、貧しい国で、一時の気の迷いでやってしまう窃盗についてです。欧州での組織的なスリなどは、全面的に犯人が悪です。