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知識創造?はて?だった私が形式知化の悦びを味わってしまった話

先日、弊社MIMIGURI Co-CEO安斎さんの新著『冒険する組織のつくりかた「軍事的世界観」を抜け出す5つの思考法』の先行予約がスタートしました。しかも現在、大盤振る舞いな早期予約キャンペーンを実施中です。皆さんチェックはお済みですか?

この新著にちなんで、今年のアドベントカレンダーのテーマは #わたしたちの冒険 です。メンバーそれぞれの冒険が綴られるのを、私も皆さんと同じく毎日楽しく読ませてもらっています。

今年のテーマは「#わたしたちの冒険」

さて前半戦も大詰め、12日目は山内が担当します。昨日のくまさんのアドベントカレンダーに「タコス🌮の話になると誰よりも饒舌になる山ちゃん」と書いてくれていましたが、至上最高に饒舌になるのはサカナクションの話の山内です。よろしくお願いいたします。

さて、前置きはこの辺にして、私は「知識創造?はて?だった私が、日々のプロジェクトを通じて貯めていた暗黙知をアウトプットしたことで、あれやこれやとハッピーな出来事が起こり、形式知化の悦びを味わってしまった…。」そんな話を書いていきます。

それではここから本編です、いってらっしゃい!


自分が見えている景色を、人に正確に伝えることって難しい…

プロジェクトの現場では他者との連携が重要だ。

これはきっと多くの人に「そうだよね」と共感いただけることだと思います。円滑に物事を推進できるように、それぞれの持ち味を発揮できるように、と日々さまざまな配慮や工夫を凝らして、プロジェクトにチームで臨んでいる人が沢山いらっしゃるでしょう。

そんな中、こんなことを思う瞬間はありませんか?
「そこはもちろん大事なんだけど、もっとこっちの観点からも捉えたいんだよな…。」「文脈と文脈の隙間に存在する"ここ"の話題が大事な予感がしているんだよな」
────でもこれ伝えてみたものの共通理解には至ってないな…。自分が思っているのと同じくらいの重要度では伝わってないな…。

そんな自分の頭の中にある景色や物事の結びつきが他者に適切に伝え切れずに、不本意なズレや食いちがいが生じることがたびたびあり、実は長いこと葛藤していたんです、私。

多層的で複雑な文脈が織り混ざる脳内の景色を、有限な時間の中で正確に伝えようとするたびに、膨大な情報量を吐き出すことが必要になり、結果「こだわりが強いよね!」「理想が高すぎるのでは?」となることもしばしば。(心の内は「違う!そういうことじゃない!」と叫んでいる。)

そんな葛藤を抱えながら「もっとこう、こだわりとこだわりで殴り合いたいんだよな!パンチ打ってきてくれよ!アツい殴り合いで予定調和を越えたいんだよ!」みたいなことをよく言っていました 笑(でもきっとこの気持ちに共感してくださる方もいるはず)

「ここにもっとこだわりたい」という強い気持ちがある一方で、何度も「うーん、伝わらない」「自分のこだわりだし、自分がしっかり考えればいいか…。」「まあ、でも、そういうもんだよな。」と内に閉じていく感覚ともどかしく付き合い続け、もはやその感覚にも慣れてきているな、と思っていました。

暗黙知を形式知化してふと気付く、「あれ!こだわり伝わってるな…!?」

そんな中、上記の葛藤とは別にMIMIGURI内での探究活動を通じて、過去のプロジェクト経験の形式知化を試みました。自分自身の中に暗黙的に貯まっていた観点や課題解決の実践知をアウトプットしてみたのです。その結果生まれたのが『リレーションモデル』というフレームワークです。
(今回のnoteでフレームワークの中身については触れませんが、社外発信を意気込んで連載(不定期)をスタートさせたので、よければご覧ください。)

こういった類いのアウトプットを腰を据えてやることは初めてだったので、最初は正直「これって本当に伝わるのか?」「自分の考えにどこまで興味を持たれるかな?」「まあ、これもそんなに伝わらないでしょう」と冷めた感覚に慣れきっている自分は思っていました。

しかし、意外な形で反響が返ってきました。

せっかく作ったし、とリレーションモデルを実践の中で使ってみてすぐに、複数のクライアントさんから「まさにこの話がしたかったんだ!」「試してみたい!」「言語化できていなかった部分がクリアになった!」「このモデルめちゃくちゃ良いですね!」とリアクションをもらったんです。

さらに社内にも「最近こんなフレームワークを作って探究してるんだよね」と拓いてみると、「クライアントに紹介してきたよ」「良さそう!プロジェクトで使ってみる!」と、自分自身の手から離れた場所で、使われ始める事態が発生しました。

なんなら社内にとどまらず、パートナー企業の方が「山内さんの名前を出しながらリレーションモデルの紹介をクライアント企業にしてきたんですけど、すごく好評だったので一緒にお仕事しましょう!」と言ってくださって。

そんな反響を受けて、「あれ、普通にウケてるじゃん!嬉しい…。」と思うと同時に、「こだわり伝わらないなー」とこれまで葛藤していたのに「容易に伝わって共感まで生まれてしまってるじゃん!」と。

多層的で複雑な文脈だなーと思っていたものが伝わるようになり、チームメンバーやクライアントさんと「目線を合わせ、一緒に考え、共同で探究する」場の力学が高まったことを実感しました。
そしてこれが、形式知化というプロセスにより、それまで自分の頭の中だけに閉じ込められていたものの壁が取り払われた感覚を得た瞬間でもあります。

面白がってくれた周囲の反響が自信になり、次のステップに進みたい動機が湧き立つ

さらに、自身の知が他者に活用され、「こんなことにも使えそう!」と新たなアイデアが膨んで、また自分のもとにフィードバックとして返ってくるプロセスを味わって「自分のこだわりが他者との協働を通じて成長していく」─── その実感が自信を与えてくれたんですよね。

そして「自分が見えている景色を、人に正確に伝えることって難しい…」という私の葛藤は、形式知化を通じていつの間にか「どうすれば共有された知識を活かして新たな価値を創造できるか」へと変化してきています。

この変化によって、「こだわりが可視化された自分のための形式知」から「複雑な課題を解くみんなのための道具」として、思いのほか人の役に立つかもしれないと期待を抱くようになってきています。

そんな悦びを知ってしまった私は、勢いそのままに「リレーションモデルを共有する探究連載をnoteで書くぞ!」と走り出しているところです。(少なくとも#10くらいまで書くことは決めているので楽しみにしていただけると幸いです。なんなら本を書きたいとまで思ってしまっています…。調子に乗っていきたい所存です。)

改めて一連を振り返ると、これは野中郁次郎氏が提唱した「SECIモデル」のプロセスそのものなのでは?と思います。自分の内なる知識が形式知として外部化され、それが他者との協働を通じて新たな知識や価値を生み出していく。この連鎖が、自分自身を思いもよらない冒険に連れていってくれている。そんな感覚を得ています。

他方で、ここまでの内容を踏まえた時にやはり大事なのは、周囲が興味を持ち面白がってくれたことが、自分の考えをより確固たるものにし、次の挑戦に臨む原動力になっているということだと考えています。面白がってくれているみなさんに、本当に感謝です。

だからこそ、今度は自分が率先して面白がって、誰かの冒険の道のりを少しでも支えられるようになれたら、と思います。自分がされて嬉しかったことは人にもしたい、シンプルな動機です。形式知化のプロセスから、このような感覚を得るとは思ってもみませんでした。

そしてこの体験の立役者(立役知?)である『リレーションモデル』も、まだまだ洗練させる余地が多く残されています。その過程もまた、他者と協働しながら改善していくという知識創造の醍醐味(?)であると感じつつ、もしよろしければ、これから続く探究連載を面白がっていただけると嬉しいです。

という宣伝で、私のアドベントカレンダーを終わろうと思います(笑)

以上、「知識創造?はて?だった私が、貯めていた暗黙知をアウトプットしてみたことで、あれやこれやとハッピーな出来事が起こり、形式知化の悦びを味わってしまった…」話でした。


おわりに

冒頭でも記載した通り、冒険する組織のつくりかた「軍事的世界観」を抜け出す5つの思考法が先行予約中です。先日12/10に開催された刊行決定記念ウェビナーも大好評でした!ご興味のある方はチェックしてください。

さらにさらに!現在なんと!!
特典たっぷり大盤振る舞いな早期予約キャンペーンも開催中です。

そして明日12/13(金)のアドベントカレンダーは、なんと私と生年月日がまったく一緒な奇跡のツインズ"たじー"こと田島 佳穂さんが登場です👏
引き続きMIMIGURIの冒険仲間たちによるアドベントカレンダーをお楽みください。

明日が折り返し地点!

12/1〜12/11までのアドベントカレンダーはこちらから👇


最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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