サーフィンを身近なスポーツに変える
今回調査した会社は、アメリカ、カリフォルニア州サンディエゴにあるAmerican Wave Machine社。アメリカではダラスと、ニュージャージーのプールで実績がある新進気鋭の企業。
人口波とはいえ、宮崎県のシーガイアのようなレベルではなく、高さ2mを超える高波からチューブラインまで、100を超える種類の波を作れる。また騒音が非常に少ないのが画期的な特徴。
実は日本でも既にこの会社の製品を使った事業が実施されてる。それが静岡県の牧之原市。静波サーフスタジアムという名前で2021年7月から稼働している。プールの大きさはサッカーコート2つ分くらいで、全体で1haほどだという。
サーフィンでまちづくり 地域活性を
牧之原市は、人口規模では4万5千人ほどの小さい町。浜松市・静岡市という巨大な2都市の狭間にあるため、過疎化や人口移動が大きいことが地域の課題でした。
そこで市長を始め、地域をあげてセールスプロモーションの決定したのがサーフィンのまちづくりでした。太平洋の実際の海があるにも関わらず、人口のプールを作るという逆の発想でした。かなり積極的です
現地をGoogle Mapsでみると、まじで海の目の前にプールを建設しています。海まで行けばお金をかけずにサーフィンできるのに、なんでわざわざ?その理由はサーフィンのハードルの高さにあります。
サーフィンは始めにくい。続けにくいスポーツ
朝早く行っても波があるかわからない。
波があっても練習しないと、波間にいけない。
波間にいけても、良い波はなかなか来ない。
良い波がきても、誰かが乗ると自分は乗れない
上手な人が先にとるので、地元優先みたいになる。
そもそも危険であるため、肉体的訓練がいる。
というように、サーフィンはどうも難しいんですね。だからこそ、毎日すぐに海に行ける地元の人が自然と上手になっていき、部外者は入れないような感じ(実際はそうじゃないかもですが)。
だからこそ、人口プールってのが大きな需要があるんですね。上記の問題点をすべて解決しています。予約制にして必ず1時間に何本は乗れます。という確約がつくと、初級者はとてもありがたい。練習のしがいがあります。プールですから、沖に流されて死ぬ危険もない。
また上級者だけの時間にすることもできれば、波を上級者向けにデザインもできます。よりハイレベルに上達を目指す人は、こちらを選択することもできますね。
各地で進むサーフスタジアム計画
このサーフスタジアム。そもそも東京五輪で都内に作る予定でした。しかし地面の買収が計画を大きく上回る見込みとなり断念となりました。
この後は、きっと九州地方、沖縄地方、関西、中国地方、そして北陸地方あたりに、日本で6拠点くらいまでは、出現するのでなかろうかと思われます。
世界ではブラジルのサンパウロ近くに建設することが決定しました。やはり都心部につくることが稼働率もあがり、経済効率は高まるでしょうね。
米原の東口にこれを作ったらどうか?
再開発の計画がいまいち進んでいない米原駅東口。滋賀県の工業技術センターの計画以外は、未だ見えてこない状況にあります。そこでこのサーフィンスタジアムを建設してはどうか、というシミュレーションをシてみる。
米原駅の立地は、北陸・中京・関西の交通の分岐点にあたります。新幹線でサーフィンへ。という観光キャンペーンも打てますし、あちらこちらから、1時間圏域にあり便利が良い場所です。
この立地をいかして、三都市圏域の人口交流が促せる仕掛けが作れたら!と思いますね。