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自閉スペクトラム症(ASD)とは?

自閉スペクトラム症(ASD)について、今回は概要をお伝えします。ASDは目に見えにくく、個人差が非常に大きいのが特徴です。特に知的能力や発達年齢による差があるため、日常の行動も多様に現れます。このため、ASDについて理解を深めるには、知的能力レベル・自閉症レベル・年齢発達レベルという3つの視点が重要です。

▼ 参考資料

1. 知的能力レベル
ASDの知的能力には大きな幅があります。重度の知的障害を伴うケースから、知的に優れた能力を持つケースまで様々です。例えば、学校で通常の学習をこなす子もいれば、読み書きや計算が難しい子もいます。さらに、重度の場合は発語がないこともあり、知的レベルの違いによって支援や対応方法も変わってきます。

2. 自閉症レベル
ASDの症状には強弱があり、感覚過敏の強さや反復的な行動の度合いが人それぞれ異なります。DSM-5という診断基準では、ASDの主な特徴として以下が挙げられます。

  • 社会的コミュニケーションと対人的相互反応:人との対話や関係性において困難があるかどうか。

  • 反復的な行動や限定的な興味:特定の活動にこだわる傾向があるか。

  • 早期の症状出現:症状が幼い頃から現れているか。
    これらの症状が、家庭生活や職場での適応に影響を及ぼしている場合、支援が必要です。

実際に、私の息子もレゴやミニ四駆に強いこだわりがあり、そればかりに集中することがあります。また、コミュニケーションが苦手で、人と話すときに目を合わせられない、話が上の空になることがしばしば見られます。

3. 年齢発達レベル
ASDの症状は、通常1歳から小学校入学前にかけて発見されることが多いです。うちの息子も4歳ごろに保育園の先生から指摘を受けました。学年が上がると、知的能力に障害がない場合でも「認知の歪み」と呼ばれる偏った思考や行動が目立ってくることもあるそうです。これは誤った関連づけから行動に反映され、行動の適応に影響を及ぼします。

ASDの3つの主要な特性

ASDには特に以下の3つの特性がよく見られます。

1. 社会性の特性
ASDの人は他者との関係を築くのが難しかったり、状況理解が苦手だったりします。例えば、目を合わせず一人を好む、周囲の反応を気にしないといった行動がよく見られます。息子も同じような傾向があり、人の感情や表情を理解するのが苦手です。そのため、支援には「見える化」を意識して、視覚的に伝わりやすい工夫をしています。たとえば、お風呂の時間にはタイマーを使い、息子がスムーズに行動できるようにしています。

2. コミュニケーションの特性
ASDの人は言葉の理解や自発的なコミュニケーションが難しいことがあります。このため、文字や絵カードなどの視覚的な代替コミュニケーションが有効です。息子も口頭での指示が難しい場合があるため、視覚的にわかりやすい支援ツールを活用しています。

3. 想像力の特性
ASDの人は物の一部に強い関心を持ったり、変化に対する適応が難しかったりします。細部へのこだわりは創造的な活動で強みになることもあり、視覚的な情報を整理するための「TEACCHプログラム」のような構造化支援が役立ちます。息子の生活でも、時間や空間をタイマーで管理し、毎日の行動に秩序を与えています。たとえば、日々のルーティンを時間で区切ることで、息子が安心して生活できるようにしています。

ASDに対する理解は奥が深く、私もまだ勉強中ですが、家庭でできる工夫を取り入れながら支援していきたいと思っています。

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小野 / かんたん発達サポート
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