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ブランドの『ノンフィクション感』による機会損失

昔ある本の中で「一貫性とはフィクションである」という言葉に出会いました。僕はなぜかこの言葉が好きで、ずっと頭の中に残っています。人間は、昨日と今日で違うことを言っていたり、今と5年後で違う夢を語っていたり、そういった「多少のブレ」があって当たり前なのだと、なにか安心するからです。

対照的に、「一貫性とはフィクションである」という言葉は、ある意味で「一貫性」に対する強い決意を促す言葉のようにも思います。

もしあなたが、仕事でも、生活でも、自分自身に「一貫性」を持たせようと思うのであれば、それはフィクションを作るように、意図的に、意識的に、守っていかなければならない。

ブランディングというものを勉強していると、必ずこの「一貫性」という概念の重要性が言及されています。「一貫性とはフィクションである」という言葉を知っている僕には、それはすごく自然の組み合わせに思えるのです。一貫性と、ブランディング。

今日はあるブランドのコミュニケーションを例に、ブランディングにおいて「一貫性」がいかにして大切か、考えていきたいと思います。


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スポーツのストーリーテリング記録運動。スポーツ領域のブランディングやデザイン、写真や映像、ストーリーテリングなどを考察するWebマガジンで…

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