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新しいサッカークラブのブランディング戦略論
1:サッカーに特化したブランディングの体系化
2:サッカーにおいて「ビジュアルがどのように他要素と関係し影響を与え合っているか」の実験・証明
3:仮説の検証
以上が、主に私が「ブランディング」という文脈で言葉を発する、または何か行動を取る際に前提として持っている、3つの「意味」です。
なぜサッカー監督として生きてゆく私が、いま「ブランディング」という視点で物事を進めていかなければならないのか。それを考えると、この3つの「意味」がピッチ上での「勝利」はもとより、あらゆる「価値創造」に関わってくるからである、と言えます。そう言った意味では、私が考える「サッカークラブのブランディング」と、多くの方々が考えるそれとでは、大きなズレがある、と感じています。
今回は、そのズレを少しだけ埋めることにします。実際に進めている「鎌倉インターナショナルFC」におけるプロジェクトにおいて、「どのような戦略でブランディングを行っていくのか?」というテーマで、今回は書いていきたいと思います。
具体的な実行フェーズの話ではなく、タイトルにある通り「戦略論」をプレゼンテーションさせてください。
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仮説の検証
「サッカークラブのブランディング」というテーマに関しては、あらゆる仮説のもと思考を重ね、また戦略を立てています。その上で大きなポイントとなる仮説は、以下の2つです。
1:強いからカッコいいのではなく、カッコいいから強いのである
2:「長期的な成功を収められるか / 短期的な成功に終わってしまうか」を分けるのは、「カッコいいか / ダサいか」である
では、何をもって「カッコいい(=クール)」とするのかを定義しておかなければなりません。
クールとは何か
私が考える「カッコいい=クール」は『視覚』『哲学』『機能』という3要素の総和で表すことができます。つまりここでいう『クール値』(三角形のサイズ)が大きければ大きいほどカッコいいと言え、またその3要素に『一貫性』があればあるほどカッコいいと言えます。3要素について詳しくは触れませんが、2年前に書いたこちらの記事ではもう少し詳しく説明しているので、興味がある方はお読みください。
簡単に違う言葉を当てはめると、以下のようになります。
つまり、ここでわかることは、私にとって「サッカークラブのブランディング」とは、この三角形のサイズ(クール値)を大きくし、またそこに一貫性をもたせる行為である、ということです。念を押していいますが、ここでいう『機能』は、例えば「試合における実績(結果)や内容」だけを指しているわけではありません。
私があえて「サッカークラブのブランディング」と呼んでいるのは、冒頭にあったように「サッカーに特化したブランディング」でなければならない、と考えているからです。それは上の図にあるように、いくら企業やプロダクトのブランディングを行っているプロフェッショナルでも、サッカーにおける3要素の「デザイン」は出来ないからです。なぜか。
例えば、私の中で「ゲームのデザイン(いわゆるゲームモデルやプレーモデル)」は、ブランディングという概念に含まれますが、そこにも『哲学的な美しさ』『機能的な美しさ』および『視覚的な美しさ』をそれぞれ求めます。これは、サッカーの素人にはデザインできません。
ゆえに「サッカーに特化したブランディングの体系化」が必要なのです。世の中に存在していないからです。
そして「日本人は特に視覚的な美しさを軽視している」と私は考えているので『日本サッカー(スポーツ全般)はクールではない』と言い切ります。三角形が完成しないからです。
では、これを読んでいる方々と共通の言語(カッコいいの定義)が出来上がったところで、先ほどの仮説に戻ります。
1:強いからカッコいいのではなく、カッコいいから強いのである
2:「長期的な成功を収められるか / 短期的な成功に終わってしまうか」を分けるのは、「カッコいいか / ダサいか」である
この仮説を検証し、実際に結果を残すためにはどのような戦略が必要になるのでしょうか。その理由
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