
Olympic Photography/オリンピックで見た美しい写真とその効果
『視録的運動』(シロクテキウンドウ):スポーツのストーリーテリング記録運動をnoteで連載しています。スポーツ領域のブランディングやデザイン、写真や映像、ストーリーテリングなどを考察するWebマガジンです。
パリオリンピックも終わったということで、期間中に見た写真の中でイケてるな〜と思った写真をまとめたいと思います。
初めて知ったフォトグラファーもたくさんいました。
1.
彼の場合、これは単なる写真というよりアート作品のようですが、スポーツの動的な美しさを表すには優れた表現方法なのかもしれません。
2.
今回飛び込み競技の写真をよく観ました。(スマートフォンのようなデバイスでみる場合)被写体のダイナミックさはスポーツ写真と相性がいいですが、競技特性的に上下左右をぶっ壊したような絵が撮れるかつ美しいことが、今回のパリで判明したのかもしれません。
3.
上が本人がポストしていたもの、下がメディアアカウントが別の切り取り方をしていたポストです(フォトグラファーのクレジットは上のポストにあり)。見せ方次第でこれだけ印象が変わります。勝手に載せてるっぽいけど笑、下の見せ方うまくインスタグラムを利用していて好きです。
4.
Robbie Lawrenceというフォログラファー。TIMEと共同投稿だったのでフューチャーされたのかそもそもTIMEのフォログラファーとして行っていたのかわからないですが、圧巻。オリンピック以外の写真も最高にかっこいいです。
5.
日本にルーツを持つアメリカ生まれアメリカ育ちのKohjiro Kinno。他のスポーツ写真とは違うスタイルを持っていて最高にかっこいいです。気になって調べてみたら記事も出ていたのでぜひ。
6.
最後は毎度お馴染みFlorence Pernet。シャッタースピードを落とした写真が特徴的なフォトグラファーです。かっこいい。オリンピックでも大活躍でした。
「美しさ」の意味
イケてる写真(の定義はおいておいて)と、そうではない写真が、どのように異なる効果をもたらし、また機能を果たすのか、それについても感想を述べてみたいと思います。写真がイケててなんなのさ、という観点です。
オリンピックは、競技的にも「トレンド」がわかるイベントだと思います。どのような選手がどのような戦術でプレーするのか、そういった「流れ」がゲームの中から明かになり、4年に一度、世界の流れが時を同じくし、勝敗という形で一度晒されることによって次へのプロセスへ進みます。
今回のパリオリンピックでは、スポーツ写真やその他コンテンツのトレンドも同じように、トレンドが見えた大会だったように思います。SNSによってリアルタイムで共有されているから余計に、オリンピックという「フォトグラファーが集まる」場が媒介となり、それがスマートフォン上にポストされることで、"後から振り返ることなく"トレンドが顕になります。
日本のSNSプラットフォームでは、以前書いたように報道的な写真のみしか生まれていなかったように思いました。パリやヨーロッパとは、「スポーツ」というもの自体が異なる対象物なのだなと、改めて。
美しい写真や映像が時間をかけて人々の目に触れ続けることで、西洋では「スポーツ」というものが視覚的に美しいものだという文化(常識)を作っていくのかもしれません。
パリの公式アカウントがイケてるフォログラファーやアーティストをフューチャーしていたのも印象的でした。
次のオリンピックでは、どのような美しい写真が撮影されるのか。またどのような流れになっているのか。期待感が募るパリオリンピックでした。
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