第12話 │ 流行り廃り(part 2)
無論、綺麗でオシャレな空間を卑下している訳では無い。しかし、このようなものはポイントを抑えれば誰だって簡単に真似できるのだ。
ひとは、そのポイントを早く抑えられる人のことをセンスがいい、や、才能があるという。
この話をすると論点がズレてしまうのでまたいずれ。
話を戻すが、これだけ言っておきながら世間というものまた、当然現実を見なければならない。
私が述べたい第一優先の事として、まず自他の納得のいくお菓子を作り出すということ。
そして、そこにはこだわればこだわるだけコスト(費用)が多くかかってしまうということ。また、仕事に対してのやりがいとお金のかねあいがとれているということ。
さらに、何よりそこの店やお菓子に惹かれてリピーターのお客さんがつくということ。
言葉に出すと、すこし難しく言いたいこと全てを伝えられている気はしないが、ざっと大まかにはこんなところだろうと思う。
今回のテーマの「流行り廃り」とは、少なからず影響していると思う。
トゥンカロン,タピオカや、台湾風カステラ。直近ではマリトッツォやバターサンドなど本当に目まぐるしいほどの流れを見せている。
正直、この挙げた5つのうちタピオカしか私自身試したことがない。
どちらかと言うと流行には敏感では無いのだが、改めてこうして書き出してみても自分の行動力の無さに辟易したりもする。が、それはそれで置いておいて。
突発的にしろ、そのような事業は儲かるのだ。
早くとらえて、潔く引く。
手を替え品を替え、時代にそったものをしっかりと提供する。
回帰という言葉もあるように、昔の純喫茶で出されていたようなメロンクリームソーダも再熱している。
そうやって、お菓子を作る中でも季節感や儚さというものを取り入れることで、買い手の人に特別感や限定であるということを認識させてやるといいのかもしれない。
変化や斜めからの視点というものは時にマンネリ化をなくし、重要なものであるのかもしれない。
だけれども基本を忘れずに、時代に少しは迎合しながらパワーバランスを考慮して行くことが永く続けられるコツなのかもしれない。
来年度からは、出来ればホテルという形式でお菓子を作って行けたらとそう強く願っている。そうするのは自分の選択なのだが。