貧困を感じた1日

今日は前泊をする関係で新幹線で大阪に移動した。大分出発間近に、石井光太さんの書かれた「絶対的貧困-世界リアル貧困学講義-」という本を、新幹線で読んだ。実際にスラムで生活しながら現地住民の方々から情報を得ていたとのことだった。生の(リアルな)情報を得るためには現地コミュニティからの信頼を得ることが大切だと考えていたらしく、スラム産の鉄くず入りで腐敗した匂いがするお酒であっても、飲んでいたという。翌日には下痢に襲われ、10日で10キロ体重が減ったという。このお酒の話だけでなく、洪水で危うく死にかけた話や、現地人の家に住んでいると、隣で夫婦がsexを始めた話など、リアルな体験が綴られている。

そんなスラムについて今まで知らなかったことを、今まで本棚に眠らせていた本をたまたま持参したことで知ることができ、タイミングの良さに驚いた。スラムの生活について知るにつれて、日本という国や日本にいる人がどれほど恵まれているかということに気づいた。関西国際空港で寝る時にも、僕は正直「荷物が取られるのではないか」「ナイフで刺されたりするのではないか」という恐怖心や、蛍光灯の光によってぐっすりとは寝付けなかった。しかし、これから行くニューデリーやムンバイでは、オートリキシャ(自転車タクシー)が横を走り、防犯カメラなどない場所で毎晩寝ている人がいると思うと、その過酷さを少し想像することができた。

日本で周りを見渡すとみんな綺麗な服を着て、当たり前のように靴やバックなどを持っているが、インドではどんな日常が送られているのか、とても楽しみである。

そして、本やネットの情報だけではわからない、匂いや空気感といったものを実感できるのは、旅の醍醐味だと思った。
こうして自由に海外旅行に行ける自分の状況に感謝をしつつ、全力で生活することで恵まれていない人にも失礼のない生活がしたい。「人それぞれ状況があるが、置かれた環境で全力を尽くし、みんなで力を合わせる」という感覚を持っていたいし、将来広めていきたいと思った。

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