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おまえじゃなきゃだめなんだ

これは女が惚れた男に言われたいセリフだろう。

そのものずばりの短編小説集がある。

角田光代だ。

角田光代といえば、一般的に有名なのは、映画化もされたこれかな。八日目の蝉。

檀れいもいいし、北乃きいもいいなあ。どちらの女優も好き。映画は見てないけど。NHKの連続ドラマも見なかったけど。小説は家にあったかな。

映画好きの君のためにちょっと脱線した。

で、短編集はこちら。

このおまえが、え?それ?とはなっているのだが。


さて。

明日逢えるのを楽しみに闘病生活していた身としては、正直、堪えた。

でも、そちらの闘病生活はいつ終わるとも知れず、さりとて終わるのを願うたぐいのものでもなく、比べようもないつらさだろう。

君の悔いなき選択を全面的に支持する、もちろん。

いつなにがあるかわからない。いつ会えなくなってしまうかわからない。

会いたいとき、会えるならば、会っておこう。もしも、これで会えるのが最後になっても後悔しないように。いつもそう思って会ってきた。

再会できること、信じているけど、もう会えないかもしれないとも思っている。でも、会いたいだけ会ってきたので、やっぱり後悔はしていない。

お前じゃなきゃだめなんだ、なんて俺は言わないけど、君じゃなきゃだめなんだ、にけっこう近い。やっぱり君がいい。君を抱きたい。

ここに至るまで、ずいぶんと体を重ねて、会うたびによくなっていった、お互いに。でもまだまだ終わりじゃない。もっともっと良くなる。

ほかの女で満たされるとは思えない。

でも、ほかの女を抱いてみようと思う。

きっと『源氏物語』の光源氏のようになってしまうんだろうな。


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