ハッシュタグおじさん
おすすめの映画を紹介するYouTubeをやってて
観てくださいとツイートしたら。
その紹介した映画『エキストロ』の
公式アカウントが拾ってくれて嬉しかった。
たぶん、ハッシュタグのおかげだと思う。
今月のヨコクウォーズは！前代未聞のモキュメンタリー映画『エキストロ』そして17年ぶりの続編『チャーリーズ・エンジェル』をご紹介！ぜひ観てくださいー！#映画 #公開中 #映画紹介#エキストロ#チャーリーズエンジェルhttps://t.co/smvTZxcnBC pic.twitter.com/sGLABSzTe5
— 石川カズキ (@kazukiishikawa) March 5, 2020
前代未聞のモキュメンタリー映画、エキストロ。
公開前であまり知られていないし、
まだWikipediaもないような状態だけど。
カメラを止めるな！みたいに
これから口コミで流行るんじゃないか。
だから公式の人もハッシュタグを
検索したんだろう。
Twitterをはじめてもう10年くらい
ハッシュタグを使い続けてきたけど
やっとその甲斐があったような気がする。
僕たちハッシュタグおじさんには、
不遇の時代がある。
最初の頃は英語の文字列しか使えなくて。
スペルを間違えてて、ひとりだけ
孤立してたのが懐かしい。
やっと日本語に対応したと思ったら、
なんだか様子がおかしくなってきて。
参照タグではなく、補足コメントとして
使われるようになってしまった。
自分に対するツッコミや言い訳として
汎用性のないハッシュタグを連ねる。
インスタ女子が生み出した
この文化は瞬く間に広がって。
僕のような本来の用途で使ってた
おじさんたちを駆逐した。
共通言語でつながれず、分断された僕たちは
インターネットを彷徨い続けた。
いつの日かまた出会えることを信じて……
みんな、元気にしてるかな。
俺たちのハッシュタグが
やっと戻ってきたんだよ。
……なぁ、くらみつ。お前は今どうしてる？
俺だよ。高校の同級生、石川だよ。
今度やるエキストロって映画はさ。
後藤ひろひとが脚本なんだよ。
そう。ダブリンの鐘つきカビ人間の
後藤ひろひとだよ！最高だったよね！
2002年版のDVDを貸して観せたらさ、
くらみつ、すぐに自分でも買ってたよね。
それから2人で演劇とか映画とか
一緒に観に行くようになって。
お前んちに泊めてもらって。
すごいものを観たねって。
いつまでも喋り続けた夜のことを
今でも昨日のことのように思い出すよ。
僕とちがって、仕事も家庭も忙しいと思うけど。
都合があえば、エキストロ、観てみてよ。
あの頃の気持ちが、よみがえると思うから。
それこそ、僕たちが好きなハッシュタグを
踏んだときみたいに。