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シメオネの理論|アトレティコがバルサやレアルに対抗できる1つの理由【闘うとは】

アトレティコ・マドリードは闘うチームとして有名ですが、シメオネ監督の求める【闘う】とはどのくらい桁違いなのかこの記事を読んでいただけたら、わかると思います。

アトレティコ・マドリードはチャンピオンズリーグベスト16にて前回王者リヴァプールを撃破しました。

今回はアトレティコ・マドリードがなぜリーガでバルサやレアル・マドリードと対抗することができ、ヨーロッパの舞台で勝てるかという闘将シメオネ監督のサッカー理論をテーマに書いていきます!

【ある日、シメオネ監督の歓談】

インタビュアー :
Es evidente que si ves Barcelona o el Beyern Múnich... jugador por judador el Atlético de Madrid es peor.

バルセロナやバイエルン・ミュンヘンを観た時に、選手ごとではアトレティコ・マドリードは劣っているのは明らかですよね。

シメオネ監督 : Si, seguro.
       そうだね。確実だよ。


シメオネ監督自らが「劣っているのは確か」と答えています。
「ならなぜ強いか?」と強さの秘密が気になると思います。それをこの続きを読んでいただけたらわかっていただけると思います。

アトレティコ・マドリードはなぜ強いのか?


シメオネの歓談 続き

シメオネ監督 : Nosotros sabemos peor que ellos. Esta no es la virtud. Nosotros el día que pensemos que somos mejor que ellos, nos hacen 4 goles pero no tengo la intranquilidad de cómo juegan ese partido. Sé que el partido, lo van a jugar bien porque a morir y a morir. Los míos mueran. No le tienen miedo al muerte.
No le tienen miedo a morir. Entonces eso es un paso que los demás posiblemente no tienen.

私たちは彼らより劣っていることを知っている。それは美徳じゃないけどね。
私たちが彼らより優れていると思った日には、4ゴール決められるだろう。
でも選手たちがどんな試合をするのか心配にはならない。
私は選手たちが良い試合をしてくれるのを知っているんだ。なぜなら、死ぬ気で闘いにいくから。死ぬ気で
私の選手たちは死ぬんだよ(そのくらい闘っているということ)。彼らは死ぬ気で闘うことを怖がっていない。
死ぬことを恐れていないんだ。(それだけグラウンドで全てを捧げ闘えるということ)
それがおそらく他のチームが持っていないことだ。


シメオネ監督の求める闘うというレベルが桁違いであることがわかります。
シメオネ監督はどのくらい闘わなければ勝てないかということを理解しているからそれを選手たちに要求できるのだと思います。

【チャンピオンズリーグで敗れたリヴァプール クロップ監督が試合後】

No entiendo cómo, con la calidad que tienen, juegan este tipo de fútbol. No lo entiendo pero ganaron. No entiendo su forma de jugar. No lo entiendo. Pero el que gana tiene razón.

私は彼らのクオリティでどのようにこのようなサッカーができるのか理解できない。
理解できないけど、彼らが勝ったんだ。
プレーのやり方を理解出来ない。理解できない。
でも勝った方が正しいんだ。

チャンピオンズリーグ前回王者リヴァプール クロップ監督がアトレティコ・マドリードと試合後に言っていたことです。

チャンピオンズリーグ優勝したクロップ監督でさえも理解できない戦術を超えてしまう能力がアトレティコ・マドリードにはあったということです。それこそが、シメオネ監督の求める【死ぬ気で闘う】ということだと思います。

クロップ監督も理解できないくらい凄まじいということは、どれだけとてつもないくらいことかということがわかります。
それがシメオネ監督のアトレティコ・マドリードだと思います。


【世界のサッカーの走行距離】

UEFAが測定可能な試合で記録した平均走行距離が、サッカー選手は1試合あたり10キロメートルの距離でした。
記録された最小距離は8キロメートル、最大距離は12キロメートルです。

アトレティコ・マドリード対リヴァプール ファーストレグのデータを見てみましょう。
シメオネ監督の闘うということに繋がる面白いデータがありました。

走行距離がアトレティコ・マドリードがリヴァプールよりも5.4キロ多かったのです。
選手全員が平均を大きく上回る数値の距離を走っていました。


僕は幸いなことに、2年前にアトレティコ・マドリードの練習を数日間だけ見れたことがあります。
プレーシーズンでバイエルン・ミュンヘンと練習試合をするためにドイツへやってきたアトレティコ・マドリードが運が良いことに僕が所属していたチームで練習をしました。
その時見ることができたのですが、シメオネ監督は基本的な練習でも、とにかく1つ1つのパスやトラップの質を要求していました。
アトレティコ・マドリードの選手たちですし、誰が見ても相当技術が高かったと思います。しかしシメオネ監督とアトレティコ・マドリードコーチ陣はアップで行うパス練習でも更なるクオリティを要求をしていました。
そして強度な対人練習も多く、その時に何より一対一の強さやボールを奪うことを強く要求していました。数日間見ただけですが、凄まじいなと感じるくらい練習から闘うということを求めていました。

アトレティコ・マドリードの強さはシメオネ監督が求める桁違いの【死ぬ気で闘う】ことだと思います。

そしてシメオネ監督は勝利に貪欲で何より謙虚な人だなと思いました。

最後にシメオネ監督の僕の好きな言葉があるので、紹介します。

Si se cree y se trabaja
“ Se puede “
願い、努力すれば
できる

アトレティコ・マドリードは歴史ある強いチームであすし、素晴らしい選手たちがたくさんいます。
しかし強さに隠されているのは、シメオネ監督の勝利に貪欲で謙虚な人間力が無きにしもあらずだと思います。


伊達和輝

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