3DCADで試行錯誤
これから携わる研究を先輩から教わる中で、絶望的に非効率的な作業がある。
「端子付け」
合成した有機結晶が電気をどれくらい通すのかを評価するために、結晶と電極をつないで基盤を作成する。
豆電球の大きさなら導線を手で持って、乾電池や電流計を組み合わせて回路を形成できる。ただ有機結晶は0.1mm程度の大きさ。顕微鏡を覗きながら先端を尖らせたピンセットで壊さないようにつまみ上げる。結晶に取り付ける導線は、15µmの金線。それまたピンセットで取り扱い、炭素ベースの接着剤でくっつける。
昔から何も進歩しない測定方法。人の手でやっと作成できたとしても確実に誤差が生じるレベル。絶対やりたくない。
その解決方法として3Dプリンターで基盤を作ろうと考えた。研究にしろ、3Dプリンターにしろどちらも素人である。ただ絶対にやりたくないというモチベーションに駆り立てられ、3Dプリンターのモデルを作成する3DCADを初めて学習した。
Youtubeに学習素材は何でもそろっている。初心者講座用の動画を見ながら20個近くの模型を作成し、頭の中にあるプロトタイプNo.1も作成してみた。
最終的に0.1mmオーダーで作成しないといけないから果たして3Dプリンターで作成できるのかは定かではない。ただ頭の中にあるものを物体として具現化できる技術がこんなに簡単に学べることの驚嘆した。
もっとプロトタイプや、変な模型をたくさん作ってみたい。あと、3Dプリンターで印刷してみたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?