布マスク
2日前の金曜、大学最寄り駅を降りると目の前の光景は奇妙に映った。
あれだけ閑散としていたショッピングセンターへ長蛇の列が。自粛期間のため開店時間は11時、まだ1時間以上ある。
皆マスクをつけて前との距離を詰めて列を作る。列の先頭と最後尾は定かでないほど通りを折り返してもあふれかえるほどの人並び。
きっと何かの新商品発売日に違いない。でもこんな時期に売れるものと言ったらなんだ?答えの出ないままtwitterを開いた。
「ユニクロ大感謝祭 創業...」 いや、創業祭は2週にわたって執り行われている。でもユニクロがらみであるには間違いない。そう思い下へスクロールしていくと見つけた。「ユニクロマスク」
「ユニクロマスク」
内側の生地をエアリズム素材で覆い、夏場でも快適な布マスク。何度も洗えて衛生的。週に50万枚を製造可能。
たしかに、気温が上がりじめじめした梅雨の時期にマスクをつけるのは煩わしい。口元をつまみ上げて横から涼しい風を送ることはよくする。
ただ、布マスクなんだ。布マスクに飛びつくなんて違和感がある。
「アベノマスク、おばあちゃんマスク、保育園マスク」の印象が布マスクにはある。輪郭がよれよれで匂いも残るし、見た目がダサい。
3Dマスクや、黒いマスクなど形のカッコよさ、ファッションの一部として機能を果たすようになった現代マスクの流れから、「布マスク」に戻っていく。
綿の肌触りが好きでTシャツ、タオル選びには余念がない自分でも、マスクだけは綿にできない。布の湿り気だけは避けたいものだ。
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