シオカラトンボの眼を見て
こんにちは。長渕剛です。
フルアルバムセルフライナーノーツ第5弾「シオカラトンボの眼を見て」です。
この曲はするーっと産まれてくれた印象です。細やかなアレンジなどは結構皆考えていた印象だった。ポイントはサビでちょびっとテンポダウンするところ。そしてサビ4回し目のコード進行(きもちいん)。後Bメロのコード進行がレッチリのcan't stopのサビとおんなじでオモロい。
僕は小学校へ上がるタイミングで母方の実家に引っ越しました。
おじいちゃんとの最初の記憶は
「白いほうがシオカラトンボの雄で、ちょっと黄色いのが雌だ」
「白粉花は乳の匂いがする、赤ん坊の頃を思い出す」
これをしきりに僕に教えてくれていた記憶がある。
禿頭のおじいちゃんが赤ん坊の頃を思い出すなんて、おじいちゃんは子供っぽいのかなと幼い僕は思っていた。
今思うと、大人とか子供とかってある意味では無意味だなと本当に思う。違いはもちろんあるけれど、そこは別に区別しなくて良いだろうと思うことが多い。みんなこの星の子なんだから。
支え合わないとね。どっちかがぺちゃんこになっちゃいますよ。
この曲では人間はある意味で全員歌っていると説いています。生きる=歌うだと思う。勿論比喩的な意味を孕んでいるけれど。清く正しく美しく、汚く間違って醜くても歌っている。
そして大切な人が出来たらその人の為に歌う。
だけど、やっぱり自分も大切だから自分のためにも歌う。けど歌える声には限りがある。
だから大切な人が出来たら歌い合えたら良い。
大人になったある時、シオカラトンボの眼を見た時、僕はそう思った。
僕らは 始まり、続き、終わり のうち、人生の殆どが続きにいます。
もうすぐそこに行きます。もうちょっと此処に居てから。もう一口だけ食べてから。
春という続きの中の一つの節に、幸せが訪れる事を祈っています。
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