ソーシャルアイデアソン〜組織の困りごとをコンテンツに〜@竹の子学習ひろば
みなさん、こんにちは!NPO法人FREEBOXの濵村です。
今回は4月9日に実施致しました「ソーシャルアイデアソン〜組織の困りごとをコンテンツに〜」を実施致しました。
日々、社会課題の解決のために挑戦し続けているNPO法人をはじめとした非営利組織。彼らの「困りごと」は彼らにとってはとても深刻な問題です。ですが、一方でその「困りごと」を考えることは、多くのビジネスパーソンにとっては、普段考えることがない社会について考えるよりきかっけになります。そこでは、普段使う単に利益を生み出すマインドとはまた異なった視点で考えることになると思います。普段とは違う脳みそを使うことになるのです。
元教員、行政職員、経営者、保険営業マン、大学生など様々な属性の社会人が今回のワークショップに参加してくれました。
今回では合計3つの困りごとについて考えることができました。
まず1つ目は、「学習ひろばに来る子どもの数が増加に対して、どんな解決策を考えることができるのか?」というものでした。
無料の学習ひろばである竹の子学習ひろば、当初は4、5人程度しかいなかった生徒が、口コミによって28人までに拡大しました。増える学生の一方で割くことができる人的リソースは限られています。だからといって、やってくる生徒を拒否することは、組織の理念に反します。そんなジレンマの中でどうるべきのか?がポイントでした。
参加者からは、
「もっと、大人や子供を運営に巻き込んで一緒に考えていくスタンスを作っていく。それと同時に企業や行政と協力して、竹の子学習ひろばでしかできない役割を明確にする。」
「そもそも、課題が明確になっていない点があるので、理想と現状と差分を出して、今できていること及びできていないことクリアにする。」
といった意見が出てきました。
子供全員を対応したいがリソース的に難しい。でも、断ることもできない。そんなジレンマを解消をするために、「そもそも何を大切にしたいのか?」
を問い直す必要があるとの指摘でした。
それと同時に足りないマンパワーを補うためにも、行政や企業と協力して、
保護者や生徒をもっと巻き込んでいくことの必要性の指摘でした。
2つ目は、「ボランティアスタッフのモチベーション維持の方法」でした。
以下のような解決策が出ました。
・ボランティアの人は基本、金銭的報酬がないにも関わらず活動してくれる人なので基本的にモチベーションは高い。そして、そのモチベーションは入った時が一番高いはずなので、その時の気持ちを維持したり思い出すことが大切になってくる。
・ジェネラリスト向きの人とスペシャリスト向きの人がいるので、その人に合わせた仕事を作ってあげる。
・続けていくためには、組織の大きさや社会的な影響力の高さが大事になってくる。自分達のやっていることが社会とつながっていると思えることが大事。
・休んだ後に復帰がしやすい環境にして、大学生の居場所になるようにする。
比較的に考えやすい議題だったのか、バライティ豊かな解決策・視点が出てきました!
最後に、ある意味全てのNPO法人の困りごとと言っても過言ではない、「お金」の問題です。
竹の子学習ひろばの現在の収入源は、助成金と寄付金であり、事業収入はありません。一方で、大学生ボランティアの交通費や教材費が毎月かかってくるため、一定の収入が必要になります。一年間活動するために70万円必要になると代表の佐々木さんは言います。
以下のような意見が出ました!
・スタッフ個人のスキルを使って収益を得る。
例)スタッフがプログラミングができるならWEB制作等を請け負って
仕事を獲得する。
・子どもを誘致したい企業とコラボする。
・ユーチューブ配信等で投げ銭をもらう。
・大学の教授の研究助成金の業務委託先になる。
・事業収益ではなく、寄付特化型のNPO法人になる。事業と寄付を同時に
回していくのは難しいので絞るべき。クラウドファンディングの実施。
クラウドファンディングが敷居が高いのなら、バースデードネーション
の実施。
・英会話教室等の非営利事業の実施。
お金を稼ぐことが組織の持続性に寄与する重要な課題です。
しかし、実際に存在する団体をベースに考えることは少ないと思います。
しかも、利益目的ではなくあくまで非営利を目的とするNPO法人の
お金儲けの方法を普段とは異なる脳みその使い方をしたのではないでしょうか?
今回のワークショップの感想として
「ゆるいきっかけで社会について考えられるのはいいよね。」
「他団体のことを考えることで翻って自分の団体のことを考えるきっかけになった。」
「お金を稼ぐことの重要性の再認識ができた。」
といったものを得ることができました。
元々はNPO法人二枚目の名刺で3ヶ月間の非営利組織との協働プロジェクトの伴走をしていた濵村ですが、3ヶ月間という期間は長く、敷居を高く思っている人でも参加できるような、社会課題の解決の実践につながるような
プログラムを作りたいと思ったのが今回ワークショップの始まりです。
だから、今回のワークショップをただ「楽しかった」で終わるのではなく、リフレーミングをして実際の竹の子学習ひろば課題解決に結びつけていきたいと思います。そのための伴走を続けていきたいと思います。このワークショップ後のアフターストーリーについては後日共有させていただきます。
▼NPO法人竹の学習ひろばについて
https://takenokols.com/index.html