京都の野外彫刻 フィールドワーク5
フィールドワーク「流政之~黒御影の石彫作品~」鑑賞
「はんなり地蔵」
京都市内には,かつては各町内に地蔵さんが祭られていた。また,夏には子どもたちのために「地蔵盆」が町内の行事として執り行われた。この作品は大丸百貨店の敷地内に設置されているが,作品の台に「西魚屋町」という文字があった。やはりこの作品は,地域のお地蔵さんなのだろう。側に花が供えられていた。作品を調べている時にも地域の年配の方が手を合わされていた。3体の幾何学的な形の組み合わせの作品である。向かい合う2体の作品の間から,奥に配置された少し小さめの作品が見える構成になっている。「はんなり」は,上品で落ち着きがあり,明るさや華やかさもあることをいう京ことばだ。黒御影の磨かれた表面や幾何学的で抽象化された形態にはんなりさがある。
設置場所: 京都大丸北入り口付
制昨年:1994年
大きさ: 高さ約1.2m,幅約0.4m 2体,
高さ約1m,幅約0.3m 1体