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京都の野外彫刻 フィールドワーク69

『歓びと期待』

1974年  山崎 正義

山崎正義(1929-2013年)熊本県生,京都教育大学名誉教授

設置場所 :  府立植物園内(ばら園と沈床花壇との間にある水場)
 裸婦像と二体のキューピット像で構成された作品です。女性の斜めに上げた両腕の先には空を飛ぶ一体のキューピットがいる。女性は手を開き空から降りてくるそのキューピットを受け止めようとしている。上げた両手からひねった上半身と軽く腰かけ曲げた脚へのつながりが美しい。一方キューピットは微かにほほ笑み両手を上げて受け止められようとしているようだ。もう一体のキューピットは女性像から少し離れた位置に立ち,なぜか視線は二人とは逆の方に]向いている。
 キューピット(クピードー)はローマ神話に出てくるビーナスの子で翼がある。キューピットの矢を受けたものは恋に落ちるといわれている。題名の「喜びと期待」は恋の成就の喜び,恋愛への期待なのだろうか。