私の面白履歴書①

ホーム・アローン

いわずとしれたクリスマス定番のコメディ映画。脚本をジョン・ヒューズが手がけたのは4作目まで、監督をクリス・コロンバスが務めたのは2作目まで。

やはりマコーレー・カルキン、ジョー・ペシ、ダニエル・スターンの出演した1と2は、紛れもない名作だと思います。

消しゴム版画家のナンシー関さんが、生前のコラムで「ホーム・アローン」に爆笑する観客について行けなかった旨の感想を述べておられましたが、私は子供の頃から本作1と2を観て何度も笑い転げ、今夏、Netflixで久しぶりに1と2を観たときも、はじめから終わりまで、全く色褪せることのない面白さに1人で抱腹絶倒しました。

本作1と2には、ただのドタバタだけではないメッセージ性があり、1には、近所からは殺人鬼と誤解され、家族とはケンカして絶縁している心優しきおじいさんが、2では、ホームレスチックな鳩おばさんが登場しています。

また、冷静に分析するならこの映画の主人公は不良児童であり、最後には家族と仲直りするとはいえ、一種のピカレスクロマンとしても成立していることに気がつきました。児童向けとはいえ、全く子供をナメていない、媚びていない作りなのです。それは、泥棒2人への壮絶な撃退シーンの数々にも表れています。

1には、「クール・ランニング」で有名なコメディアンのジョン・キャンディが端役で良い味を出しており、小ネタ的エピソードからも、しみじみとした面白さを感じることができます。

笑いの種類としてはどっちかというとベタとはいえ、展開には無駄な場面がひとつもなく、私にとっては完璧なコメディ映画、王道のファミリー映画として、殿堂入りを果たす作品です。

洋画コメディの中では1と2を合わせて生涯ベスト5の中に入るといっても言い過ぎではないでしょう。

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