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3-1 基本準備に取り掛かろう---留学に必要な試験・提出物1: TOEFL/IELTS---アラフォーから始める留学

だいぶ日が空いてしまってごめんなさい。。。

なんだかんだで、春学期と夏学期に明け暮れ、忙殺されておりました。9月から本格的にスタートし、忙しいながらも時間の使い方が見えてきたので、ぼちぼち書き始めますです。

前回は、アラフォーが大学を選ぶなら、というお話をしましたが、今回からそろそろ具体的に、試験とか書類のお話をしていきたいと思います。まずは試験について。

海外の大学に入るために必要な試験・書類とは

海外の大学院に入るにあたって必要な試験は下記のとおりです。

1.  語学 TOEFL/IELTS

2. 論理思考 GMAT

3. 志望動機 Essay / Statement Of Purpose

4. 卒業した大学の成績 GPA

5. 推薦状 Recommendation Letter

6. 履歴書 Resume / Work Experiences

受ける学校によって多少違いますが、だいたいこんなもんです。個人的には、それぞれどうしたもんか全然わからないなかで手探りで初めてものすごく苦労したので、それぞれの項目で、なるべくリアルな感触をお伝えしたいと思います。まずは語学のTOEFL/IELTSから。

TOEFL/IELTSとは

海外に行くので当たり前ですが、その国もしくは大学の公用語で、授業についていくためには、その語学力を証明せねばなりません。で、アメリカを始めとした英語圏の大学(カナダやオーストラリアなど)はTOEFLのテストを受けます。一方、イギリス英語圏ではIELTSというテストが必要になります。(一部のアメリカ圏の大学でもIELTSを採用しているところもあります)。ちなみにTOEFLは現在、iBTというコンピューター試験が主流で、満点は120点。IELTSは9点満点です。僕はアメリカの大学を選んだのでTOEFLを受けました。ここではTOEFLのお話をします。

TOEFL試験とおおよその合格基準点

TOEFLテストは、Reading, Listening, Speaking, Writingの4項目あって、各30点満点となります。そして、いわゆる名門クラスの大学院だと、TOEFLスコアは100点が基準値です。これを下回ってたらエントリーできないというわけではありませんが、かなりイケてるエッセイ(後述)を書くか、素敵な推薦状を用意するか、学部時代のGPAスコアがかなりいいか、ともあれ、「英語は足りないけどこいつは入れておこう」と思わせる何かが必要です。それでも、どんなに低くても80点は必要で、かつ条件付き入学(入学前に学校指定の英語学校に数ヶ月通って指定されたレベルをクリアする)となります。

ちなみに、TOEFLスコアにおいて、Under Graduateつまり4年生大学への学部留学のTOEFL基準値は大体60点くらいと言われています(トップスクールだと80点くらい)。大学院との20点の差は、アカデミックな素養を満たしているか否か、であり、要はボキャブラリーと文章構成能力なんです。実際、欧州や南米の非英語圏の人たちは、かなり喋れますし耳も良い。なのでSpeakingやReadingで満点近く、つまり60点くらいとれます。一方、文語ボキャブラリーが少なかったり偏っていたりしますし、文法もかなり雑なことが多いのです。つまり、英語の会話が上手なだけなら学部入学はOKで、4年でアカデミックになってね、ということです。が、大学院となるとアカデミックな素養があることが前提になるので、80点ぐらいが最低基準になるのです。このように、欧米では、学部と院のアカデミック要求レベルを明確に分解しており、それ故に大学院のことをGraduate Schooleと呼び、学部のことを"Under" Graduateと呼ぶのです。つまり、学部卒はまだアカデミックな世界の修行中であり、まだ修了してません、ということなのです。

かくいう私も最終持ちスコアは86点でして、そのかわりエッセイを死ぬほど書き直しました。英語学校の教授や知り合いのネイティブやアカデミックな人たちに何回もレビューをお願いしました。推薦状も、取れうる最良のものを揃えに行きました。ともあれ、どんなことがあっても80点は獲って下さい。

攻略法はネットにいっぱい転がっていますのでここではあまり書きませんが、自分の経験から、絶対やっとかなきゃいけないことだけ書いておきます。

まず、受験する

TOEFLは非常にトリッキーなテストです。コンピュータ画面上での操作も最初驚きます。Speakingはヘッドセットからマイクに吹き込みますから、ちゃんと録音されたか不安になります。そして、一斉ではなく五月雨式にスタート(手続きを終えて席についた人から順番に各自開始)するので、自分がLisningで神経を尖らせて聞いている横で、隣はSpeakingの問題まで進んでいて、大声でに喋りだされたりするのです。何より、4時間の長丁場ですから、集中力維持すら大変です。そんなわけで初回は惨敗します。2回目も怪しいもんです。3回目くらいからようやく実力発揮になるでしょうが、それでも充実したものにはなりません。

公式テキストを何度もやる

TOEFLはETSと呼ばれる国際組織が管轄していて、ここが出している公式テキストがあります。本屋でも買えますが、個人的には最新バージョンでオンラインの模擬試験がコミになったものを、公式サイトから仕入れることをおすすめします。

TOEFL公式サイト

そして、とにかく「問題」を理解して覚えましょう。TOEFLは受ける度に試験内容は違いますが、問題の構成はあまり変わりません。例えばReadingなら、長文の要約だけでなく、文章の並び替え問題、implyと呼ばれる「暗に」何を言わんとしているかを指摘する問題(直接表現ではないのがミソ)などがあって、ほぼ決まり文句で問題が書いてあります。問題の意味をしっかり読んで理解するだけで無駄に時間を食うので、大きなロスになります。また、問題のボリューム感と持ち時間がわかることで、本番の時間配分が容易になります。

何回も受ける

TOEFLは確実に、回数受けたほうがスコアが上がります。$230という受験料の高さ故、みっちり勉強して一発成績を出すことを考えたくなりますが、学生と違ってみっちりやる時間がなく、英語漬けにもなれない社会人の環境では、とにかく試験そのものに慣れてしまうことが重要です。

ちなみに、ここにお金ケチらないほうがいいです。マジで。TOEFLは試験を受けてからスコアが出るまで2週間ぐらいかかりますし、かつ毎週試験をやっているわけではありません。1年で何回受けるか計画を立てて、計画的にスコアを伸ばしましょう。僕はケチったが故に締め切りギリギリまで試験を受けてかつ100点には届きませんでした。しかも、最後の試験は東京に空きがなく、仙台で受験という意味不明なことまでやってしまいました。

ReadingとWritingは満点取るつもりで

先述のように、他国のライバルは大抵SpeakingとListeningで好成績を出します。一方、普通の日本人の英語教育ではSpeakingとListeningのスコアはかなり残念なレベルになります。半分取れればかなり上出来です。ちなみに、TOEFLが出している統計情報によると、日本人のTOEFL平均スコアは71点。アジア最下位です。これを見るとまんべんなく18点くらいで凸凹してませんが、ReadingとWritingは大抵時間切れでスコアを落としているのは間違いないので、トレーニングすれば確実にこの2項目は上がります。

Test and Score Data Summary for the TOEFL iBT Tests, p13-14 ,(2015) 

この統計だと解りづらいのですが、ニューヨークで英語学校に通った実感値として、日本人は確実に読み書きに強くて、会話に弱い。他国は逆です。ちなみに僕が45歳で初めて(笑)受けたTOEFLは、それはもう惨敗でしたが、それでも各セクション10点くらいはとれます(もちろんある程度勉強はしましたよ)。つまり、この統計どおりに、まんべんなく半分ちょっと取れる感じです。でも、ReadingとWritingは時間切れ修了でした。この分母がかなり統計に作用していると思います。ですので、ともあれ、読解と作文は勉強とテスト慣れですぐ伸びますし、真面目にやれば満点を狙えるんです。一方、SpeakingとListeningは、日本人が最も勉強してこなかった領域ですから、かなり伸び悩みます。英文メールは書けても電話だとからっきし、という日本人の実態が如実に現れています。

繰り返しますが、ReadingとWritingは満点近くを狙えます。ていうか、そのつもりじゃないとダメです。基準点である総合100点を取るには、ReadingとWritingで満点近く=合計60点くらいとって、Speaking, Listeningで半分=合計30点くらいとしても、90点くらいなのでまだ足りません(僕はこのレベルで力尽きた)。ですので、ReadingとWritingをバッチリ積み上げて、その上でSpeaking、Listeningをそれぞれ20点くらい獲れるようにすればOK。そして、これには最低1年くらいは時間がかかります。帰国子女でもない限り、付け焼き刃では絶対取れないスコアなのでここは覚悟して下さい。でないと、入れたとしても、僕のように合格後半年を英語で潰すことになります。

TOEFLを回避する方法

裏技というわけではありませんが、TOEFLスコアを出さなくてもエントリーできる方法があります。その方法は大学によってまちまちですが、下記のような場合、TOEFL waiver(免除)をすることが出来ます。

・全て英語授業の大学院を卒業している

・半分英語の学部授業を3年以上かつ国際教育機関に1年以上の経験で修了

・指定された英語学校で特定のレベルをクリアしている

これらのいずれかを証明できればOKです。証明の仕方については、証明書の送付がメインですが、学校によっては学校同志で直接確認します(証明書は偽造の可能性もあるので)。つまり、米国機関が認定する本格的な英語学校に1年以上通わない限りは免除は無理です(泣)。一方、南米や中国の生徒たちは若いうちからTOEFLスコアアップとWaiver狙いの両天秤で、地元の大学(英語授業が有るところ)に通いつつ、夏にアメリカでフルタイムコースを受けて条件を満たしに来ています。途中で100点超えればそれはそれでOKという感じですね。

ちなみに、ニューヨーク大学(NYU)ではALI(American Language Insitution)と呼ばれる語学学校がありまして、ここでLevel7を終了していればTOEFL免除になりますが、他の英語学校の修了書は認められず、ALIが提供するレベル認定試験を受けなければなりません(ちなみにTOEFLを受けていてもこの試験を受けさせられ、Level7を満たさないと条件付き入学になります)。なので、最初からNYU狙いでフルタイムの生徒としてALIに入り、Level 7になったらアプライするという生徒も案外います。

ただ、このALIでもパートタイム学生(つまり、仕事の合間に週に1-2コマとる)で証明書をもらうのは至難の業です。3ヶ月間毎日みっちり授業をうけるフルタイムだと、学期修了ごとにレベルが1上がりますが(もちろん単位落とさなければ)、パートタイムの場合は学期に1回だけ認められるレベルチェック試験でLevel 7の基準値をクリアしなければなりません。僕の場合は日本のALIにパートタイムで通ってLevel 5までしか取れませんでした。試験でLevel 6以上を貰う場合、ReadingとListeningはパーフェクト、Writingも英語論文の体裁が整ったきれいな文章を20分くらいで書けないとアウトです。僕はListeningパーフェクト、ReadingとWritingは80%ぐらい行けましたが、落ちました。先述のように、欧米の学校は大学院以上、という点に大きなハードルを設けているので、大学院クラスの英語試験免除というのは、それなりにアカデミックな英語を履修した証がないとダメということになります。フルタイムで通った場合は先生の評価が重要視されますので、総合的に評価してもらえますが(勉学姿勢、将来性など)、テストの場合は運もあるのでハードルを高くしている(ALIの校長談)そうです。まあ、もっともらしいですが、向こうも商売なのです(笑)。

アラフォーTOEFL80点(できれば100点)への道

TOEFL無しで留学できたら、どんなにいいか。何度もそう思いました。実際、試験の度に$230も払うなんてボッタクリもいいとこですし、テキストも高い。TOEFL特訓教室とかも、いろいろ怪しかったり、むやみに高かったりしてなんか行く気になれない。現実逃避してもしょうがないので、どうやってTOEFLで80点以上、できれば100点とるか、ですが、少なくとも1年以上は、継続的にしっかり勉強して下さい。試験は4-5回は受けましょう。仕事があるアラフォー的考えだと、短期集中一発勝負したくなりますが、絶対スコアは上がりません。60ぐらいまではいけると思いますが、その上は無理です。僕は実際、初回38点から86点までは行けたので、参考までに勉強法を書いておきます。あくまでアラフォー用ですので、ヤングな学生さん達はこの限りではありません。

費やした時間は約1年

まず、僕はALIに入学して、パートタイムを1年ちょっとやりました。TOEFL専門クラスはアプライ締め切り直前に一コマだけ受けましたが、基本的にはReading/WritingのクラスとListening/Speakingのクラスを一コマずつ毎週受ける形で、並行してTOEICの公式問題集を独学てやっていました。

まず、英語が錆びついていたアラフォーとして(そもそも錆びるほどのものもないが)は、英語脳と向学心を呼び起こす必要があります。テキストだけ買っても、まず間違いなく本棚から出てきません。宿題を与えられないとだめです。そういう意味で、クラスを受けることは重要です。短期集中型のTOEFL特訓講座に入らなかった理由は2つ。ちょうどNYUのALI東京校がオープンしていたのと、包括的に英語力を上げときたかったからです。

先述のようにTOEFLはトリッキーなので、そのテクニック論に集中する講座が結構あります。これはたしかに重要なんですが、これは英語力の裾野がある人(TOEICで700くらいは持ってて、片言なら会話もイケて、結構なボキャのある人)です。僕のように、20年以上英語をやっていないオジサンは、このテクを覚えても60点が関の山。まともな得点を狙うには、やはり文法とボキャブラリー、エッセイの書き方、そして英語会話の量を総合的に鍛えないとダメです。

実際、TOEFLのギミックを攻略して高得点を上げている人もいますが、その方々は100%本国で苦労しているでしょう。試験攻略はある種ルーティンのコピーなのでTOEFL形式の問題には応答できるようになります。でも、実際の大学の勉強では、教授の言葉は早口で発音悪いし、作文のお題は自由度が高いし(教科書を100ページぐらい読ませて感想文を書かせる。トピックスは自由。とか。)、毎日何らかのプレゼン的なことをさせられます(自己紹介、意見を言う、議論に参加する、など)。つまりTOEFLの型でこなせる部分は30%もないので、確実に最初の学期はついていけません。なので、家で授業とは関係なく英語を猛勉強する羽目になります。

また、仮に受験失敗したとしても、結構アカデミックに喋れるようになりますから、Certifiedコースに鞍替えするのは簡単。何より、短期集中はその瞬間をすぎると光速で忘れてしまいますから、コマ数は少なくても、長期で包括的な英語学習のクラスを受けることを強くおすすめします。僕のように、意中の大学が認定する英語学校が日本にある場合は、確実にそこに通ったほうがいろいろお得ですし(習得レベルはそのまま認定されるので、うまく行けばWaiver認定に成るかもしれないし)。

ともあれ、毎週ちまちまと授業を受けて宿題を提出し、合間に公式テキストを勉強。これだけで、1年で38点から86点までは上がります。個人的には、もっと頑張ればもっとイケたと思ってます。

Academic Writingのクラスは絶対受けよう

大学院入学で最も重要視されるのがこのWriting能力です。TOEFLだけでなく、後に紹介する志望動機書もWritingの力が必要になります。アカデミックな英語文章には、5パラグラフ構成(Introduction, Body1,2,3, Conclusionという典型的な構成)や文面の作り方(APAスタイルとかChicagoスタイルという標準的な文面のお作法があります)、頭が良さそうに見える表現(接続詞の使い方、同意語やパラフレーズ:同じ表現をなるべく繰り返さないなど)など、特殊なコツがあります。残念ながら、僕らは大学で一切習いませんでした。これが出来ないと、大学院に入っても何も出来ませんし、学位ももらえません。まともな論文書けない大学院生はありえないということです。WritingとReadingは大抵セットで学びますので、この講座を受ければ基本的にTOEFLのスコアは上がりますし、英語圏の大学院生としての基本的な素養を抑えることが出来ます。

Communicationのクラスも必須で受けよう

英語学校には大抵、Communicationのクラスがあります。ビジネスだったりアカデミックだったりします。要は会話のクラスですが、色んなシチュエーションが設定されていて、自己紹介やプレゼン、ディベート、電話のとり方など様々です。典型的アラフォー日本人の私はここが異常に苦手でした。かつ日本では普段の生活で独学で鍛えることも出来ませんから、このクラスは極めて重要です。TOEFLのSpeaking/Listening対策にもなりますが、何より、現地に行ったときの会話度胸がつきます。ネイティブスピーカーと頻繁に接触することは非常に大事で、脳みそが英語脳化(英語で知覚して英語で考える)されていきます。Reading/Writingだけでは英語脳は多分出来上がりません。インプットとアウトプットを高速かつ高頻度で繰り返すことでのみ多言語脳が出来上がると今確信しています。何より、口語体と文語体の違いを嫌というほど学べます(会話ではイディオム表現使ったほうが自然だが、文章では忌避される)。また、先生と仲良くなって飲みに行けるようになれば、効果は倍増です。ここはアラフォーならではの作戦ですがw。実際、僕も何人かの先生と飲み友達になり、ビール飲みながら留学相談するだけで非常に効果的な英会話勉強になります。しかも英語教師ですから変な言葉は教えませんw

公式テキストブックは最低3回やり倒す

分厚いTOEFL公式が送られてきたとき、見ただけで気持ちが萎えたものです。それでも、とにかくこれを一杯やりましょう。ほかの教材はやらなくていいです。まず、TOEFLの問題はかなりの確率で過去問題と同じか類似した問題が出てきます。問題の構成は多少変わりますが、数パターンを繰り返すので、公式問題集をやっていれば、かなりの確率で見たことのある問題形式が出てきます。この段階で、出題の文章を理解するという手間が不必要になります。また、ボキャブラリーもアメリカの歴史や教育関連か生物学、地理学関連のボキャに集中しています。経済やIT系はあまり出てきません(ここがつらいところ)。なので、過去問をやり続けるだけでかなりの問題をコンプリートできます。ポイントとしては、「TOEFLは英語の試験であって、知識や論理思考能力を試すものではない」という点です。SpeakingやWritingなどの自由回答項目にあたって、どうしても「知的にうまいこと書いてやろう」という欲望がでてくるのですが、TOEFLは、ネイティブじゃない被験者がまともに英語で理解表現できているか、を試しています。なので、構成の良し悪しが最大のポイントとなり、「こう聞かれたらこう返す」という典型表現をつかうのが一番スコアを出せる方法です。自分なりの独特な表現は、むしろ採点者に「こいつの表現は解りづらい」という印象を与えます。なので、難しい単語や文章で表現するよりも「同じ言葉を何度も言わない」ことのほうが重要です。何よりスペルミスは減点なので、自分のユニークな知性表現にチャレンジしても、何の得もないのです。たとえつまらなくても、公式問題集をすり減るほどやったほうがスコアアップには近道です。気の利いたボキャは、普段通ってるクラスで身につければいいのです(絶対先生が教えてくれます。)。

戦略的受験:アプライまでに5回はTOEFLを受けよう

と書きつつ、僕は3回しか受験しませんでした。最後に80点台を出せたのは奇跡としか言いようがありません。なので、強くおすすめするのは、1年の間に5回、最低4回受験することです。

初回は捨てです。とにかくどういうものか味わって下さい。惨敗して下さい。これでいろんなことがわかります。自分の力量だけではなく、試験を受ける手順や設備、画面遷移のルール、時間配分、周りの騒音など。そして、試験会場もいいところと悪いところが確実に存在します。例えば、麻布のテンプル大学は係員も慣れていて、設備も良好、快適に受験できますが、そこが取れずに違う場所で受けるとたまに大変なことになります。道路工事の騒音がひどかったり、PCが動かなかったり、手続きに手間取って試験時間が1時間遅れることすらあります。とにかくまず、どういうものかを体験して下さい。

そして、約2ヶ月周期で受けましょう。TOEFL試験自体、同じ地区で毎月やっているとは限りませんから、予め公式サイトで予定表をみて、スケジュールを決めておきます。僕のように、後半スコアが足りなくて詰め込もうとしたときには仙台まで行かなくてはならない羽目になります。大体3回目ぐらいで、時間切れにもならず、自分の学力をまともに出せた状態になります。ですので実質的にスコアの上積みは4回目以降。ここからが勝負です。僕が3回目で80を越えられたのは、自分の得意領域の問題が結構出てくれたおかげです。もちろん、この段階で100を越えられれば、そこで辞めてしまえば良いわけですが、ベストを1年で出すには5回は受けることを念頭に置いて下さい。秋学期入学の場合、大抵のアプライ締め切りは2月ですから、他の手続きは済ませておいて、TOEFLスコアだけギリギリまで粘れるように、1月に1回受けてから3月、5月、7月、9月と行ければ良いペース。11月が予備に取っておけます。

アラフォーTOEFL総括

このように、留学に避けて通れないTOEFLですが1年真剣にやれば、スコアは倍増させられます。アラフォーのポイントは、毎日勉強できるわけではなく、かつ突発的に重い仕事が入ってしまう社会人の現状をどう回避するかです。語学はとにかく下積みが命で、やっつけ仕事で大学院クラスまで持っていくのは不可能です。コンスタントに、間があかないように勉強出来る状況を如何に作るかが鍵です。独学だけでは高い確率で挫折しますし、何より質問できる専門家がいないことで勉強が手詰まりになります。また1回$230という試験の価格を見ると、受験回数自体どうしても節約したくなりますが、ここをケチると本当に手詰まりになります。多くの学生のように、2年かけてベストスコアを出すプランが作れる人でも、トータル5回は受けるでしょう。これを社会人事情で1年に短縮するわけですから、それ相応の年間コストを投資しなければなりません。僕も英語学校とTOEFL受験で、1年に100万円は払いました。残念ながら、このくらいは必要経費だと考えて下さい。飲み代削ればなんとかなりますよ。


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