優先すべきことを間違えてない?これはヒドイじゃないか。
優:「ユウ」 憂は人が死んで悲しむ姿。その悲しむ人を優という。 その姿やしぐさから、「やさしい、すぐれている」と発展する
広島へ仕事の約束で向かっていた。
狭い道で渋滞していた。
そこを抜けると、バイクと軽乗用車が事故を起こしていた。
見ると、バイクの青年が倒れ、血が流れている。
周りにはギャラリーはいるが、誰もバイクの青年に近寄らない。
オイラは脇に車を止め、青年のもとに駆け寄り
安否を確認し、話ができることが分かった。
青年は、「すいません、急ぐんです」という
「いや、動かないほうがいい」オイラが制止させた。
足の骨が見えるほどえぐられている。それに打ち所が悪ければ生死にもかかわる。
青年は、大手企業の最終面接でどうしても行きたいと涙目で訴える。
「気持ちはわかる、自分も仕事ですぐに向かいたいが・・まずは呼吸を整え、落ち着いて」といった。
オイラは、複数のギャラリーに向かい、だれかこの青年を
みてくれませんか?と声をかけると2~3人が来てくれた。
ギャラリーに、救急車、警察への通報お願いしますと言うと
それは全て済ませてますと。
(う~ん。なら何故、誰も青年に寄り添わないんだと疑問がわく)
「ところで事故の原因は?」
「それは、この本線に、わき道から軽自動車が一時停止せずに入ってきて、そこを走って来たバイクに衝突したよ」と。
「では事故の相手はどこですか?」と聞くと
「あそこの携帯で連絡している坊さんだよ」と教えてくれた。
坊さんの元に行き、安否と困っていることがあれば協力できるかと尋ねようとしたが、電話の最中なので少し待った。
電話を終えたので声を掛けようと近づくと、手で制止され
さらに別の連絡で電話を始めた。
電話の内容は、法事の予定の変更やら、私用の断わりなど
忙しく連絡していた。
次第に、怒りがこみあげてくる。
事故を起こし、青年が血を流して倒れている
それを気遣わず、対応せず、自分の都合を優先する
死人の心配して、生きている人間を見捨てるのか!!
坊さんの教えは、死人だけに目を向けろとでも書いているのか??と怒鳴り声をあげる寸前で救急車がきた。
救急隊員が、坊さんのもとに駆け寄って
少し様子をみたあと「それ今、必要ですか?」と注意されていた。
青年の今後が気にかかる。就職大丈夫だっただろうか?
優という漢字は、死んだ人を悲しむ人。
優しいのは、死人を心配する坊さんの方なのか?
疑問が残る
世界のうちなんちゅ和歩は、今日も悩む。