これはお節介だろうか。それとも親切?大事なのに失われつつあること。あなたさんはどう思う?
伝(でん)という漢字は傳が元の漢字で”人が次々と伝えること”を意味します。
数年前のことですが、特急電車で関西方面から広島へ向かっていました。
途中、途中で人が乗り込んで次第に満車になりました。
特急電車の座席は、前方向いていて気付くと斜め後ろにお婆ちゃまとその娘さんが立っていました。
おいらは立ち上がって「どうぞお座りください」とお婆ちゃまに席を譲りました。
ですが、「結構です!」と強く断られました。
「えっ?・・」
あっ、そうですか。と納得するおいらではない!!
2度、3度と「お席へどうぞ!」と。
背筋がピンとして上品そうなお婆ちゃまの目が、何をお節介してんの!と訴えかける。
様子を見ていた娘さんが「お母さん、折角ですからお言葉に甘えては?」と説得して一礼をして座ってくれました。
小さな親切、大きなお世話なんてことばも
ありましたね。
おいらがしたことは、お婆ちゃましてみれば
お節介です。
態度見ればわかりました。
ですが、しつこく席を勧めたのには訳があります。
以前、満員バスの中で、2人の女子中学生が、お爺はんに
席を譲りましたが、「いらんことするな!」と叱ったのです。
立派なことをして叱るとは・・、人生の先輩に失礼ですが
どアホやなぁ。と怒りを感じた。
これは、この人の為にプレゼントしたら
ワシの好みちゃうから、いらん!と言っているのと
同じことだと思うんです。
これをプレゼントするとき、あの人はこんなモノが
喜んでくれるかな?
気に入ってくれるかな?
高いものは買えないけど、心を込め、お金を込め
時間を込めて思いをプレゼンの形にして
「どうぞ」と相手にあげる。
そしたら「いらんことすな!」なんて言われたら
もう二度と「プレゼントなんか、せぇへん!」となる。
おいらは、沖縄と関西に長い期間、住んでいました。
おいらが関西で、満員電車で高齢者に席を譲ると
「エラい、すんまへんなぁ」と座ってくれる人が多かった。
譲る嬉しさに、次もやろうと思うもの。
沖縄では、公共交通手段はバスがメインだ。
ある時、バスが満車状態、そこへお婆ちゃまが乗車してきた。
外国人の青年がすぐに席を立ち、「おばぁちゃん、お席、どうぞ」と勧めた。
お婆ちゃまは「大丈夫。私、元気だから」と断る。
外国の青年は「あぁ、すいません、これはおばぁちゃんの席です、私が間違って座ったので、ここへ座るべきです」
お婆ちゃまは笑顔で「んじゃ、座らせてもらうね」
そこはシルバー席でありません。
その青年もそれを知っています。
「ここは、あなたさんの席ですよ」と言われたら
断る理由がなくなることを、相手には伝わっているのです。
あっぱれ!
席を譲る親切。それを受ける親切。それが社会をよくする
第一歩だと「人々に伝えたい」
世界のウチナンチュ・和歩は、今日もお節介のような親切広げたい。