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009_20220630_「ガンダム」を創った男たち。
基本情報
2014年8月11日、角川コミックエースに書かれていたものを再編集し、角川から発売
大和田英樹さんにより書かれたマンガと記事と寄稿と短編で構成されたマンガ
上下巻
素朴な観想
まあ、了承は取ってるとはいえ、誇張が凄いギャグ漫画
当時の富野ヨシユキは、わりとエキセントリックな詐欺師っぽい言動
すぐ嘘付いたり、でかいこと言うし
オネエ言葉っぽい感じの話方だし
秘書っぽい女の子が「当時のオフィスの女性の人格を合体させたもの」らしいし
語りたいこと
もう「マンガで読む歴史」みたいな教養マンガとして値打ちがあるのではないか
ここらへんの歴史を現している資料・文献は、わりと多くある
マンガであることが重要なのではないか
自分は「新世紀アニメ宣言」には間に合わなかった世代
悔しく思ってる
「偏見」や「人々の固定観念」との闘い…は熱い
アニメや特撮は「CMアニメ」や「ジャリ番」と言われて、業界内ではバカにされていた
それを「これは新しいムーブメントだ!」とそれに賭けている人々には、心無い言葉がかけられる
それを皮肉りつつもときに情熱だけでときに戦略的に変えていく姿…というのはとても面白い
今や「特撮」や「アニメ」は経済市場がとても大きく、世界に輸出できるコンテンツとなった
1980年くらいにティーンだった人々は、現在、50〜60歳くらい
「懐かしの製品が豪華にリメイク」だったりリメイク・リバイバルは、当時熱量を帯びた原体験をした世代が社会的地位や金融資産が最大化された時におこる
そういう意味では「生娘シャブ漬け戦略」は間違ってないし重要なことを言ってることになる
ガンダム文化が凄いところは、ただの「刷り込み」「その世代でなつかしの」になることなく「継続的な文化継承」がされているところ
そういう意味では「リバイバルブーム」なんてものではなく「いつだって現役」なのである
人によってはZガンダムで、人によってはSDで、人によってはスパロボで、人によっては「アナザーガンダム」で、という風に「いつだって最新コンテンツ」で在りその紫蘇である「ファースト」もいわば「レジェンド」や「一般教養」として学ぶ機会が多く、一定のリスペクトを持って維持されてる
エピソードは熱い
ま、誇張のたまものなんだけど、絵面が熱い
メカデザインの大河原さんは「ザクの模型を作って」まで雰囲気を確認した、とか
本当のファンは「買い支えなきゃ」と、あのクローバーのおもちゃを狩った、とか
再放送から火がついて、映画化までこぎつけた、とか
放送終了直前から、2つ目のスポンサー&グッズ業者が着く異例、とか
映画の前売り券に列ができて「映画館なのに映画観ずに帰る一団を始めてみた」、とか
周辺人物の拾いが丁寧
正しいかは別だが
森口ヒロコさんだったり
声優のイケダさんや、鈴置さん、半さんだったり、
後にユニコーンを書く福田さんだったり
ともあれ、やっぱりちゃんとギャグ漫画だなぁ
読後観想
ガンダムがスキかスキじゃないか関係なく、近代の「学習まんが日本の歴史」という教養として読むのがオススメです
70〜90年代の「アニメ業界の歴史」や「アニメから広がる社会の出来事・影響」というムーブメントとその裏側が「うっすら」解る
上下二巻なので非常に読みやすい
最後までお読みくださり、ありがとうございます!
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