065_20241212_追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。
正確には「追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。 ~俺は武器だけじゃなく、あらゆるものに『強化ポイント』を付与できるし、俺の意思でいつでも効果を解除できるけど、残った人たち大丈夫?~」
基本情報
ライトノベル原作の冒険者追放モノマンガ
漫画: 業務用餅 さん
原作: 六志摩あさ (ろくしまあさ) さん
キャラクター原案(原作イラスト): kisui
講談社 月マガ増刊「マガジンR」でコミカライズ連載中
既刊12巻で続刊中
講談社 コミックDAYS のサイトでも最新話が読めます
原作は、サイト 小説家になろう にて、現在も最新話発表中
商業では、講談社ラノベ文庫で刊行中
小説は既刊2巻
大まかな紹介
あらゆる武器や防具などに『強化ポイント』を与え、強化できる──付与魔術師レインはある日、
所属していた冒険者ギルドを突然クビになった。
「ギルド中の武器や防具は全部強化された。おかげでこのギルドは大陸最強になった。
もうお前は必要ないんだ」
今まで仲間だと思っていた彼らは、自分のことを便利な道具としか思っていなかった──。
失意のレインはこれまでギルド員の武器や防具に与えていた『強化ポイント』をすべて回収する。
「これからは自分たちの実力だけで戦ってくれ」
ギルドの冒険者たちは武器や防具が弱体化したことに気づかず、今まで通りの活躍ができなくなる。
一方のレインは今まで他者のために使っていた『強化ポイント』を、
今度は自分一人のために使用し、最強の武器や防具を次々に作っていく。
「手始めは──『銅の剣+10000』だな。これ、聖剣より強いような気が……」
かくして、追放されたチート付与魔術師は史上最強の武器防具使いとして、
気ままな生活と超絶無双を始めるのだった──。
感想
最近、テーマ性のあるものだったり、重たいストーリー漫画を読みすぎたので「軽く読めるものを」と思い、読み始めた
思ったよりギャグ漫画だった
本来は「ストーリー漫画」のはずなんだが…
なんというか「次のコマとつながって無い」的なギャグ時空を少し感じる
それだけにテンポは良い
なんとなく「うすた京介み」がある感じがする
急に次のコマでだばだばし始める、みたいな
原作ラノベのノリがわからないが、原作の影響なのか
絵もキレイ系でなく、どちらかというと「ポップ」かつ「ラフ」な絵
原作挿絵&キャラデザの人の絵が「キレイでやさしい」タッチだが、コミカライズは「表紙はアニメイラスト」な感じで、「漫画内は線が太くて背景があまり描かれてない」というダイナミックな絵
初期の「ワールドトリガー」感を感じた
ライト目とはいえエログロもさっくり描くし、ダーティーであることを恐れてない感じ
全然「サクセスストーリー」や「成功物語」じゃない
卑怯にも追放したやつらに「正攻法で」とか「圧倒的な」とか「正しい」とか、そういうので「追放した側ざまあw」する…というような話ではない
さらに下品で人格に難ありの「この素晴らしい世界に祝福を」みたい
さらに報われないカズマさんって感じ
「青年誌的なダーティサスペンス」的なテイストを感じる
ヤンキー漫画や出てきそうな「サイコパス」感とか
「東京リベンジャーズ」みたいなエグさやどうやっても良い展開にならない絶望感だったり
目がイッてそうなチンピラで、こっちが何かいえばボコされるかわからん奴だけど、そいつらなりの「理屈」と「追い詰め方」みたいな「知的な怖さ」なやり取りの話とか
インテリヤクザモノに出てきそうな「ヤクザ抗争」なタマの取り合い感とか
イコールではないものの「闇金ウシジマくん」だったり「善悪の屑(外道の歌)」的なヴァイオレンスさ
敵側も味方側も「こずるい騙し合い」して「やりやがったなぁ!」とワナワナしたり
「アイツらとアイツらを潰し合いさせよう」など、知略渦巻く「ヤクザ抗争的」な展開とか
途中から「西洋ファンタジーモノ」に「銃撃戦などの近代武器による殺し合いの怖さ」を導入しようとして、設定を工夫したんでは?って感じがする
魔法で重火器を無効化するために「近代文明を使わなければ使わないほど魔法のちからが上がる」という設定とか
さらに「現代用語」を入れたくなって、そのために話作ったり
「イカれてるチンピラ」や「ヤクザ未満の暴力集団」を登場させるため「グレンダさんを信奉していた『半分』というチンピラ冒険者が作った暴力集団」略して「半グレ」とか
ノリとライブ感を大事にした「2ちゃんSSスレ」的懐かしさがある
今までの言った印象でわかるように「観たこと無いわけじゃない」特徴だけれど「こんな組み合わせは初めてだな」的な、読んでて不思議な心の居場所だった
漫画や物語だから「キレイであらねばならない」「ドラスティックでなければならない」みたいな「気負い」みたいなもんがない
テキトーな話とか、身近な話とかが、カジュアルに挟まる
なんか「深夜のテンションで主人公を下品にいじめにも似た笑いものにする」って夜のあと、次の日「どうかしてました、言い過ぎました。すんませんっした!」て謝る、みたいな話とか
総評
ギャグなんだかストーリーマンガなんだか、健全なんだかダーティなんだか…そういう「折衷のマンガ作品」を読みたい人にお薦め
「主人公が正しい!」「排斥した側が悪者で懲らしめられる」だけじゃない、少しひねった「追放モノ」を読みたい人にもお薦め
最後までお読みくださり、ありがとうございます!
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