新規事業開発「はじめの一歩」の教科書
この記事は「ゼロからの新規事業コンセプトづくり」について、知っておきたい12Stepをまとめたものです。初心者の方でも一歩踏み出せるきっかけになる内容を目指しました。
基礎を知り、コンセプト作成・仮説検証を進め、事業化に向け活かして頂けると嬉しいです!!
新規事業開発・スタートアップに興味がある、始めてみたい社会人・学生
陥りやすい「ワナ」≒落とし穴について知りたい人
押さえたい「ツボ」≒アイデア実現の勘所を知りたい人
実行中の新規事業の進め方を網羅的にチェックしたい人
新規事業・スタートアップに伴走する属性の人
新規事業開発・スタートアップのはじめの一歩を踏み出せるようになる
新規事業で陥りやすいワナ≒落とし穴が分かる
新規事業で押さえたいツボ≒アイデア実現の勘所が分かる
実行中の新規事業の進め方を網羅的にチェックできる
関連する書籍・理論・手法の概要が分かる
はじめに
北村和久と申します。SNSなどでは「きゃず」と呼ばれています。
事業創造デザイナー・中小企業診断士として、SIer・一般社団法人 社会システムデザインセンター(SSDC)・個人の3軸で活動しています。
2005年に社会人になり、法人営業→経営企画に従事。2019年から新規事業開発部門に移り、産学地域共創のための一般社団法人 社会システムデザインセンター(SSDC)に立ち上げから参画しました。
SSDCでは共創ワークショップ「事業創造デザインプログラム」を開発。3年で400名以上の方に提供してきました。その卒業生を核として、産学地域のイノベーター約150名によるコミュニティを企画運営しています。
個人(中小企業診断士)としても、新規事業に携わる方や地域創生の伴走支援、ビジネス思考法・マーケティングの講師などをさせて頂いています。
↓SSDCで企画運営し、3年で約400名が受講している「事業創造デザインプログラム」
▼X(Twitter)アカウント
新規事業開発とビジネス思考法のコツを毎朝6時に発信中
https://twitter.com/Kyazuhisa
図解ツイートなども行っています。
僕は2019年まで、新規事業開発はまったくの素人でした。
デザイン思考?インサイト?ジョブ?リーン?PMF?ピッチ?…今でこそわかる言葉も、当時は意味不明。
そのときは何もわからずに、ひたすらWebや書籍を調べ、セミナーに行き、これだと思った人に押しかけて弟子入りし、実際に小さな事業を創り、仲間と一緒に学び続ける場を立ち上げたりしました。
↓新規事業開発のイントレプレナー初期の経験
いま思えば、貴重な経験を沢山できました。でもすごく効率が悪いものでした。本当はもっと情報があるんじゃないか?他の人はどうしているのだろう?…と思うことが多々。起案したアイデアが箸にも棒にも掛からなかったり。ムダなところに時間とカネを使ったり、たくさん失敗しました。
だからこそ、これから新規事業開発やスタートアップに挑む人には、もっと最短経路で実践的な情報に触れられるようにしたい。
そこで新規事業開発やスタートアップの入り口となるような記事を書き、ソーシャルメディアを使い、まだ見ぬ誰かへ届けることにしました。
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新規事業開発を始めた頃、悩んだこと。
実際にやってみて、陥ってしまったこと。
あのとき知っていたら、回避できたこと。
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僕自身が経験し感じたことや、新規事業開発のワークショップや講座を行う中での気づきが、本noteの下敷きになっています。
このnoteを読んで、自分もやってみよう!と行動を始める人を増やしたい。新たな事業が生まれれば、誰かの笑顔がちょっと増えるかもしれない。
結果として、社会をほんの少しだけでもよくしたい…そんな想いで筆を執っています。
本noteの全体構成は、以下の通りです。
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Step1:新規事業でいちばん大切なことは?
Step2:その事業は「誰」を幸せにしたい?
Step3:その人の抱える「課題」は何だろう?
Step4:課題の「解決策」が提供する価値は?
Step5:価値を「プロトタイプ」で伝えている?
Step6:解決策の「初期顧客」はどこにいる?
Step7:事業機会の見込める「市場」は存在する?
Step8:競合する事業との「差別化要素」は?
Step9:事業の設計図「ビジネスモデル」は?
Step10:価値を補強する「テクノロジー」は?
Step11:そのビジネスは「なぜいま」必要?
Step12:その事業は「なぜあなた」がやる?
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全体構成を図にすると、以下のようなイメージです。
この図が各Stepに登場します。
これらは、多くの新規事業・スタートアップのピッチ(プレゼンテーション)構成とほぼ対応。
各Step内の構成は、以下のようになっています。
陥りやすい「ワナ」
押さえたい「ツボ」
当該Stepの「まとめ」
当該Stepの「チェックリスト」
中級者向け「もっと知りたい人へ」
新規事業を創る人が陥りやすい「ワナ」と、押さえたい「ツボ」。
note作成にあたり、SNS上でどちらに興味があるかのアンケートを取りました。すると、結果はほぼ拮抗。興味は同じくらいでした。
ただ、落とし穴を知っておくことで、避けられる失敗もあります。アンチパターン→王道パターンが、実践しやすい流れ。
本noteは【28,000文字】超えの分量です。1度読んだだけで、全てを理解し実践するのは大変。人によって気になる箇所も異なる。なので是非、
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「ブックマークして保存」ください!
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そして、何度も何度も必要なタイミングで見返してくださいね。
また、本noteの内容を知人に伝えたり、実践することをおススメします。
学びは活用してナンボ。どんどんアウトプットしていきましょう。
A1:特に重要なステップは、以下をお読みください!
Step1:新規事業でいちばん大切なことは?
Step2:その事業は「誰」を幸せにしたい?
Step3:その人の抱える「課題」は何だろう?
Step4:課題の「解決策」が提供する価値は?
Step11:そのビジネスは「なぜいま」必要?
Step12:その事業は「なぜあなた」がやる?
A2:事業アイデア発想に役立つのは、下記のステップです!
Step3:その人の抱える「課題」は何だろう?
Step4:課題の「解決策」が提供する価値は?
Step12:その事業は「なぜあなた」がやる?
A3:事業アイデアを補足する要素は、こちらのステップを参照ください!
Step5:価値を「プロトタイプ」で伝えている?
Step6:解決策の「初期顧客」はどこにいる?
Step7:事業機会の見込める「市場」は存在する?
Step8:競合する事業との「差別化要素」は?
Step9:事業の設計図「ビジネスモデル」は?
Step10:価値を補強する「テクノロジー」は?
A4:百聞は一見に如かず。実際の事業づくりに動き出してみましょう!
勉強するだけよりも、実際にやってみる方が100倍学びも経験も得られます。失敗も成功の糧になります。【もっと知りたい人へ】や参考書籍を踏まえながら進めるとより効果的です。
A5:まずは個別相談に応じます。
詳しくは「さいごに」にある「特典」欄を確認ください!別途、事業アイデアや前提となる思考法を磨くためのセミナーを開設予定です。
また、地域課題や社会課題を解決するテーマの事業化については、僕が活動するSSDC「事業創造デザインプログラム」もあります。
お読み頂いた方から、嬉しすぎるコメントを多数頂戴しました!以下転載します。
Step1:新規事業でいちばん大切なことは?
はじめに質問です。
「新規事業のタネを潰す要因」って何だと思いますか…?
チクタクチクタク…チーン!
…それは「自社は儲かるか」「自社技術は活かせるか」ばかり求めてしまうこと。
営業系の要素が強い会社や組織では前者、技術系の要素が強い会社や組織では後者の傾向が多いです。
経営層がこれらを起案者に問うあまり、事業アイデアが潰されてしまったケースを多くの組織で見てきました。
では、僕らはどうするのがよいのでしょう?
ヒントは、商売の原点。とてもシンプルです。
それは「困りごとを抱えている人」と「困りごとの解決策」を繋げることです。そこに価値が生まれ、対価としてお金になっていくのです。
突き詰めると、これだけ。
売上利益は他者貢献の結果。技術は実現の手段。
どちらも目的ではありません。
言い換えると、まずは有用性。
そのあとに、経済的実現性や技術的実現性。
有用性を追求するためにも、「誰のどんな課題(夢)を解決(実現)したいか」を常に考えていくことが、重要なスタート地点になります。
新規事業開発で陥りがちなのが「自社は儲かるか(経済的実現性)」「自社技術は活かせるか(技術的実現性)」ばかりを求めてしまうこと。
商売の原点は、「困りごとを抱えている人」と「困りごとの解決策」を繋げること。
まずは「課題当事者に役立つか(有用性)」を起点にしよう。そのために「誰のどんな課題(夢)を解決(実現)したいか」を常に考えよう。
(起案者は)「経済的実現性」「技術的実現性」ばかりに振り回されてないか?
(評価者は)「経済的実現性」「技術的実現性」ばかり求めてしまっていないか?商売の原点を把握しているか?
︎課題当事者への「有用性」を意識し、「誰のどんな課題(夢)を解決(実現)したいか」を起点にしているか?
商売の原点「困りごとを抱えている人」と「困りごとの解決策」の接続について。
僕自身が、個人で実際に小さな事業を作ったときの試行錯誤の記録があります。あのドラ〇エのキャラクターを引き合いに出してできるだけ簡潔に解説していますので、宜しければぜひご覧ください!
Step2:その事業は「誰」を幸せにしたい?
続いての質問です。唐突ですが、あなたはボウリング場にいます。
ストライクを取りたい!
…そんなとき、どこから狙いますか?
…そう、「センターピン」ですね!
ボウリングでストライクを狙いたい場合、多くの人がこんなふうにします。
レーンの滑り具合を観察する
自分に合ったボールを選ぶ
正しいフォームを知る
ピン全体を眺める
センターピン(の少し横側)に狙いを定めて、投げる
なんとな~く投げても、ストライクは取れません。ラッキーパンチはあるかもしれませんが、連続して安定したスコアは狙えないですよね。
ボウリングだとみんなが狙うセンターピン。
でも、新規事業だと、なぜか狙いが定まらないまま走り出し、迷子になってしまうケースが散見されます。
特に、技術力の強い企業・組織に多い傾向として、いきなり思い付きの解決策(ソリューション)から入ってしまいがちなのです。
さきほどのボウリングを、新規事業に置き換えて考えてみます。
「レーン」:前提条件や制約条件
「ボール」:新規事業の商品やサービス
「フォーム」:成果を出すための方法論、フレームワーク
「10本のピン」:ターゲットとなる市場全体
「センターピン」:最初に幸せにしたい見込み顧客・ユーザー
センターピンに該当する、最初に幸せにしたい見込み顧客・ユーザーのことを理解することが重要。多くは、困りごと(不満、不便、不快、不自由、不都合などの「不」の体験)を抱えている人にフォーカスをあてます。
例えば…
困りごと(不)を抱えている人はどんな人だろう?
その人はどんな特徴だろう?年代、性別、職業、居住地域、収入、趣味…
その人の置かれている状況や感情は?
見ているもの、言っていること、聞いていること、感じていること…
この概念、マーケティング用語では「ペルソナ」と呼ばれます。
ペルソナは、商品・サービスの架空の顧客像。その人を中心に置かれている状況や感情に迫ることで、より深いレベルでの意思決定ができるようになります。
誰向けに届けたいのか、誰を幸せにしたいのかを考えることが、重要なポイントです。
新規事業開発の序盤にあるワナは、どんな人を幸せにしたいのか(初期顧客)を定めず走り出してしまうこと。
困りごと(「不」の体験)を抱えている人の人物像(ペルソナ)を定めよう。その人の特徴、置かれている状況や感情に迫ろう。
あなたの事業アイデアは、「どんな人を幸せにしたいのか(初期顧客)」を定めているか?
不の当事者の人物像(ペルソナ)について十分に理解できているか?その人の特徴、置かれている状況などを端的に説明できるか?
ペルソナの設定。メリットは3つ
❶対象となる人物像を共有できる
❷ユーザー・課題中心の視点で意思決定ができる
❸すべての人のニーズに応えなければ…の呪縛から抜け出せる
ペルソナの決め方の例
・仮説をもとに仮で設定
・インタビュー/アンケートから抽出
・検索やSNSを概観
先入観から離れ、定量/定性、マクロ/ミクロを行き来して決めるのが大切。
ペルソナ設定の留意点
ペルソナ設定は目的ではなく、あくまでユーザー目線に立つための手段。
顧客の抱えている困りごとの解像度を高め、届けたい人に寄り添おう。
Step3:その人の抱える「課題」は何だろう?
顧客が定められたとしても、陥りやすいワナはまだまだ沢山。
ここで、2022年夏に話題になったtwitterマンガ「100話で心折れるスタートアップ」の一節をご覧ください。
スタートアップのメンバーが、事業アイデアを考えている場面。
どのあたりに違和感を感じますか??
…この場面、ユーザーの抱える「課題」つまり解決すべき困りごとを掘り下げないまま、思いついたアイデアばかりを並べているのです。
これでは、解決策もありきたりで刺さらないものになります。
笑うのは簡単。でも新規事業開発の現場においては、「何となく」で進んでしまうことがびっくりするくらい多いんです。
では、まず行うべきは何か。
不満、不便、不快、不自由、不都合…といった「不」を起点に解決すべき困りごとを把握し、その不を掘り下げる中で「課題の質」を高めること。
言い換えると、ペルソナの抱える「真の課題」を発見するのが最初。
そのあとで、解決策の質を高めていきます。
ペルソナの抱える「真の課題」を発見するには、幾つかの方法があります。
ここでは❶カスタマージャーニー、❷課題インタビューの2つを例にとります。
まずは❶「カスタマージャーニー」。
ペルソナの状況・行動・思考を整理し、気付いていない課題を発見するためのツールです。主に以下の要素から構成されます。
ステージ:ペルソナの行動をグルーピングしたもの
接点:行動の接点、周辺にあるもの
行動:具体的にペルソナがとる行動
感情/思考:ペルソナ顧客の考えていることや、行動に伴って発生する心の動き
カスタマージャーニーの作成過程では、思い付きのアイデアは不要。
ペルソナの行動をひたすら観察したり、具体的な行動のインタビューを重ねる中で、以下のようなことを浮き彫りにしていきます。
課題当事者はどこに誰といるだろう?
その人の”切実な”困りごとは何だろう?
どんな状況でどんな行動をしているだろう?
どんな気持ちだろう?
現状代替策はどうしているだろう?
これらは検索だけじゃわかりません。百聞は一見に如かず。できるだけ足を使い現地に行き、人と話し、五感で感じましょう。
次に❷「課題インタビュー」。
文字通り課題を掘り下げるためのインタビューですが、実施の際に最も注意すべきことがあります。なんだと思いますか…?
それは「自分たちが聴きたい回答を得るために、誘導してはいけない」です。
多くの人は、「○○ですよね?」と誘導されると、その場の空気を読んで答えてくれます。それが解決策の検証をするとき、落とし穴になってしまうのです。
僕らが欲しいのは、具体的な事実と、隠れたニーズ。まやかしの同意ではありません。
だからこそ、課題インタビューを行う際は「5W2H」を使い、相手の意見・感情と事実とを分け、じっくり解きほぐしていきましょう。
困りごとを抱えている人の「課題」の特定が曖昧だと、解決策もありきたりで刺さらないものになる。
その人の”切実な”困りごと(不)は何だろう?どんな状況・行動をしているか、カスタマージャーニーや課題インタビューで深めよう。
ペルソナの抱える「不」と、解決したい「課題」は言語化できているか?
ペルソナの置かれた状況・行動を、カスタマージャーニーや課題インタビューで深めているか?
課題インタビューは最低5人以上行い、共通する要素を抽出できているか?
あなたが最近1年間で買った高額の商品やサービス。「なぜ買ったのか?」「どんな欲求があったのか?」…を思い出してみましょう。
欲求には大きく3種類あります。
機能的な欲求
○○したい/したくない:早く移動したい、簡単に調理したい、など感情的な欲求
○○と感じたい/感じたくない:安心したい、不安から逃れたい、など社会的な欲求
○○と思われたい/思われたくない:モテたい、ダサいと思われたくない、など
これらの欲求、専門用語では「片付けるべきジョブ(Jobs To Be Done)」と言われます。
私たちの購買行動は、こうしたジョブを片付けてくれる(解決してくれる)機能をもつ商品・サービスを「雇用」しているとも言い換えることができるのです。
Step4:課題の「解決策」が提供する価値は?
ここまで読んで、だんだんお腹が空いてきました…
見渡すと、目の前にラーメン屋台が2軒並んでいるのが見えます。
あなたなら、どちらのラーメン屋に入りたいですか?
❶味噌も醤油も豚骨も塩もそこそこの店
❷絶品の塩だけが食べられる店
多くの人が、❷を選びますよね。行列ができるラーメン屋は「こだわり」「ウリ」を絞って特化しているからです。
❶の場合、結局どの味が美味しいのかの「提供価値」が分かりにくく、結果的にお客さんから選ばれないケースが多いのです。
ここから学べること。
その事業を沢山の人に届けたいのなら、勇気を出して絞るのが弱者の戦略。やがて共感したファンが、次のお客さんを連れてきてくれます。
突き抜けるためには、課題解決策の価値を明確にし、尖らせる必要があるのです。
事業アイデアを尖らせるために必要なこと。
それは「発散」と「収束」を意識すること。そして中核にある「提供価値(バリュープロポジション)」を絞り、ひとことで伝えられるようにすることです。
大量に発想してから、特定の基準で選ぶ。
これを「発散」と「収束」といいます。
特に初期アイデアは質より量。選択肢が多様なら、仮説検証した後にチェックポイントへ戻ることもできます。めいっぱい発想を広げてから、絞りましょう!
絞ったあとに届けるべき提供価値には、ざっくり2つの種類があります。
ひとつ目は「嬉しさ・メリット(ゲイン)」を増やすもの。
ふたつ目は「痛み・障害(ペイン)」を減らすもの。
あなたが考えている事業アイデアの提供価値は、どちらの種類にあたるものでしょうか?それは顧客の抱える課題を解決し、成し遂げたい欲求を満たしてくれるものでしょうか?
初期段階ではあくまで仮説にすぎないので、デモをつくり顧客に体験してもらい、なんども価値を検証しながら磨いていきます(Step5参照)。
ここで磨き上げた価値が、実際に商品・サービスとして販売するときのマーケティングメッセージとも密接に関わってきます。
商品・サービスを沢山の人に届けたいのなら、勇気を出して絞る必要がある。ジャンルを混ぜすぎると、結果的に提供する価値が曖昧になる。
「発散」と「収束」を意識する。アイデア発想の肝は、大量に発想してから、特定の基準で選ぶこと。
提供価値(バリュープロポジション)には2種類ある。❶「嬉しさ・メリット(ゲイン)」を増やすもの。❷「痛み・障害(ペイン)」を減らすもの。
課題解決策の提供価値は、3つ程度に絞り込めているか?その中でも最も中核的な価値を説明できるか?
アイデアの発想時、「発散」と「収束」を意識し、大量に発想してから特定の基準で選択しているか?発想時のリストは残しているか?
事業アイデアの提供価値(バリュープロポジション)は、❶「嬉しさ・メリット(ゲイン)」を増やすものと❷「痛み・障害(ペイン)」を減らすもの、どちらの種類かは明確になっているか?
創造性を解き放つアイデア大量発想法には、以下のようなものがあります。
マンダラチャート
オズボーンのチェックリスト
フェニックスのチェックリスト
TRIZ
SCAMPER
いずれも突き詰めると、思考の前提やバイアスを外して多様な発想を促す「問い」です。アイデアがたくさん出てくる人は、アタマの回路が違うわけではありません。「問い」のパターンを沢山持ち、普段から意識して使っている場合が多いです。
Step5:価値を「プロトタイプ」で伝えている?
課題解決策の価値を伝える…目的は、アイデアに対するフィードバックをより多く得て、より学びの多いものとするためです。
「10分で紙が切れる美容室」を例にとった場合で考えてみます。どちらがより多くのフィードバックが得られるでしょうか?(広告やブランディングではなく、あくまでフィードバック獲得が目的です)
↓ざっくりとだけ説明した場合
↓具体的に説明した場合
どうでしょう?
ここまでしっかり具体化していると、このサービスはいらいないや、もっとこうしてほしい…といった、解決策アイデアを改善していくための有益な情報を得ることができます。
想定した仮説が間違っていても何も問題はありません。なぜならまだソリューションを作り込んでいないからです。
危険なのは、提供する価値が曖昧なまま、しっかりと仮説検証をせずに思い込みで製品・サービスを作ってしまうこと。なので、現段階では必ず「自分たちの解決策仮説を具体的に表現し、価値を体験できるようにする」というのを心掛けてください。
プロトタイプにはいくつかの代表的なタイプがあります。
事業アイデアの価値を端的かつ超具体的に伝えられる種類を選んで、まずは作っていきます。作り込むのは後からでOK!!
ペーパープロトタイプ
紙・ペン・テープなどを使い簡易的に課題解決策を体験できるようにしたもの。最も短時間で作成できる一方、体験価値の伝達には限界もある。
プロモビデオ
課題解決策を紹介するビデオを作成し、その価値の一端を伝えるもの。ペーパープロトタイプよりは時間がかかるが、より具体的に体験を提供できる。
ランディングページ
Webサイト上に提供価値が体験できるものを置いたもの。概要を説明し、「興味があれば登録ください。商品リリース時にお知らせします」などと表現し、顧客の反応を見る。いわゆるLP。クラウドファンディングのサービスなどは、プロモビデオ+ランディングページをポータル化したようなもの。
コンシェルジュ
製品・サービスを作り込む前に、人力で価値提供を行い、需要の有無を確認する方法。大規模なシステム開発前に、人の手で実際にシミュレーションしてみるといったことも該当。
↓Twitterで行ったこの投稿も、プロモビデオ型の一種です!
プロトタイピングは限られた時間やコストとの勝負でもあります。
最小限の手間と費用で、価値を伝えるようにしましょう!
提供する価値が曖昧なまま、しっかりと仮説検証をせずに思い込みで製品・サービスを作ってしまうことが最も危険。初期段階では必ず「自分たちの解決策仮説を具体的に表現し、価値を体験できるようにする」ことを心掛けよう。
事業アイデアの価値を端的かつ超具体的に伝えられる種類を選んで、まずは最小限の手間と費用で、価値を伝えられるものを作っていこう。作り込むのは後からでOK!!
初期段階のプロトタイプ作成では「自分たちの解決策仮説を具体的に表現し、価値を体験できるようにする」ことを心掛けているか?
事業アイデアの価値を端的かつ超具体的に伝えられる種類を選んでいるか?最小限の手間と費用で、価値を伝えられるものを作っているか?
最近は、プロトタイピングに使える無料/有料のUIデザインツールが増えてきました。UIデザインツールとは、WebサイトやアプリのUI(ユーザーインターフェース)の作成に特化したツール。
ここでは代表的なものを幾つかご紹介。実際にアカウントを作成して使ってみると、プロトタイピングが簡単にできることが分かります!
↓Figma
https://www.figma.com/ja/
↓Adobe XD
https://xdtrail.com/
↓Canva
https://www.canva.com/ja_jp/learn/easytodesign/
↓Glide
アイデアのスケッチを書き、課題インタビューを行った後には、ぜひプロトタイピングツールを活用してみましょう!
Step6:解決策の「初期顧客」はどこにいる?
僕が事業アイデアに伴走しているとき、ときおり遭遇するのが「欲しがる人が見つかっていないのに、解決策を作り込んでしまう」というケース。
でもこれ、ものすごくハイリスクなんです。。
なぜか?欲しい人がいないのに時間や金銭的なコストをかければかけるほど、軌道修正が図りにくくなるからです。
加えて、すでに支払ったコストを取り戻そうとする「サンクコスト効果」や、自分の意見・信念を肯定する情報ばかりを集めようとする「確証バイアス」などに陥り、既存のアイデアに囚われてしまう危険性が強いのです。
すでに投資してしまったお金や時間は、取り戻せません。
でもそこに引っ張られてアイデアを方向転換できなくなることが、いちばんもったいないのです。
「提供価値を体験できるものは早めに作る」ただし「ガッツリ作り込むのは欲しい人を見つけるまで我慢する」…これが新規事業開発の鉄則です。
商売の
どんなに美味しいラーメン屋でも、空腹のお客さんがいないと商売が成り立ちません。
新規事業も同じで、顧客を発見することが、何よりもニーズの証明になりまます。見つかればそのアイデアは一歩前進できます。
ということで、初期アイデアは誰でもいいから大量に試してもらえればOK!!
…ではありません。
課題を深く聴き、解決策のアイデアを体験してもらうのに適した人がいます。それが初期顧客である「アーリーアダプター」層の人。
アーリーアダプターには、以下のような幾つかの特徴があります。
切実な困りごと(不)を抱えており、現状に満足していない
その状況の解決策に対して、切実なニーズがある。その実績は問わない
試作品(プロトタイプ)の評価に積極的で、ユーザーの声を返してくれる
なんの興味もない人を100人集めるより、切実なニーズを持ちフィードバックを返してくれる人と1人でも繋がるための努力をしましょう。
前述の「課題インタビュー」は、困りごとのヒアリングだけでなく、アーリーアダプターと繋がるための機会を与えてくれます。
「提供価値を体験できるものは早めに作る」ただし「ガッツリ作り込むのは欲しい人を見つけるまで我慢する」…これが新規事業開発の鉄則。
課題を深く聴き、解決策のアイデアを体験してもらうのに適した「アーリーアダプター」を探そう。
アーリーアダプターは課題解決に対して切実なニーズを持ち、喜んで試作品を使い、フィードバックを返してくれる特徴を持っている。
「欲しい人」を見つける前に、ガッツリ作り込んでしまっていないか?もしそうであれば、一度立ち止まってニーズの確認をできるか?
課題インタビューなどを踏まえて、事業アイデアの「アーリーアダプター」は3人以上見つかっているか?
その人は切実なニーズを持ち、喜んで試作品を使い、フィードバックを返してくれる特徴を持っているか?有償でも使うと言ってくれるか?
アイデアの価値は、お客さんに伝わらなければないのと同じ。人と繋がり価値を届けるために「メディア」があります。
大切なのは、届けたい人(アーリーアダプター)が何を求め何を見ているかを知り、最適な情報経路を描くこと。繋がりやすいメディアは、相手の求めていることやふだん使っているメディアに依存します。
僕の活動するSSDCの仲間ダックスさんが「管釣りアプリ」プロトタイプを紹介しているツイートは、「つくり込まずに、提供価値をソーシャルメディアで伝え、反応を得る」ケースとしてとても分かりやすいです。
↓のツイートに対する引用リツイートの内容が、ユーザーの端的な反応をあらわすものなので、ぜひ参考にご覧ください!
僕自身、かつては「発信なんてするもんじゃない」と読むだけの「ROM専」だった時期がありました。実際にメディア発信を始めたときの5ステップについて、詳細を知りたい人はこちらをどうぞ!
届けたい人を決める
〇〇〇を決める
媒体を決める
ペースを保つ
〇〇をつくる
Step7:事業機会の見込める「市場」は存在する?
新規事業開発やスタートアップは、宝石がでるか分からない鉱山を掘るようなもの。
頑張ってアーリーアダプターを見つけた!
…としても、その先に事業機会のまったくない市場を掘っている可能性があります。
こうなると、報われない努力をずっと重ねてしまうことになりかねません。
インタビューを軸とした事業アイデアは、具体性には富むものの、どうしても虫の目(ミクロの視点)になりがち。鳥の目(マクロの視点)も掛け合わせて、客観的に事業機会を俯瞰する必要があるのです。
では、どうすればよいのでしょう?
こんな時に役立つのが、統計データや関連情報の活用。
ここでは「白書」「業種別審査辞典」を紹介します。
政府のe-Govポータルでは、各行政機関が公表する「白書」などの情報にアクセスすることができます。
政府が捉えるマクロ視点の情報を把握するのにとてもおススメ。なんといっても省庁刊行の白書は(データ版であれば)無料なので、めちゃくちゃ役立ちます!
(詳細は本Step下部の「もっと知りたい人へ」をどうぞ)
また、業種別での業界動向や市場規模、関連法律・規制などの産業構造を把握するのに有効なのが「業種別審査辞典」。
図書館などに行くと閲覧できます。とてつもない情報量なので、対象業界に絞って調べるのがおススメ。
最新の業種別審査辞典(第14次。2020年1月刊行)には、計1513業種が10巻に分かれ掲載されています。
第2巻 紡績・繊維・皮革・生活用品分野
第3巻 木材・紙パ・化学・エネルギー分野
第9巻 旅行・スポーツ・娯楽・ペット分野
インタビューを軸とした虫の目(ミクロ視点)と、統計データを軸とした鳥の目(マクロ視点)。
この二つの視点の使い分けを意識していきましょう!
近視眼的な虫の目(ミクロ視点)だけに陥らないよう、鳥の目(マクロ視点)も掛け合わせて、客観的に事業機会を俯瞰しよう。
マクロ視点の調査には「白書」「業種別審査辞典」等の活用がおススメ。
客観的に事業機会を俯瞰するため「白書」「業種別審査辞典」等のマクロ視点データを活用しているか?
上記にもデータがない場合、一定の前提を置いて市場規模を算出する工夫をしているか?
白書(White Paper)とは、政府の各省庁が、その所管とする行政活動の現状や対策・展望などを国民に知らせるための報告書。
省庁別に刊行されており、なんといってもデータ版なら「無料」。なのに情報が超充実。例えばこんな情報が得られます。
経済財政の全体像を知るなら…
内閣府「経済財政白書」人口統計、社会保障の動向を知るなら…
厚労省「厚生労働白書」雇用、賃金、キャリア動向を知るなら…
厚労省「労働経済白書」製造業、ものづくりの動向を知るなら…
経産省「製造基盤白書(ものづくり白書)」教育、科学技術政策の動向を知るなら…
文科省「文部科学白書」ICT、DXの動向を知るなら…
総務省「情報通信白書」観光、旅行の動向を知るなら…
国交省「観光白書」食料・農業の動向を知るなら…
農水省「食料・農業・農村白書」環境政策の動向を知るなら…
環境省「環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書」中小企業・小規模事業者の動向を知るなら…
中小企業庁「中小企業白書・小規模企業白書」
↓各白書の詳細は、こちらのツイートで解説しています
Step8:競合する事業との「差別化要素」は?
頑張って事業アイデアを磨いていくと、欲しいと言ってくれるお客さんが見つかり、いつの間にか錯覚に陥るケースがあります。
それが「顧客の商品・サービス選択軸置き去り問題」。
前述のラーメン屋台のエピソードを思い出してください。
あなたが食べたいラーメン屋を選ぶとき、どんな理由で選びますか?
味の好み(醤油/味噌/塩/豚骨…)
ボリューム感(ガッツリ食べられる/小腹を満たせる…)
値段(高付加価値/低価格…)
支払方法(現金/クレジットカード/交通系IC/QRコード…)
売り方(店内/テイクアウト/お土産…)
立地(駅近/ロードサイド/秘境…)
店の雰囲気(若者向け/ファミリー向け/大衆向け/ニッチ向け…)
広告宣伝(広告で見た/口コミで知った/キャンペーン…)
関係性(会員/非会員/…)
ブランド(有名店/グルメサイトの点数…)
状況(昼食に/夕食に/飲み会後…)
顧客のアタマの中には、(顕在化しているか潜在的かはさておき)上記のように商品・サービスを選択する際の軸が無数にあるのです。
自社の商品・サービスを顧客に認知・選択してもらうためには、競合との違いを認知してもらう必要があります。
ポジショニングの定石は、顧客が重視する要素を2軸とり、自社が競争優位となる場所を決めること。
選択軸は、顧客へのインタビューやアンケートを粘り強く重ねる中で、顕在化しているものや潜在的なものを掘り起こし、整理していくのがおススメです。
顧客への質問例
何が購入(利用)の決め手になりましたか?
この商品・サービスの「価値」は何だと思いますか?
類似の商品・サービスはどのようなものをイメージしましたか?
それとの違いはどのようなことを感じましたか?
事業アイデアの構想時は、まだ自社の商品・サービスがないケースもあります。そうしたときは、仮想の競合を定め、それを選んだ理由・選ばなかった理由をインタビューやアンケートで丁寧に拾い上げていきましょう。
目に見える選択の背後には、様々な本音が隠れています。
選ばれるためには、選ばれない理由にも向き合うことが大切です。
また、仮説検証においては計測方法とKPI(重要業績評価指標)を定めるのが重要。
定量指標
〇%、〇件など、数字で表せるもの。客観性を担保する定性指標
感覚や情緒など、数字では表せないもの。本質的な気づきを引き出す
これらを、サービス利用の前/中/後などでインタビュー/アンケートを駆使して計測します。定量と定性はどちらかではなく、両方の情報をバランスよくとるように意識しましょう。
「顧客の商品・サービス選択軸置き去り問題」に気をつけよう。
自社の商品・サービスを顧客に認知・選択してもらうためには、競合との違いを認知してもらう必要がある。顧客へのインタビューやアンケートを粘り強く重ねる中で、自社の優位性が発揮できる選択軸を整理していこう。
仮説検証においては計測方法とKPI(重要業績評価指標)を定めよう。定量指標と定性指標は両輪。
「顧客の商品・サービス選択軸置き去り問題」に陥っていないか?
顧客が重視し、かつ自社の優位性が発揮できる選択軸を2軸整理し、端的に伝えることができるか?
仮説検証の計測方法とKPI(重要業績評価指標)を定めているか?その理由を説明できるか?
ラーメン屋の選択軸、実は「マーケティングの4P/4C」と呼ばれる概念をベースに3分程度で出しました。
Product(製品・商品)/Customer Value(顧客が感じる価値)
味の好み、ボリューム感…Price(価格)/Cost(顧客が感じる喪失感)
値段、支払方法…Place(立地、販路)/Convenience(顧客が感じる利便性)
売り方、立地、店の雰囲気…Promotion(販促)/Communication(顧客コミュニケーション)
広告宣伝、関係性…その他
ブランド、状況の違い…
4P/4Cは「何を」「いくらで」「どこで」「どのように」販売・提供していくかを漏れなくダブりなく考え、全体を俯瞰しながら施策を練るために有効な視点。Step4でお伝えした「発散」と「収束」を意識しながら洗い出していくと良いでしょう。
その際、企業目線の4Pだけでなく、顧客目線の4Cとも整合性をとると多面的な視点になります。
Step9:事業の設計図「ビジネスモデル」は?
市場規模も調査した!差別化要素も分かった!…
この段階で陥りやすいのが「価値の届け方」と「どんな対価を頂くか」つまりは事業の設計図となる「ビジネスモデル」が曖昧なケース。
「その事業アイデア、骨子と魅力を3分以内で説明してください」と言われたら、あなたはどう説明しますか?
…そう。複雑な事業の要素を抽象化して簡潔に伝えるのは、思ったよりも難しいのです。
あらためて、ビジネスモデルとは「誰に」「誰が」「どんな価値を」「どのように提供し」「収益を上げるか」を構造化した設計図のこと。
たとえばこんなイメージ。要素をそぎ落として抽象化したものがビジネスモデルの「図解」です。端的に伝えるときには、このくらい抽象度を上げます。
図解総研さんでは、ありがたいことに「ビジネスモデル図解ツールキット」が無料配布されており、誰でも簡単にビジネスモデルを描くことができます。
なおビジネスモデルには、幾つかの「型」があり、代表的なものを知っているだけでも構想時の手札が増えます。
ここではその一部、ビジネスモデル基本の10型をご紹介。
中間プロセスの排除:Uber、Airbnbなど
バンドル(束)を解いて最適化:SmartNews、Gunosyなど
バラバラな情報の集約化:価格.com、食べログなど
休眠資産の活用:ラクサス、Timesなど
戦略的自由度モデル:ClubHouse(レコーディング禁止)など
新しい組み合わせ:AirClosetなど
タイムマシン:新聞以外のサブスクリプションビジネスなど
アービトラージ(裁定取引):レアジョブ、コロナ時のマスク転売など
ローエンド破壊:QBハウスなど
サービス化:Adobeの売り切り→サブスク化など
↓こちらの記事も、ビジネスモデルの型を知る際の参考になります。
ビジネスモデルを可視化する方法には、図解の他にも「ビジネスモデルキャンバス(BMC)」「リーンキャンバス」などを用いることがあります。
BMCやリーンキャンバスのメリットは、事業アイデアを検討する際に必要な最小限の情報を、漏れなく短時間で洗い出せる点。
ビジネスモデルの図解とBMCは相補関係。図解の抽象的な要素をBMCで具体的に言語化したり、BMCの言葉を図解で抽象化したり、行き来しながら全体像をチェックしていきます。
もうひとつ。簡易収支計画の算出について。
どんなに極上のラーメン屋でも赤字だと商売を続けられません。新規事業開発において、想定売上と費用の概算は必須。
売上と費用の基本的な考え方
売上
単価 × 数量(顧客のセグメント別)費用
売上連動する変動費(原価)+ 連動しない固定費(人件費、設備費など)
これらをもとに損益分岐点を洗い出していきます。BMCのC$(コスト構造)とRS(収益の流れ)で想定した費用項目をもとに、収支の大きな流れを算出していきましょう。
厳密さが必要な会計書類を作るわけではありません。大切なのは、精度よりも全体感。
ビジネスモデルとは「誰に」「誰が」「どんな価値を」「どのように提供し」「収益を上げるか」を構造化した設計図。曖昧なままだと、事業の価値を人に伝えられない。
ビジネスモデルには基本の「型」がある。型を知っておくことで、構想時の手札が増える。ビジネスモデルの抽象化・可視化の方法には、「図解」「ビジネスモデルキャンバス(BMC)」「リーンキャンバス」などを用いる。
売上と費用をもとに、損益分岐点の概算値をまとめた簡易収支計画の算出は必須。大切なのは、精度よりも全体感。
「誰に」「誰が」「どんな価値を」「どのように提供し」「収益を上げるか」のビジネスモデルを構造化できているか?3分程度で簡潔に説明できるか?
ビジネスモデルの抽象化・可視化に「図解」「ビジネスモデルキャンバス(BMC)」「リーンキャンバス」などを用いているか?
売上と費用をもとに、損益分岐点の概算値をまとめた簡易収支計画の算出を行っているか?
ビジネスモデルを強化する要素として、「成長のエンジン」「ループ図」の2つをご紹介。
▼成長のエンジン
事業が成長していくには、成長の源泉となる「成長のエンジン」の特定がポイントとなります。
まず前提から。事業に持続的成長をもたらす要素には以下4つがあります。
・口コミ:商品・サービスに満足した人が広げる
・誇示:高級品など、利用そのものが宣伝効果をもたらす
・有料広告:商品やサービスの魅力、ブランド価値を広く届ける
・リピート:購入や利用が定期購読的な形で繰り返される
これらを踏まえたうえで、❶粘着型❷ウイルス型❸支出型、3種類の成長エンジンを知りましょう。
❶粘着型成長エンジン
顧客の離反率や解約率に注目。「新規顧客の獲得速度>解約速度」となればその事業は成長する。成長スピードは、自然成長率から離反率を引いた割合の"複利"。重要なのは既存顧客の定着(リテンション)を高める努力。定額制サブスクリプションなどは粘着型のケースが多い。
❷ウイルス型成長エンジン
顧客1人あたり何人に"自動的に"広がるかの「バイラル係数」に注目。係数が"1.0"を超えると指数関数的な成長になる。重要なのは係数の改善。自動的に認知/利用が広がるための仕掛けを調整しよう。利用者課金なしサービスやSNSなど間接収益モデルはウイルス型のケースが多い。
❸支出型成長エンジン
顧客あたり売上向上or獲得コスト低減に注目。「顧客生涯価値(LTV)>顧客獲得単価(CPA)」、つまり限界利益がプラスなら成長する。獲得コストには競争原理が働くため、ポジショニングに利益率が左右されやすい。広告、営業主導の収益モデル、小売などは支出型のケースが多い。
成長のエンジンはいずれも定量的な指標です。
成功する新規事業は、いずれかのエンジンに集中しリソース投下することが多いです。複数のエンジンが同時に動くケースもありますが、現実的にはそこまで人/モノ/カネ/情報/熱量を割くことは難しいのが実情。
なので、ビジネスモデルと成長のエンジンの関係を見極めたら、全集中していく。これが新規事業開発の定石になっています。
▼ループ図
ループ図とは、問題や状況の構造を捉え、どこにどのような働きかけをすれば目的にあった変化を起こせるかを考えるための方法論。「システム思考」と呼ばれる思考法の具体ツールとして活用されます。
以下は、Amazon創業者ジェフ・ベゾス氏が創業間もないころに、紙ナプキンの上に描いたとされるビジネスモデルのループ図です。
「成長(GROWTH)」が続き、好循環をもたらす自己強化型のループを事業のなかに埋め込んだビジネスモデル。これが、アマゾンを空前絶後の巨大事業へと成長させるきっかけとなりました。
ものごとには因果のループがあり、正(+)か負(-)の動きをします。それらは時間をかけて相互作用しあいます。
ループ図やシステム思考は非常に奥が深いのでここではこの程度にしますが、生態系も人間関係も、あなたの事業アイデアも同じ。できるだけ鳥の目になって、全体構造を俯瞰し、因果関係を捉えてみましょう。
Step10:価値を補強する「テクノロジー」は?
文系属性の人に多いワナが、「テクノロジー」を使わずにすべて人手でやろうとすること。これ、過去の僕自身のことです。
例をいくつか使って説明します。
「高速で移動したい」という課題に対して
全力で走るか?エンジンとハンドルなどのテクノロジーを使った「車」という解決策を活用するか?
「スケジュールを共有したい」という課題に対して
ホワイトボードにひたすら予定を書き込むだけか?コンピューターやネットワークなどのテクノロジーを使った「グループウェア」という解決策を活用するか?
「読むべき本を知りたい」という課題に対して
書店にいってひたすら書籍を立ち読みするか?レーティングやパーソナライズなどのテクノロジーを使った「レコメンデーション」という解決策を活用するか?
周りを見渡せば、あなたが普段何気なく使っているテクノロジーがあるはずです。便利なツールやアプリの中核的な価値には、それを補強するテクノロジーの存在があります。
課題解決策に活かせて、価値を補強するテクノロジーは無いでしょうか?
自前ですべてを考えようとせずに、テクノロジーを概観できる書籍やWebサイトから着想を得るのも一つの手段。
例えば『日経テクノロジー展望2023 世界を変える100の技術』では、以下10章に分けて有望な技術が紹介されています。
2020年12月の書籍『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』では、テクノロジーの「融合(コンバージェンス)」によって、これまで想像もしていなかったような大変化の時代がやってくると語られました。
刊行から2年以上経っていますが、いま読んでも非常に示唆の多い内容です。
上記のようにテクノロジーを追っていくと、その要素を自分の事業に取り入れることができないか?それによりどんなビジネスモデルが描けるか?などが徐々に具体化していきます(詳細はStep11でも解説します)。
初期段階ではまだ、大きな技術は使わなくても構いません。ただ、その先にあるものをイメージしておくだけでも、課題解決策がプロダクト・サービスになったときの広がりがまったく違ってきます。
文系属性の人に多いワナが、「テクノロジー」を使わずにすべて人手でやろうとすること。周りを見渡せば、あなたが普段何気なく使っているテクノロジーがある。
課題解決策に活かせて、価値を補強するテクノロジーを取り入れよう。自前ですべてを考えようとせずに、テクノロジーを概観できる書籍やWebサイトから着想を得るのも一つの手段。
「テクノロジー」を使わずにすべて人手でやろうとしてないか?周りを見渡して、何気なく使っているテクノロジーに目を向けているか?
課題解決策に活かせて、価値を補強するテクノロジーは無いか?自前ですべてを考えようとせずに、テクノロジーを概観できる書籍やWebサイトからも着想を得ているか?
テクノロジー関連の情報は膨大なので、一気に仕入れるのは大変。ご自身の事業アイデアに関連がありそうな業界・領域の情報を少しずつでも取り込み、アウトプットしていくのがよいでしょう!
▼動画で学びたいとき
JMOOC
日本最大のオンライン大学講座。累計560講座。特に理工系・情報系の授業を広く学べます。一見お堅い雰囲気ですが、骨太かる中身のある講座を多く受講できます。なんといっても全講座無料なのが嬉しい!!
Udemy
世界最大級のオンライン講座ポータル。優良な有料動画を都度購入可能。213,000以上のコース(2023年1月現在)。かなりの頻度で大幅割引(50~90%程度)のキャンペーンをやっているので、活用しましょう!
Schoo
オンライン生放送/録画の授業・講座ポータル。生放送は無料会員登録で365日すべて無料。プレミアム会員になると、録画公開された授業を閲覧可能。なおテクノロジー関連はイノベーションやAI活用、IoTなどのスキル・知識を学ぶ講座が176講座(2023年1月現在)。
▼ニュースサイトやレポートで学びたいとき
Gartner社「ハイプ・サイクル」レポート
どんなテクノロジーが成長段階にあり、注目を集め、成熟に向かっているのかがまとめられたレポート。
NewsPicks
ご存知、ビジネスパーソン御用達のソーシャル経済メディア。スタートアップやテクノロジー関連の特集記事も多く、技術の潮流変化も把握しやすいです。
Twitter
テクノロジー系スタートアップ界隈の方は、かなりの割合でTwitterをやっています。最新の技術動向や事業の勝ち筋についても呟いていることが多いので、参考にするのもよいでしょう。
また、「○○○ min_faves:(いいね数)」で、特定ワードで一定いいね数以上の過去ツイートをリサーチすることもあります。
▼おまけ
官公庁や関連団体のテクノロジー系レポートを読み解いたnoteです。キーワードが沢山登場するので、読み解き方が分かると大きな武器になります。
Step11:そのビジネスは「なぜいま」必要?
事業アイデアに伴走していると、「とっても良いアイデアなのだけれど、タイミングが違うかも…」と感じるものがあります。時期が早すぎたり、遅すぎたりすると、世の中から求められなくなってしまうのです。
例えば、メタバースの先駆け「Second Life」は、広告・経済効果を期待した企業が続々と参入しました。しかし、肝心のユーザーのPC環境やネット環境が追い付かず、ユーザーが定着しませんでした。結果、企業も次々と離脱。明るい廃墟になってしまいました。
ディスプレイ産業ではジャパンディスプレイ、半導体産業ではエルピーダメモリ。国の肝入りで立ち上げたものの、補助金漬けで顧客ニーズを意識せず、製造業の構造変化、技術潮流の変化に対応できず、経営判断が遅れた結果衰退していきました。
ものごとにはタイミングがあります。政治・経済・社会・技術は常に動きます。だからこそ大きな流れを知る必要があるのです。
政治・経済・社会・技術のマクロ視点での大きな流れを把握する際に有効なのが「PEST分析」。
Politics:政治
Economy:経済
Society:社会
Technology:技術
の4つの視点を軸にして、世の中がどのように変化していくかの兆しを掴むためのフレームワークです。経営環境分析に使われることが多いですが、新規事業開発においても効果を発揮します。
下の図は僕自身が「次世代の学び」を切り口にPEST分析してみた時のものです。だいたい30~1時間程度で制限時間を設定し、一気にたたき台となる情報収集をします。
政治・経済・社会が一定のリズムで振り子のように「揺らぐ」特性があるのに対し、「技術」は一度進化すると不可逆的に流れ、後戻りしないという特性があります。
また、技術の進化により、それまでは行えなかった価値提供のビジネスモデルを採用できるケースも。PEST分析においては、特に技術の潮流を意識すると良いでしょう。
これらのマクロ視点をあなたの事業アイデアと重ねると、事業を「なぜいま」やるのか、解像度が上がります。
事業アイデアには受け入れられるタイミングがある。時期が早すぎたり、遅すぎたりすると、世の中から求められなくなってしまう。政治・経済・社会・技術は常に動くからこそ、大きな流れを知る必要がある。
政治・経済・社会・技術のマクロ視点での大きな流れを把握する際に有効なのが「PEST分析」。一定の時間を定めて情報収集するのがおススメ。
政治・経済・社会が一定のリズムで振り子のように「揺らぐ」特性があるのに対し、「技術」は一度進化すると不可逆的に流れ、後戻りしないという特性がある。PEST分析においては、特に技術の潮流を意識しよう。
政治・経済・社会・技術の大きな流れを捉え、事業アイデアと繋ぐ意識を持っているか?
「PEST分析」を活用しマクロ視点での情報収集を行い、事業アイデアを「なぜいま」やるかの解像度を上げているか?
特に技術の潮流を意識して、新しい価値提供のビジネスモデルに繋げられるかを検討しているか?
「PEST」を構成する政治・経済・社会・技術に加えて、環境(Environment)と法律(Legal)を交えた「PESTEL」で分析するケースもあります。
いずれにせよ、マクロ視点で多面的にものごとを捉えるのが目的。なので、以下のような研究所・コンサルティングファームのレポートから情報を得ることも多いです。あくまで実行のための参考情報として!
三菱総合研究所
「トレンド」「目的」「業種」別に、多様なナレッジ・コラムを調査可能。
第一生命経済研究所
注目のキーワードやレポートの詳細な分類が「テーマ」として登録されており、多角的に調査可能。
博報堂生活総合研究所
「未来年表」が秀逸。様々な分野の「ミライ」を横断的に検索できる。
アクセンチュア
社会・文化・ビジネスに影響を及ぼす変化をまとめた「Fjord Trend」と、技術に特化した「Technology Trends」がおススメ。日本語訳でだいたい読めます。
マッキンゼー
ビジネスと経営に関連する問題や社会変化を取り上げたインサイトが秀逸。
PwC
業種・テーマごとに企業の経営課題をめぐる調査レポートが掲載
Step12:その事業は「なぜあなた」がやる?
ビジネスモデルは練り込んだ。競合との差別化要素もバッチリ押さえた。自社ならではの独自技術に根ざした強みがある。市場も魅力的に描けている。解決策のデモも高評価で、買いたいと言ってくれる人も出てきた。
…ヨシ!!
…こんな好条件が整うことはめったにありません。例えどれだけ素晴らしい事業アイデアでも、目の肥えた経営者や投資家から見れば穴があるものです。それが新規事業というもの。
では、本当に必要なものは何か?
それは、人の心を動かす想い。なぜあなたがこれをやるのか、という原点。
きれいなプレゼンをした後に「あなたは本当にこれをやりたいの?」と問われて口ごもりしてしまうケースは沢山見てきました。想いや原体験が根底になければ、人モノカネ情報といったリソースがつくこともありません。
これが最後のツボです。あなたの中にある「想い」や「原体験」を、あらためて洗い出してみましょう。
なぜこの事業アイデアを考えたのか?
きっかけになったできごとはあるか?
何に「不」を感じ、どうなったら嬉しいと思ったのか?
「過去~現在~未来」を切り口に考える方法もあります。
過去の原体験や夢、好き嫌い
現在の仕事や専門分野、生活で感じる痛みや憤り
未来の夢や理想、ビジョン
それらが繋がると、事業の原点になります。自分やチームを掘り下げ、伝えるべきストーリーの原型を発見しましょう。
ストーリーの基本的な構造は、以下のようなものです。
あるところにAさんがいた。Aさんは○○したかった。でもできなかった。なぜなら△△という障害が待ち構えていたから。
そこで■■という解決策に出会う。解決策は▼▼という価値をもたらした。Aさんはそのおかげで△△の障害を取り除くことができた。結果、○○することができた!
大切なのは、■■の解決策に出会う前の、Aさんの置かれた状況を具体的に伝えること。あなたの話によって、聴き手に共感してもらうこと。
「最高の教育を世界の果てまで」というミッションで活動するNPO法人「e-Education」代表三輪さんのプレゼンは、見事なまでにストーリーを組み込み、巧みに問いかけを交えながら聴き手を引き込んでいます。ぜひ視聴してみてください。
…いかがでしょう。ここからわかるのは「熱量は伝播する」こと。ひとつひとつのエピソードを目の前の人にしっかり届けることで、熱が人から人へ伝わっていきます。
熱量は伝播するんです。
あなたの事業アイデアが「いま」は伝わらなくても、それはあなた自身が否定されているわけではありません。その人にとっての「いま」でなかっただけかもしれない。
成し遂げたいことがあるならば、めげずに熱を伝え、想いを繫げていきましょう。最後に残るのは、上手い下手ではなく、想いなのだから。
どんなに優れた事業アイデアでも、想いや原体験が根底になければ、人モノカネ情報といったリソースは得られない。
あなたの中にある「想い」や「原体験」を、洗い出してみよう。ストーリーの基本的な構造を意識し、聴き手に共感してもらえるよう話をしよう。
成し遂げたいことがあるならば、めげずに熱を伝え、想いを繫げていこう。最後に残るのは、上手い下手ではなく、想い。
あなたの中にある「想い」や「原体験」を、洗い出してみたか?ストーリーの基本的な構造を意識し、聴き手に共感してもらえるよう話をできるか?
最後に残るのは、上手い下手ではなく、想い。心から成し遂げたい「想い」はあるか?
活躍する起業家には、共通する5つの思考プロセスがあります。
手札から何かを創る
許容可能な損失を把握する
あらゆる人を巻き込む
ピンチをチャンスと捉える
状況に応じ未来を自ら作り出す。
この思考プロセスは「エフェクチュエーション」と呼ばれるもの。複数の所与の手段を用い、目的になりそうなものをデザインする手段主導型の考え方。他者起点の課題解決≒デザイン思考とは異なり、自分の実現可能なことは何かから考え、新しい物を生み出していく方法論です。
初めからすべてを持った人はいません。己を知り、人と関わり合い、新たな価値を生み出していきましょう!
さいごに
ここまで全12Stepをお読み頂き、本当にありがとうございました!
=======================
Step1:新規事業でいちばん大切なことは?
Step2:その事業は「誰」を幸せにしたい?
Step3:その人の抱える「課題」は何だろう?
Step4:課題の「解決策」が提供する価値は?
Step5:価値を「プロトタイプ」で伝えている?
Step6:解決策の「初期顧客」はどこにいる?
Step7:事業機会の見込める「市場」は存在する?
Step8:競合する事業との「差別化要素」は?
Step9:事業の設計図「ビジネスモデル」は?
Step10:価値を補強する「テクノロジー」は?
Step11:そのビジネスは「なぜいま」必要?
Step12:その事業は「なぜあなた」がやる?
=======================
最後に、僕自身が400人以上の事業アイデアに伴走するなかで「とても大切だ」と感じていることを3つお伝えします。
新しい挑戦や越境に対して誰かからの否定的な意見があるとき。その裏に隠れた本音に耳を傾けてみましょう。
経験からの親心かもしれない。
立場からの義務かもしれない。
リスクへの不安かもしれない。
挑戦への嫉妬かもしれない。
意見はありがたく受け止め、挑むか退くかは自分で決めましょう。
なぜなら、人生の上司はあなた自身なのだから。
インタビューや壁打ち、プレゼンを進める際に心に留めておきたいこと。
それは「ブレないものは何か?」を決めておくこと。フィードバックを大量に得る中で、アイデアは変わってもOK。むしろ変わることの方が多いです。
けれど企画の原点やビジョンなど、灯台のように変わらないものもあるはず。あなたやチームの信念を大事に貫きましょう。
どんなに人気のビジネスも、最初から売れていたわけではありません。何度も愚直に試行錯誤を重ね磨いてきたからこそ今があります。
あなたの事業アイデアもそう。泥臭くユーザーから生の声を得続けて、データを基に日々改善していくこと。「いい失敗」は、成功への道しるべになります。諦めず挑戦を重ね、ビジョンに近づいていきましょう!!
最後まで本noteをお読み頂き、ありがとうございます!
このnoteには、僕の過去4年の経験・知識・ノウハウを込めました。あなたの実践のお役に立てば幸いです。
一度で読み終わる内容ではないと思います。ぜひブックマーク頂き、新規事業の進め方に悩んだ際、こちらに立ち返ってチェック頂ければ嬉しいです。
そして、ぜひお読み頂いたご感想、実践しての気づきなどは、メンション付きでお知らせ頂けますと幸いです。泣いて喜びます。
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年末年始の多忙なところモニターとしてご協力頂いた方に、この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました!
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申込方法も記載しました。
▼特典
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以下の項目を埋めたうえで、下記よりご連絡ください。
【必須項目】
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なお、ふだんは一般社団法人社会システムデザインセンター(SSDC)で、産学地域共創の活動をしています。
テクノロジーを活用して、社会課題・地域課題
を解決するビジネスを共創するプログラム「事業創造デザインプログラム」を運営しています。こちらにもご興味お持ちいただいた方はぜひご連絡ください!
一期一会です。ぜひスキ&フォローください!コメント大歓迎です。どこかで情報交換や活動ご一緒できると嬉しいです😊
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