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副業を始めたい人のための「3つの視点」と「ロードマップ」
この記事は「副業に興味があるけれど、何から始めたらいいかわからない!」「強みやワクワクを活かして副業するにはどうすれば?」とお悩みの方に向けて書いたものです。
初心者の方でも一歩踏み出すきっかけになる内容を目指しました。
※記事本編は、約5~7分でお読み頂けます。気に入って頂けたら、ぜひ「スキ❤」やシェアを頂けると嬉しいです!!
はじめに
この記事が提供する価値
以下について端的にお伝えしていきます。
❶副業のメリット・デメリット、ミクロ・マクロの調査
❷僕のしくじり体験と、見落としていた「3つの視点」
❸強みやワクワクを活かした副業の「ロードマップ」
❹一歩踏み出すための相互支援・伴走の場「じぶんFUKU業スタジオ」
「世の中の流れ」「身近な人の悩み」「僕自身の体験」を交えて、多面的かつコンパクトにお伝えしていきます。
自己紹介
あらためて、北村和久と申します。
事業創造デザイナーという肩書をもち、中小企業診断士として活動しています。専門は以下の3分野。
新規事業開発
デジタルマーケティング
ビジネス思考法・フレームワーク
2023年12月現在「上場IT企業の室長」「一般社団法人のチーフデザイナー」「副業個人事業主」の3足のわらじを履いています。
バックグラウンドとして、法人営業を12年、事業企画・経営企画を2年、産学地域共創による新規事業創造・社会課題解決を5年ほど経験してきました。
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上記の経歴を活かす形で、2018年から副業を始めました。
現在は個人事業主登録をし、所属企業に届け出を行ったうえで、3つの方向性で活動をしています。
教育:セミナー/ワークショップ/研修/講演
伴走支援:コンサルティング/メンタリング
執筆:インタビュー記事/ノウハウ記事/図解記事
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▼プロフィール・専門分野・提供サービス・実績などの自己紹介記事
副業を始める際に抱えた悩み
副業を始めるにあたっては、こんな悩みがありました。
「えーと…何からやればいいの??」
情報はネット上にも溢れています。でも怪しい情報商材や、短時間で○○万円ガッポリ!みたいなのばかりでウンザリ…。せどりやアフィリエイトなどもあるけれど、スキルや人脈には結びつけづらい…。
副業開始から5年経ち、いろいろやって遠回りをしたからこそ見えてきたこともあります。
❶副業のメリット・デメリット、ミクロ・マクロの調査
まずは、副業を様々な視点から概観していきましょう!
副業のメリット・デメリット
副業にはどんな良い点・悪い点があるのでしょうか。ChatGPTやGoogle Bardなどの生成AIに聞き、整理しました。
メリットは、主に以下の3点。
収入アップ
スキルアップ
自己実現、人脈拡大
僕も副業を始めてから5年ほど経ち、実際にこれらの効果を感じています。価値提供の対価を得ることができるし、本業ではどうしても経験できないことに挑戦できる。何より、副業での活動や発信を通して、様々な人との繋がりが劇的に広がりました。
いいことばかり!…でもありません。
デメリットは、以下の3点。
本業との兼ね合い
疲労とストレス
社会的影響
限られた時間やリソースの中で、物事のバランスをとる必要があります。ぶっちゃけ疲れるし、立ち上げにあたってはそれなりにエネルギーも使います。だからこそ、興味はあっても尻込みしてしまう人が多いのも事実。
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ミクロの視点
次に、実情をミクロの視点で見てみましょう。
僕と近い30~40代社会人の「副業を始めてみたい」「実際に始めてみた」属性の方と雑談しながらインタビューしました。
すると、以下のような悩みが浮かび上がってきました。
自分には、自信をもって出せるような知識・経験・コンテンツがあるんだろうか…
本業や家族の時間も大切。貴重な時間をかけて何をすべきかが固まってないと、無駄足になってしまう…
自分の好きやワクワクを起点にしても、そもそもニーズが無いんじゃないか…
「副業」への周囲の目が気になる。「もっと本業がんばれよ」とか…
過去に副業をしてみたことがあるけれど、自分のミッションや動機とうまく繋がらず、途中でやめてしまった…
忙しい中で敢えてエネルギーをかけるには、一緒に頑張れる仲間が欲しい…
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なかなか悩ましい現状が透けて見えます。
実は、上記の悩みの奥底には多くの方が「メンタルブロック」を抱えています。僕自身、これらの思い込みを外していくには数年の時間がかかりました。
マクロの視点
では、マクロの視点ではどうでしょう?
参考にしたのは、内閣府「令和4年度 年次経済財政報告」での調査レポート。読み取った内容を整理します。
副業・兼業は政策として解禁されつつある。にも関わらず、30代・40代の実施率は男女とも15%以下に留まっている
副業を実施した人によると、「時間・体力の管理やプライベートとの両立が難しい」という声が大きい
一方で「知識・スキル・繋がり向上」や「本業へのフィードバック」などの副次効果もあり、副業・兼業は非常にメリットが大きい
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メリット・デメリット、マクロ/ミクロの視点で見たうえで、僕はこう考えています。
当然、貴重な時間を投下して副業をやるからには、ちゃんと収入を得たい。
でも、収入面だけでなく「経験」や「人脈」などの面も踏まえて副業をもっとポジティブに捉えられないだろうか?…と。
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❷僕のしくじり体験と、見落としていた「3つの視点」
「しくじり先生」の懺悔録
ここで、個人的な懺悔録を。
2018年のこと。僕は中小企業診断士という資格を取得し、副業を始めました。取材・執筆、セミナー講師、伴走支援…
ただし、「あること」をせずにいたところ、たくさん失敗(あるいは回り道)してしまいました…
以下は、僕の「しくじり先生」エピソード(のほんの一部)。
スクール通い 学んで満足
ブログ開設 続かず閉鎖
自己棚卸せず 出たとこ勝負
リサーチ不足で ニーズ無し
知識を貯め込み 価値にしてない
家族ほったらかし 関係悪化
フォロワー増に没頭 SNS疲れ
協力しないで ひたすら自力
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なにより仲間をつくらず自力だけでやるのは、とてもキツかった…
仲間と共に学び、相互支援しながら副業を進めていくべきだったと反省しています。
見落としていた「3つの視点」
過去を振り返ると、僕は副業を始めるにあたり大切な「3つの視点」を見落としていました。
Why:自分を棚卸して、副業の目的を定める
What:事前リサーチして、コンセプトを策定する
How:仲間と支え合い、実際に踏み出す
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特に「Why」の部分。自分の棚卸をしっかりやっておかないと、目の前のお金や数字、短期的な結果ばかりに目を奪われ疲弊してしまいます。
5年前の自分に強く伝えたい…と、今になって思います。
▼過去を振り返り、自分の原体験を掘り起こした記事
「つい没頭してしまうこと」の中にヒントがある
中小企業診断士になった頃、訳も分からないなりに「いつか何かに役立つだろう…」とビジネスフレームワークに関する様々な書籍を読み漁り、まとめていました。
地道な作業だったのですが、それが嫌いじゃなかったんですね。むしろワクワクしてました。
その時には大したお金になりませんでしたが、結果として、自分の引き出しを増やすことに繋がっていました。
5年前。中小企業診断士の試験合格後にすぐやったのが「フレームワーク集」作成。由来や背景を調べ、自分なりの言葉とイメージに置き換えること数百枚。"診る・聴く・書く・話す・創る"のあらゆるシーンで活用できる切り札になった。大切なのは「自分が」「いつでも」使えるコンテンツ化すること。 pic.twitter.com/UL1hnMguEE
— きゃず|事業創造デザイナー (@Kyazuhisa) March 26, 2023
でも、これだけでは売り物になりません。
次に、困りごとを抱えている人を見つけて、その困りごとを解決するような企画(勉強会、セミナー)などを開催させて頂くなど、小さく実験をしていきました。
フレームワークという「素材」が価値になって活きる「場所」を見つけていく作業を繰り返しました。
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▼「1週間で1万円の利益を、ゼロから生み出す」ミッションを通して、商売の原点に触れた記事
SNSなども使い、発信内容に価値を見出してくれる人、専門分野を必要としてくれる人を見つけていくうち、結果として、自分のコンテンツ拡充やサービス化に繋がっていきました。
現在は教育、伴走支援、執筆などをやっていますが、自分の尖がっているポイント、好きだなぁということ、気づけば没頭していることが武器になっていった印象です。結果として、月あたり6ケタの副業収入を得られています。
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▼実際のセミナー例(ストアカでゴールドバッジを獲得!)
【AI時代の「一生使える思考力」入門】ビジネス思考法はじめの一歩
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どんなビジネスも、まずは骨組みから
何よりお伝えしたいのは「いきなり最高のコンテンツ・サービスはない」ということ。初期の頃のコンテンツは、今見返すと恥ずかしいものばかり。
でも、それでいいんです。
小さくても、一歩踏み出してみることが大切。
❸強みやワクワクを活かした副業の「ロードマップ」
体験談は分かった。実際に副業を始めるにはどうしたら…?という方へ。
僕は、ムリなく、ムダなく3段階で始めることをおすすめしています。
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ロードマップは3段階
自分らしく副業を始めるための3つの段階。少しずつ噛み砕いていきます。
(Why)自己棚卸
(What)リサーチ&コンセプト策定
(How)実行
これらは、事業開発やサービス開発の流れと重なるものがあります。
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もうすこし要素を分解していきましょう。
自己棚卸
副業・起業の目的を定める
強み・スキル・好きを整理する
副業・起業のビジョンを描く
リサーチ&コンセプト策定
副業・起業の形態を決める
コンセプトを策定する
業界・市場を調査する
実行
小さく始めてみる
ムリなく広げる
仲間をつくる
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ぶっちゃけ、これらはインターネットで調べればすぐ出てきますし、ChatGPTに聞けば数十秒で教えてくれます。
でも、「知っていること」と「できること」との間には、めちゃくちゃ大きなカベがあります。
大事なのは「小さくても始めてみる」そして「無理なく広げて」「仲間をつくる」こと。
さらにチェックリスト風にしていくと、以下のようになります。
(完全版が欲しい方は、最後までお読みください!)
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やるべきことは沢山ありますが、まず最初に取り組んで頂きたいのが「目的」を言語化するところ。ここをやることで、副業に取り組む姿勢が劇的に変わります。
「Why」からはじめよう
副業を始めたてのころの僕は、「誰かが仕立ててくれた仕事」をやっていました。セミナー運営の手伝いや、執筆案件などの丁稚奉公です。
それはそれでビジネスの原理原則を知り紹介人脈をつくる機会であり、いま思えば貴重な経験になりました。ですが、ずっと続けるのは苦しい。どこかで行き詰まりを感じていました。
後から振り返ってみて、最初にやっておけばよかったと強く思うこと。
それが「Whyからはじめる」。
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つまり、自分の中にある「動機・好きなこと・ワクワク」を起点に考えようということです。そして、そこにリサーチ&コンセプト策定を掛け合わせて「求められるもの」にしていきます。
「自分自身の目的、なんのためにやるか、どうなったらいいのか」…当たり前のことなのですが、僕はこれを言語化せずに副業の「How(どのように)」ばかりを進めてしまい、回り道をしました。
繰り返しますが、面倒でも、自分の「Why」に向き合うこと。
Whyを可視化する「Will-Can-Need」フレームワーク
Whyを可視化するやり方は沢山あります。例えば「Will-Can-Need」というやりたいこと、できること、求められることの言語化フレームワーク。
せっかくなので、やりたくないこと、できないこと、求められないことも洗い出してみましょう。アンチパターンを把握しておくことも重要。
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3つの輪の中心(センターピン)を意識すると、自分なりに目指していくことが明確になってきます。
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僕は誰かが作ってくれたコンテンツをそのまま使うよりも、自分で取捨選択・編集して広げることにやりがいや喜びを感じるタイプ。だから今、できるだけ自分のオリジナルコンテンツで勝負しています。
「Will」に関する補足
心理学者のエドワード・デシとリチャード・ライアンが提唱した「自己決定理論」によると、人には3つの心理的欲求があります。
「1.自分でやりたい(自律性)」
「2.能力を発揮したい(有能感)」
「3.人々といい関係を持ちたい(関係性)」
これらの欲求が満たされると、人間は動機づけられ、生産的になり、幸福を感じるとされています。
経営学の巨匠である故ドラッカー先生も、「強みを使え」「機会に焦点を合わせよ」と唱えています。
新型コロナ、生成AI…様々な環境変化を僕らは気にしがちですが、それらはチャンスであり、小さく試せるきっかけがそこら中に転がっているのです。
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「リサーチ&コンセプト策定」「実行」については以下の記事が詳しいので、本記事では割愛します。
※事業開発の方法論で言うと、「デザイン思考」「ジョブ理論」「リーン・スタートアップ」などを下敷きにしています↓
▼ゼロからの新規事業コンセプト作りで知っておきたい12ステップをまとめた記事。新規事業開発関連カテゴリ"人気3冠""定番1位"を獲得しました!
❹一歩踏み出すための相互支援・伴走の場「じぶんFUKU業スタジオ」
副業は「FUKU業」になる
ここまで、副業のメリットデメリットを概観し、僕自身の体験も交えながら「3つの視点」「ロードマップ」を見てきました。
ここでお伝えしたいことがあります。
それは、強みやワクワクを活かした副業は単なる「Side Job」ではなく、複業(Parallel Job)や福業(Happy Job)になるということ。
僕はそうした意味を踏まえて「FUKU業」と呼んでいます。
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日本ではまだまだFUKU業をしている人は少数派。でも、自分にもできることを起点に、その影響の輪をムリなく少しずつ社会に広げていけるとしたら、ちょっと楽しくなりますよね。
でも、ひとりで始めていくのはとても大変。だからこそ…
ともに一歩踏み出してみませんか?
副業解禁、初期コスト減、リモートワークの進展、物価上昇など、世の中は劇的に変化しています。そんな中、特に30-40代の社会人は責任とリスクを抱えつつ、挑戦に飢えています。
そうした人たちを繋げて、新たな挑戦を相互支援していきたい。僕の経験をすべて注ぎ込み、次世代のために少しでもよりよい社会を残したい…という想いがあります。
そこで、人生の選択肢を増やす「FUKU業」のビジョンやコンセプトを創り、実現したい人に向けた相互支援・伴走の場を立ち上げます。
それが「じぶんFUKU業スタジオ」
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過去にイノベーションの方法論を学んだ「hintゼミ」の"とんとん"こと斉藤徹さんに相談し、hintゼミ内外の方向けの公開スタジオとさせてもらえることになりました。僕にとっても、新たなチャレンジです。
第1期は「2024年1月13日(土)」から。【限定6名】までの募集です。(→募集終了しました)
ひとりでは分からない自分の強みにも気付くことができ、仲間と学び合い対話を重ね助け合いながら、メンタルブロックを外す。そして、副業を始めてジワジワ広げていく、そんなポジティブな場を創っていきます。
無料の説明会・相談会を以下の日程で行っています。
(いずれもZoom。フォームからご連絡頂いた方に、ZoomのURLをお知らせしています)
2023年12月29日(金)19時~20時2023年12月30日(土)10時~11時2024年1月5日(金)20時~21時2024年1月5日(金)21時~22時2024年1月6日(土)10時~11時2024年1月6日(土)20時~21時2024年1月6日(土)21時~22時
▼申込・お問い合わせはこちら(説明会・相談会の最新日程も掲載)
【説明会・相談会参加特典】
「Will-Can-Need」フレームワーク&副業ロードマップ完全版
説明会・相談会に参加頂いたからと言って、スタジオへの申し込みを強制することは一切ありません。なのでご安心ください。
▼スタジオ概要、日程等の詳細はこちら。ぜひ覗いてみてください!
僕の大好きな、ジョブズさんの言葉でこの記事を締めます。
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何を売るかではなく、誰を幸せにしたいのかを考え実行していく。すると巡り巡って、自分も豊かになっていきます。そんな場を一緒に作れたら最高(最幸)です!
最後に、この場をお借りして、本記事執筆にあたりTwitter・Facebook・コミュニティなどでフィードバックをくださった方、インタビューを引き受けてくださった方に御礼申し上げます。
(まっとさん、ぺったんさん、みさとさん、感謝です!!)
ここまでお読み頂き、ありがとうございました!
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