スコアを5打縮める為のフットゴルフマネジメント~石川遼もやってる入り口重視のパッティング練習~
~パッティングは入り口が大事~
前回に引き続き、今回も石川遼のパッティング練習を紹介したいと思います。今回ご紹介するのは、"入り口重視のパッティング練習"です。
皆さんはカップを狙うとき、どこを狙いますか?なんとなく、カップ全体を狙っているのではないでしょうか。実は、ボールがカップインするときは、必ず入り口から入ります。また、入り口の反対側から入ることは理論上ではありません。これはどういうことでしょうか。
以下の写真をご覧ください。
これは、2016年の第二回フットゴルフワールドカップinアルゼンチンのNo.9です。ボールの位置からはやや上り、そしてややスライスのラインになっているのですが、このとき、カップの入り口はどこになるかを考えてみましょう。
まず、ボールとカップを結んだ直線の延長線上に線を引いてみてください。そして、その線は、カップの真ん中を通るようにしてください。すると、ボールは、この線の左側からカップインするのがわかります。厳密に言うと、ラインの左側、カップの手前側がカップインし始める場所になりますが、これを、”カップの入り口”と言います。
基本的に、カップの入り口は、スライスラインであれば向かって左側が入口に、フックラインであれば向かって右側が入口になります。そして、この入口の反対側からは、どう考えてもカップインすることは有り得ないということも一目見てわかると思います。もちろん、ボールが木や障害物に跳ね返って入口と反対側からカップインする可能性はゼロではありませんが、そんなリスキーなマネジメントをしていてはスコアはまとまりませんし、無駄な選択肢を増やすだけですので、頭の中から排除してください。
なお、滅多にないストレートラインのときは真正面(いわゆる線の上)がカップの入り口になりますが、真正面ということは傾斜に対してラインが正対でなければならないので、ゴルフ場ではほぼ有り得ません。必ずカップの上に引いた線の右か左のどちらか側に入り口が来るはずですので、ラインを読む場合は、左右どちらの入り口になるかを確認してください。そして、パッティングのときは、この入り口から逆算してパットのラインを決めるほうが、カップインの確率は高まるのです。なぜ確率が高まるかというと、”ボールが入る入り口からラインを引いているから”です。
以下のイメージ図を見て頂けるとわかりやすいと思うのですが、図の左上にあるボールから見たとき、正しいラインはどこでしょうか。このままだとどこが正しいラインかわからない為、あらゆる可能性の中から一つ一つ消去していって、最終的に”正しいと思われるラインを探す”ことになります。しかも、そのラインが正しいかどうかは、打ってみないとわかりません。一方、図の右下にあるボールのラインは、カップの入り口から引かれたラインが正しいラインだと思って間違いないですよね?”このように、”カップの入り口”からラインを引くことによって、迷うことなく正しいラインを選択することができるので、自然と”カップインの確率が高まる”というわけです。
これは、以前の投稿に書いた”カップからの逆算”の考え方と同じで非常に理に適ったラインの読み方なのですが、パッティングの選択肢が減るということは、無駄な判断や迷いもなくなってスピーディーにプレーできるようになるということでもありますし、シンプルにプレーできるようになれば、ラウンド後半の心的疲労も軽減され、最後まで集中力の高まった状態でプレーできるようになるはずですから、良いこと尽くしです。だからこそ、”入り口重視のパッティング”は、今すぐにでも実践で取り入れて欲しいマネジメントなのです。
~入口重視のパッティング練習~
では、具体的な練習方法にはどのようなやり方があるでしょうか。最も簡単な方法は、頭の中でカップの入り口の反対方向を消してしまうことです。以下の写真は、先ほどの写真を加工してカップの右半分を閉じたものですが、これだけでもかなり難しくなったように感じるのではないでしょうか。
実際に練習する場合、問題なければカップの上に目隠しになるものを敷いたりしてやってみると良いでしょう。
ちなみにこの練習では、結果としてラインがより明確に見えるようになります。カップを狭めたせいで、通常であれば入るはずだったラインの一部が入らないラインとなり、カップインするラインが細くなるからです。
また、ラインが明確になったおかげでラインを読む必要がほとんどなくなり、ストローク(フットゴルフの場合はキックモーションと同義)の練習に集中できるようになります。ストロークは、このラインの上を転がすだけですので、反復練習もしやすくなるでしょう。なお、ラインが明確になっているということは、ミスをしたときに、タッチのミスなのかストロークのミスなのかが一目瞭然になるということでもあります。ラインにのっているのに入らなかった場合はタッチのミス、ラインからずれていた場合はストロークのミスということになるわけです。
ストロークは、パットの際に必ず行われる動作であり、最もミスが出やすいポイントなので、この練習で正しいストロークを身に付けて、パットの確率を向上させるのがスコアメイクの近道です。
ちなみに、石川遼が実際に入り口重視のパッティング練習をやっている写真がこちらです。
石川遼が使っている器具は、”プロジェクト1パット”と言われ、店頭でも買うことのできる練習器具ですが、今のところフットゴルフ界にはありませんので、誰かが商品化してくれることを期待しています。
~入口重視のパッティング練習まとめ~
以下に、今回の記事の要点をまとめます。
①入口を意識し、入り口からラインを読むことで、ラインが明確になる
②ラインが明確になるので、ストロークの練習に集中できる
③入らなかったときに、タッチのミスなのか、ストロークのミスなのかが明確になる
前回の4方向からのパッティング練習と合わせて練習すると、劇的にパットがうまくなると思いますので、是非実践してみてください。