Global Accessibility Awareness Day:障碍のある方のためのテクノロジと雇用について話し合う機会に (2022/5/27、ニュースリリース)

※米国マイクロソフトからブログ更新のお知らせがニュースリリースで来ました!

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Global Accessibility Awareness Day:障碍のある方のためのテクノロジと雇用について話し合う機会に
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※本ブログは、米国時間5月19日に公開された
“This Global Accessibility Awareness Day, let’s talk tech and employment for people with disabilities”の抄訳を基に掲載しています。
https://blogs.microsoft.com/on-the-issues/2022/05/19/accessibility-disability-awareness-tech-employment/

ジェニー・レイ-フルーリー(Jenny Lay-Flurrie)
マイクロソフト チーフアクセシビリティオフィサー
https://news.microsoft.com/ja-jp/?s=Jenny+Lay-Flurrie

5月の第3木曜日である5月19日は、第11回Global Accessibility Awareness Day https://accessibility.day/ (GAAD)です。
GAADは、世界中の障碍のある方のデジタルアクセシビリティやインクルージョンに対して焦点を当て、意識を高める日です。パンデミックによって障碍のある方の人口はさらに増え、その格差も拡大しました。とはいえ、前向きな変化の種もまた生まれています。
先週のMicrosoft Ability Summitにて、The Valuable 500の創設者兼クリエイターであるキャロライン・ケイシー(Caroline Casey)は、「パンデミック以降に変化が見られます。
企業が、アクセシビリティを障碍のある方に対してニッチな課題と捉えるのではなく、消費者や従業員とコミュニケーションするにあたって完全に投資すべき課題だと捉えるようになりました」と述べました。これには私もまさに同感です。
マイクロソフトはアクセシビリティを企業文化の一部としており、このことを誇りに思っています。

マイクロソフトでは、世界中の障碍のある方々のコミュニティやアクセシビリティの専門家と協力し、障碍のある方たちの格差を解消する取り組みを進めています。ここでその詳細をご紹介します。

■テクノロジ

テクノロジには、物事を実現させる力があります。マイクロソフトには、障碍のある方がテクノロジによって、できることの基準を引き上げ、インクルーシブデザインの可能性を実現させる責任があると考えています。

今月マイクロソフトは、その可能性を実現するいくつかの新機能と製品を発表しましたが、そのアイデアの多くは皆様から寄せられたものです。
Windows 11 https://www.microsoft.com/en-us/accessibility/windows?rtc=2 は、これまでで最もアクセシビリティに優れたWindowsです。
アクセシビリティ機能を見つけやすく、使いやすくしてほしいとの意見があったことから、設定名を「Ease of Use(簡単操作)」から「アクセシビリティ」へと変更したほか、新たにアクセシビリティの設定のための小さな画面と人を示すアイコンを追加して、アクセシビリティ機能を使いやすく、そして見つけやすくしました。
新機能として登場したのは、オンラインでも、オフラインでも利用可能なライブキャプションや、スクリーンリーダーユーザーに向けたナレーター用の新しいナチュラル ボイス、音声アクセス、
そして(私の新しいお気に入りとなった)集中モードで通知をオフにする機能などです。

障碍の有無に関わらず、アクセシビリティによってコンテンツはよりインクルーシブなものとなります。
うれしいことに、ユーザーの皆様がアクセシビリティ機能を使う頻度も高まっています。
Officeのアクセシビリティチェック機能の1つである「スペルチェック」機能は、配置場所や提案内容が改善されたことから、去年は利用が14倍にまで増加しました。
これまで以上に多くのコンテンツがアクセシビリティチェックを受けているということです。
また、Xbox アクセシビリティ インサイダー リーグ(XAIL)には16万3,000人が参加しています。
XAILは、自ら障碍があると認識している方やその仲間が、Xboxエンジニアリングチームやゲーム開発チームへ直接アクセシビリティに関するフィードバックを提供する機会となっています。
XAILによって新たな知見の波が生まれ、世界4億人以上の障碍のあるプレイヤーをサポートしています。
これにより、Forzaにアメリカ手話とイギリス手話を取り入れたり、Twitchに新しくアメリカ手話のチャンネルができたりと、聴覚に障碍のあるゲーマー向けの機能が誕生しました。

先週のMicrosoft Ability Summitでは、マイクロソフトのチーフプロダクトオフィサーであるパノス・パネイ(Panos Panay)が、PCやスマートフォンで新たにマウスやキーボードの体験ができるAdaptive Accessoriesの新ラインナップを発表しました。
今年後半に発売されるこのセットには、こうしたマウスやキーボードをマイクロソフトおよび他社製のアダプティブデバイスに接続するためのハブも含まれています。

ほかにもさまざまなものが登場予定です。マイクロソフトでは、
未来に向けたイノベーションを最優先に検討しています。もちろん、皆様にとっても最優先事項でしょう。
マイクロソフトのパートナーエコシステム https://blogs.partner.microsoft.com/mpn/?ln=ja-JP は、アクセシビリティの高いテクノロジを構築してお客様に大規模展開しようと取り組んでおり、パートナー各社はアクセシビリティを中核としたソリューションのイノベーションを進めています。
例えばCityMaaS https://www.citymaas.io/ は、障碍のある方たちが企業や興味のある場所に訪問できるよう、世界中で地域ごとのアクセシビリティ情報を提供するモビリティマッププラットフォームを開発しました。
(#BuildFor2030で注目されているマイクロソフトのパートナーによるアクセシビリティ製品の詳細については、こちら https://partnerinnovation.microsoft.com/initiatives/buildfor2030-empowering-an-inclusive-and-accessible-world/ をご覧ください。)

■人材パイプライン

イノベーションの次の波を起こすには、人材のパイプラインを駆使し、障碍のある人材に影響を与えている課題に取り組む必要があります。
全米障害者評議会(NCD:National Council on Disability https://www.ncd.gov/progressreport/2021/2021-progress-report )によると、パンデミック期間中に必要なサービスやサポートが受けられなかった障碍のある学生は、行動や教育目標に支障をきたし、後退してしまったといいます。
障碍のある方はこれまでも職場で過小評価されてきましたが、パンデミックによってこの長年の問題が悪化してしまいました。

パンデミック以前からメンタルヘルスに障碍を抱えていた若者や大人は、パンデミック期間中に目に見えて症状が悪化しました。

マイクロソフトEDUの新たな調査 https://educationblog.microsoft.com/en-us/2022/05/teachers-surveyed-say-accessible-tech-is-needed-now-more-than-ever では、84%の教師が、アクセシビリティの高い学習ツールがないと教育の公平性を保つことができないと回答しています。
また87%の教師が、アクセシビリティの高いテクノロジは障碍のある生徒の機会均等につながるだけでなく、教師がすべての生徒をより深く理解しサポートするにあたって役立つ知見を生み出すことにもなる、との考えに同意しています。さらに10人中4人(41%)の教師が、生徒の中で精神的・感情的な問題が増えているとしています。

障碍のある生徒の能力向上を支援することは、マイクロソフトの最優先事項と捉えています。
また、教師をツールでサポートすることにも取り組んでおり、新たなMicrosoft Learn Educator Center for Resources and Professional Development   
https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/educator-center/?wt.mc_id=learneducatorcenterblog_edublog_blog_cnl_csadti
(リソースおよび専門的能力開発向けマイクロソフト学習教育センター)でのトレーニングのほか、イマーシブ リーダーや、教師が生徒の健康を観察し、感情を把握する際に役立つMicrosoft Reflect、新Minecraft: Education Editionといったテクノロジも用意しています。

■職場

GAADは、障碍のある方の才能を雇用につなげる取り組みを強化する日です。マイクロソフトでは、最低賃金以下の賃金に対処する法律であるTransformation to Competitive Integrated Employment Act(競争力のある統合雇用法への転換)を支持しています。この法律は、障碍のある方の賃金平等に向けた重要なステップとなるものです。これには、障碍のある方をサポートする事業やプログラムモデルへの転換を支援する、州や組織に対する米国労働省の助成金も含まれています。

障碍のある方の雇用にはパートナーシップが必要です。
精神面で多様性のあるニューロダイバーシティ人材の失業率および不完全雇用率は80%以上と推定されていることからも、競争ではなく協力することが重要です。
マイクロソフトは今回Neurodiversity @ Work Roundtable https://disabilityin.org/what-we-do/committees/neurodiversity-at-work-roundtable/ のパートナー30社と協力し、
Neurodiversity Career Connector https://ndcc.simplifyhire.com/ というジョブマーケットプレイスを立ち上げました。
Neurodiversity Career Connectorでは、大規模から小規模までさまざまな企業が、ニューロダイバージェントな求職者を「選別に入れる」よう支援しています。
これは、2015年に自閉症の人材を採用する試験的プログラムを開始したマイクロソフトにとって、その道のりを次の段階に進めるものです。この取り組みを拡大し、30社と連携してこのような人材の宝庫への扉を開き、失業率を減らせることを誇りに思います。

また、マイクロソフトはThe Valuable 500 https://www.thevaluable500.com/ との連携を拡大することを発表します。
The Valuable 500は、障碍のある方へのアクセシビリティを高め、
インクルーシブな職場作りに努める主要企業500社による組織です。
今回の連携拡大により、Disability:INをはじめとする数多くの影響力ある組織とのパートナーシップが拡大することになります。

マイクロソフトは、これからも障碍のある方たちのコミュニティによるインサイトに支えられ、業界内でも特に優秀な人たちと協力できることを誇りに思います。その中には、今週マイクロソフト本社の新たなInclusive Tech Labに集まったアクセシビリティチームのみなさんも含まれます。
この道のりを歩む中で、あなたがどの段階にいるかに関わらず、
すべての人にとってよりアクセシビリティの高い未来に向けて、
Disability Answer Desk https://www.microsoft.com/en-us/Accessibility/disability-answer-desk?activetab=contact-pivot%3aprimaryr9
https://blogs.microsoft.com/accessibility/ を探索してみてください。

アクセシビリティを高め障碍のある方のインクルージョンを促進しようと注力しているさまざまな世界中の組織と協力しているマイクロソフトの、この分野での取り組みを私は誇りに思っています。
GAADという日を機に、この取り組みを共に称えましょう。そして明日からは次の段階に進むのです。
これからも前進していきましょう!

●本ブログの詳細につきましては、日本マイクロソフト広報資料サイトをご覧ください。
< https://news.microsoft.com/ja-jp/2022/05/27/220527-accessibility-disability-awareness-tech-employment/ >

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