スタートアップを起業する前に読む本【おすすめ3選】
こんにちは。つなぐIP株式会社CEOの
朝倉 和彦です。
スタートアップを起業したい方は、起業前
に資本政策や投資家、VCなどについて
理解をしておく必要があります。
ただ、ネットの情報だけでは、スタート
アップやファイナンスについて、わかり
づらいことも多いです。
今回は、僕がスタートアップを起業する
前に読んでためになったおすすめの本を
ご紹介します。
スタートアップを起業する前に読む本【おすすめ3選】
・起業のファイナンス
・ファイナンス思考
・起業の科学
初めに簡単な僕の自己紹介です。
2019年4月1日につなぐIP株式会社を
設立し、知的財産アドバイザー事業、
起業アドバイザー、自社メディアの運営
などを行っています。
起業のファイナンス
「起業のファイナンス」は、長銀総合研究所出身、磯崎哲也氏の著書です。
僕が持っているものは、2010年に発行されたものですが、2015年に増補改訂版が発行されているようです。
【著者】
磯崎 哲也(いそざき てつや)
1984年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。
長銀総合研究所で、経営戦略・新規事業・システム等の経営コンサルタント、インターネット産業のアナリストとして勤務した後、1998年ベンチャービジネスの世界に入り、カブドットコム証券株式会社社外取締役、株式会社ミクシィ社外監査役、中央大学法科大学院兼任講師等を歴任。現在、磯崎哲也事務所代表。公認会計士、システム監査技術者、公認金融監査人。
この本は、「起業のイメージをもってもらうこと」を目的とした本です。
この本をお勧めする理由は、ベンチャーファイナンスの全体像から、企業価値、ストックオプション、資本政策、投資契約、種類株式など、起業に必要なファイナンスの知識が紹介され、理解しやすい内容となっているからです。
著書を読めば、ベンチャー・スタートアップとして起業するまでに知っておく必要がある資本政策の重要性や、投資家やVC、投資契約など最低限必要な知識を得ることができます。
この辺の知識は理解していないと、一旦進めてしまうと後戻りできないことなので、危険です…。
P268(増補改訂版は異なるページかもしれません)の「投資契約とは」だけでも読む価値があります。投資契約は想定通りいかなかったことが想定された契約で、株式の買取条項など不利な条項があることなどが紹介されています。
起業する際は成功のイメージを持っていますが、多くのベンチャー・スタートアップは失敗することがほとんどなので、そういったことを理解したうえで、契約交渉をする必要があります。
著書はファイナンスだけでなく、会社のはじめ方などについても解説されていますので、起業する前に読んでおいて損はない本だと思います。
ファイナンス思考
「ファイナンス思考」は、元ミクシィ社長、現シニフィアン株式会社共同代表の朝倉祐介氏の著書です。
【著者】
朝倉 祐介
シニフィアン株式会社共同代表
兵庫県西宮市出身。競馬騎手養成学校、競走馬の育成業務を経て東京大学法学部を卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに勤務。東京大学在学中に設立したネイキッドテクノロジーに復帰、代表に就任。ミクシィへの売却に伴い同社に入社後、代表取締役社長兼CEOに就任。業績の回復を機に退任後、スタンフォード大学客員研究員等を経て、政策研究大学院大学客員研究員。ラクスル株式会社社外取締役。株式会社セプテーニ・ホールディングス社外取締役。Tokyo Founders Fundパートナー。2017年、シニフィアン株式会社を設立、現任。
この本は、「ファイナンスを扱う土台となる「思考」を紐解くことに力点を置き、ファイナンス思考を身につける」ことを目的とした本です。
この本をお勧めする理由は、ファイナンス思考を活かした経営について、Amazonやリクルート、日立など企業の事例が挙げられていて、ファイナンスの知識がない方や中級者の方でも、ファイナンス思考を理解しやすい内容になっているからです。
この本の中では以下のように、「PL脳」「ファイナンス思考」という言葉で、解説がされています。
【PL脳】
目先の売上や利益を最大化することを目的視する、短絡的な思考態度のこと。
【ファイナンス思考】
起業の企業価値を最大化するために、長期的な目線に立って事業や財務に関する戦略を総合的に組み立てる考え方。
著書を読めば、目先の会社の業績(P/L上の売上や利益)を重視する「PL脳」を、将来に稼ぐと期待できるお金の総額を最大化しようとする「ファイナンス思考」に発想を変える必要について、わかりやすく理解することができます。
PLを絶対視していると描けない構想として、Facebookが社員13人売上0のインスタグラムを10億ドルで買収したり、Goggleがユーチューブを16億5,000万ドルで買収したりと、企業価値を向上できたことなどが紹介されています。
また、P226の「スタートアップが陥るPL脳の特徴」と題したcolumnには、スタートアップのPL脳は、半ば外部から押し付けられたものであることなどと書いてあり、ここの内容だけでも読む価値があります。
目先の売上や利益も大切ですが、スタートアップは将来性や成長性が重要視されますので、PL脳だけでなくファイナンス思考を身につけたい方は、読んでみてはいかがでしょうか。
起業の科学
「起業の科学 スタートアップサイエンス」は、スライド集「スタートアップサイエンス2017」がベースとなる田所雅之氏の著書です。
凄く有名な本なので、スタートアップに興味のある人や起業家の方は既に読んでいる方も多いかと思います。
【著者】
田所 雅之
1978年生まれ。大学を卒業後、外資系のコンサルティングファームに入社し、経営戦略コンサルティングなどに従事。独立後は、日本で企業向け研修会社と経営コンサルティング会社、エドテック(教育技術)のスタートアップの3社、米国でECプラットフォームのスタートアップを起業し、シリコンバレーで活動した。
日本に帰国後、米国シリコンバレーのベンチャーキャピタルのベンチャーパートナーを務めた。また欧州最大級のスタートアップイベントのアジア版、Pioneers Asiaなどで、スライド資料やプレゼンなどを基に世界各地のスタートアップ約1500社の評価を行ってきた。
日本とシリコンバレーのスタートアップ数社の戦略アドバイザーやボードメンバーを務めながら、事業創造会社ブルー・マーリン・パートナーズ(東京・港)のCSO(最高戦略責任者)、ウェブマーケティング会社ベーシック(東京・千代田)のCSOも務める。2017年、新たにスタートアップの支援会社も設立した。
この本は、「起業家の一番大きな課題を解決すること」を目的とした本です。
この本をお勧めする理由は、スタートアップの起業の本として、「アイデア検証」から「スケール」まで、各ステップごとに必要なアクションが紹介されていて、より具体的かつ実践的な内容であるからです。
著書の中で、スタートアップが成功するか失敗するかを決める基準は、Product Market Fit(PMF)を達成できるかできないかであり、失敗してしまうのはプロダクトを作る前の段階でアイデアが十分検証できていないからだと書かれています。
この本は、リーンスタートアップの考え方が根底にあり、アイデアやコンセプトをMinimum Viable Product(MVP)として形にして、それをもとにカスタマーの反応を計測してデータを収集するといったループを繰り返す考え方であったり、そのMVPを作る前にアイデアを磨いて整理するプロセスについてなどが詳細に解説されています。
この本に書いてあることを実践できれば、スタートアップとして失敗する可能性をだいぶ減らすことが出来ると思います。
図表もあって見やすいですし、読み応えのある本です。
起業で失敗したくない方は、読んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回、スタートアップを起業する前に読む本【おすすめ3選】として、僕が読んでためになった本をご紹介しました。
どの本も前提の知識がなくても読みやすい本ですので、よかったら読んでみてください。
今後も、読んでためになった本を紹介していけたらと思っています。
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