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スタートアップが利用できる知的財産権に関する補助・助成金

こんにちは。つなぐIP株式会社CEOの
朝倉 和彦です。

起業の際、特許・商標・意匠などの知的財産
権に関する権利の取得を検討した時、創業時
の費用としては、決して安くはありません。

あまり知られていませんが、東京都での起業
時、自治体によっては、知的財産権の取得
費用の補助・助成を受けることができます
ので、ご紹介します。


初めに簡単な僕の自己紹介です。

2019年4月1日につなぐIP株式会社を
設立し、知的財産アドバイザー事業、
起業アドバイザー、自社メディアの運営
などを行っています。

知的財産権の権利化費用

権利化費用

知的財産権とは、特許権・実用新案権・商標権・意匠権などのことをいいます。

特許事務所に手続きを依頼した場合、特許権・商標権の権利化までにかかるトータル費用として、おおよそ以下の金額がかかります。

【特許印紙代+代理人費用】
 特許権…約100万円
 商標権…約15万円
 ※特許印紙代とは、特許庁へ納付する金額
 ※代理人費用とは、弁理士による代理手続き費用

ご自身で手続きをした場合、代理人費用がかからないため、特許庁費用のみとなり、以下の金額が最低取得費用となります。

【特許印紙代】
 特許権…最低16万2,900円
 商標権…最低  2万8,400円

ただ、この費用は特許庁費用としての実費のみで、専門性が必要となる書類の作成や代理手続きは、特許事務所に依頼することになりますので、別途代理人費用は必要となってきます。

特許事務所毎に代理人費用は異なりますし、特許請求の範囲や区分、拒絶理由の有無などといった条件によって金額は前後します。

シード期のスタートアップは、資金に余裕がないと思いますので、業種によりますが、特許権は資金調達の段階での検討が現実的です。

商標権は、独自の商品・サービスを提供し独占したいのあれば、権利化を検討しましょう。事業が軌道に乗ると模倣されるリスクが高まりますので、収益化が見込める段階では権利化手続きをしておきたいです。


知的財産権取得の補助・助成金(東京都の自治体)

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【各自治体のサイトより集計・編集】

上記は、知的財産権の国内出願支援をしている東京都の自治体をまとめたものです。
(一部申請が終了している自治体もあります。)

【東京都の自治体による補助・助成金】
・足立区
・江東区
・港区
・千代田区
・荒川区
・品川区
・世田谷区
・板橋区
・江戸川区
・墨田区
・葛飾区
・北区
・台東区

自治体によって、補助・助成の上限金額が30万円~5万円補助対象経費の1/2、2/3、1/3以内とそれぞれ補助・助成金額は異なりますが、起業時にはありがたいものです。

多くの自治体が、特許権・実用新案権・商標権・意匠権の出願料、審査請求料、審判請求料、特許料、登録料、弁理士費用といった費用を補助していますので、知的財産権の権利化を検討する際は、それぞれの自治体のHPを確認しましょう。

補助金や助成金は返済義務がありませんので、ぜひ活用したいものです。

各自治体の申請期限を過ぎたり、予算に達っした時点で終了することがありますので、申請は早めにしましょう。


特許料等の減免制度(特許庁)

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特許権に関しては、各自治体の補助・助成事業とは別に、特許庁による特許料の減免制度があります。

スタートアップやベンチャーであれば、特許に関する審査請求料などを1/3に減免できます。

こちらは大企業ではないなど諸条件はありますが、多くの企業が対象となりますので、自治体の補助・助成と合わせて、制度の利用を検討しましょう。

減免制度については、以下にご紹介しています。

減免制度の条件は厳しくないので、ベンチャー・スタートアップであれば、利用したいところです。


まとめ

スタートアップが利用できる知的財産権に関する補助・助成金についてご紹介しました。

特許事務所に手続きを依頼したとしても、自治体の補助・助成金に関することや、特許庁の減免制度などを提案されるとは限りません。

このような制度を上手く活用し、事業に集中していきましょう。

この記事が少しでもお役に立ちましたら、嬉しいです。




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