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一般社団法人OurDynamics設立のごあいさつ

本日、2020年6月5日に、一般社団法人Our Dynamicsを設立し、不肖わたくし、代表理事に就任いたしました。

「謎の社団X」として、準備の模様を小出しにしておりましたが、やっとその全貌をお披露目することができます。

・・と言っても、このコロナ禍、まだWEBサイトさえ立ち上がっていないのですが、まずは正式に名付けられるというプロセスは大事、ということで良き日取りの今日に設立の登記を済ませました。

ちょっと長くなるかもしれませんが、社団X…ではなく、社団法人Our Dynamicsとはナニモノであるのか?と、ボディーワーカーである私がなぜこんなことを?というあたりを書き連ねてみたいと思います。


Our Dynamicsとは?

身体性×組織開発、で社会や組織をより良くしていくためのスペシャリストによる団体です。ここで言う身体性には、ソマティックスなどのボディワークだけでなく、個としてのエネルギーを感じたりそれにアクセスすること、生命や、死、私たちの「生きることそのもの」や「生きものとしての力や本質」を考えていくことも含みます。

結果や指標に向かって直線的に進んでいく、右肩上がり信仰にはもう疑いを持っている方が多いでしょう。

そこに新しいソリューション…ではなくむしろ、新しい「問い」をもたらし共に考えることで、今までとは違う質の何かを、組織や社会の中に生み出していきたいと考えています。

組織を生命体として考えることも新しいモデルにつながりますし、何よりもまず組織や社会を構成しているひとりひとりが生命エネルギーを取り戻すことが、形成されるコミュニティーに命を吹き込むことの最初のステップ。心や感情、エネルギー、という目に見えない、ともすると怪しいと言われかねないことを、適切に扱いホールドしていく知見と技術を持ち合わせた4人のオタク(?)がサポートします。


設立メンバー(理事)

まずは女性2人、男性2人、という陰陽のバランスでスタートするこの団体。こんなことを思いつくくらいですから全員キャラが立っています。大きく目指すキーワードは共有しながら、ちょっとずつ異ジャンルの4人の組み合わせが自分たちでもとても刺激的。お一人ずつ紹介していきます。


キャリアコンサルタントであり山伏(!)の渡辺清乃さん。
彼女は「転職は、よく考えてない人ほどうまく行っている!」という発見から身体性・ボディーワークの世界の探求に入り、今は多くの企業で研修やコンサルを提供しながらも実は山伏。そしてキャリアを考えるなら「死」を考えないのは不自然という、ものすごく本質をついたコンテンツをお持ちだけど人柄はほんのりとやさしくてしかも頼りになるという、わたしの心のお姉さん的存在の方。名古屋在住。

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企業内コーチであり、それはそれは様々な学びと探求を続けて無限の引き出しを持つコンサルタントの黒澤千美さん。(通称くろちゃん)
くろちゃんとはマインドフルネスベースド・コーチングキャンプ(MBCC)で出会い、和葉さんの話は絶対ビジネスパーソンに広めるべき!と熱く背中を押してくれた、この団体設立の隠れた首謀者(笑)です。カードコーチングである”ポインツ・オブ・ユー”をこよなく愛し、いつでもカードを持ち歩く男!身体がキーワード、という一年にわたしに出会ってしまいお互いに巻き込み合って今に至ります。都内在住。

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ほら、FBのプロフィール写真もPOY^^


そして、組織開発コンサルタントであり、より良い世界とは、人間の本質とは、というビックトピックに真摯に向き合いながら、いつも穏やかで安定感のあるファシリテーションでこの創造性爆発の4人をやさしくまとめてくれる「ファシリテーションの鬼」^^ 折原隆さん。(通称オーリーさん)
わたしが藤田一照さんとのイベントのためにインタビューされたpodcastを聞いてくださり、「ソマティック(身体性)組織開発」という言葉が降ってきて、コンタクトをくださったところからのご縁です。(ここまでたったの一年とは!)おーりーさんも、謎の無限引き出しを持っていてそのポテンシャルが未だに計り知れない。いつもスーツケースいっぱいのファシリテーション七つ道具を持って登場します。軽井沢在住。

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オーリーさんの写真がこんな小さいのしかない💦


わたしは「代表理事」という立場を頂いていますが、なんといいますか、CSO(chief spiritual officer)といいますか、この団体の”ソース”といいますか、先頭で旗だけ振っている役割です。多くのボディーワーカーが持っている社会性という面での欠陥を^^;、実務能力と人格を兼ね備えながらしっかりサポートしてくださる頼もしい3名の理事たちと手を取り合いながら、歩みを進めていきたいと思っています。

わたしについてはこちらをどうぞ。


ボディーワーカーであるわたしがが、ここにいたるまで

エンジニアからボディーワーカーに転身してはや17年。

心と身体のつながりや、私たちのヒトとしての仕組みを知るにつけ、「こんな大事なことどうして今まで誰も教えてくれなかったんだ!」「っていうかこれはみんなが知っておくべきことなんじゃないか?」と思うようになり、それらを講座というパッケージにしてお届けするようになったのが、そうですね、10年前ぐらいからでしょうか。

この身体の中でずっと生きていくのに、さまざまな問題解決は学ぶけれど、この自分自身の構造と仕組みって、ほとんど学ばずに生きていく。ボディーワークはそこを再教育していくものですが、本当は全員がそれを知っていたらどれほど個人が生きていくことと社会を成り立たせることが楽になることか。

5年前にはプレゼンス・ブレイクスルー・メソッド®(PBM)という体系を完成させて5年間で延べ1800人ぐらいの方に受講いただきました。(現在は私自身はPBMという名前での講座は開催していません)

一貫して心がけてきたのは、分かる人だけ分かってくれればいい、ではなく、「分かりやすく」「この情報が役立つ方のところに届くように」ということ。かと言って義務感でも使命感でもなく、美味しいレストランをすすめるかのように、ちょっと!知ってた?!聞いて面白いから!身体ってすごいから!というキュレーター心から。専門家でありつつも、キュレーターであることが”わたしの心と身体が指差す方向”、それはこれからも、今も、そして多分これからも。

この数年は、私がボディーワークを学び始めた頃からずっと流行りも廃りもせずにあった「マインドフルネス」がなぜこんなに急にブームになったのだろう、という疑問をたどっているうちに、マインドフルネスコーチングや、ティール組織、ホラクラシー経営、自然経営等、新しい組織・社会のあり方を模索する人々に出会いました。

驚くことに彼らが熱心に学んだり議論していることは、わたしがエサレン(米・カリフォルニア州のエサレン研究所)に行ったりしていた頃に学んでいた、ケン・ウィルバーのインテグラル理論や成人発達理論だったのです。ここでまた出会うのかこんな形で!同時にわたしが「自己探求」のカテゴリーで扱っていたことが、「社会の変容」という新しい地平につながって、一気に視野が広がっていくのを感じました。自分に新しいキーワードが出現した瞬間でした。

自分問いとキーワードが変わると出会いも変わっていきます。

時を同じくして2年ほど前から、「左脳的すぎる戦略に限界を感じる」という組織開発分野の方々からコンタクトを頂いたり、登壇を依頼いただくことが増えました。キーワードは身体なのではないか、と。

個人の自己探求だけではなく、ビジネスの文脈でこそミッシングピースになっている「身体性」という観点を、これまで関わってきた分野とは全く違うジャンルの方たちと意見交換しながらその価値を確認していく作業は本当に本当に心躍るものです。

中でも「自然経営研究会」マイスリーカンファレンスへの登壇や、「ティール組織」の著者であるフレデリック・ラルー氏が初来日した「ティール・ジャーニー・キャンパス」への登壇は、これまでポディーワーカーとしてピン芸人として(笑)活動して来る中では出会えなかった方々とのたくさんのつながりを運んできてくれました。

次第に企業や、大小の学習グループで身体性のお話をさせていただくことが増え、みなさんのリアルな現場課題に触れるうちに、それらの問題は結局の所「生命エネルギーの欠如」という1ワードに集約されるのではないかという思いが深まって来ます。(しかしこのキーワードは、現場で指摘するには突飛すぎてテクニカルな変換がいるワードであります。)

わたしの個人セッションを訪ねてきてくださるクライアントの皆さんは、問題や願いが、ある程度顕在化している方々です。

ところが組織における問題は、ボディーワーカー的視点で見ると本当の問題が顕在化していないがためにより扱いにくいのです。問題に本当の名がつけられていない。チームワークとか生産性とか創造性とか、問題が現れているレイヤーより深くにアクセスしにくくなっている。ビジネスの世界にある恐れと緊張は、特に高機能な人々の集まりであるほどに独特のものです。

その事自体に気付いている方は実は多いけれど、思考的に解決しようとして、頭にばかりエネルギーが流れ、身体がおいていかれがちに。

直感的に、自分が持っている知見が役に立ちそうだ、とは思うもののわたしは組織課題についてのナレッジが蓄積されていないため、どうブリッジをかけていいのかに自信が持てないでいました。

その模索を続ける中で、直感的に「身体がキーワードになる」と感じているけれど、身体性についての知見がないためどうブリッジをかけていいのか分からない…という、まさに同じ橋を向こうからかけようとしている方たちと続々と出会うようになったのです。

そのうちの3人が、この社団法人をともに立ち上げることとなったメンバーたちです。

生命エネルギーをフローさせる

今わたしが一番不思議だなと思って見ているのは、「新しい生活様式」で全力でコロナを避けようとする社会のエネルギー。コロナでなくても、人は死にます。そのことを、きちんと考えてこなかったのではないか私たち。今そのことが全く議論されず、「命より大事なものはない」の前に思考停止していて失われつつものに気付いていない。

一方、企業で仕事をさせていただいたときに感じるのは、死、や、病、や、生、や、人生、について、みんなこんなに考えたかったのか、という驚きです。現場課題で膠着しているとき、ふと、思いっきりステップバックして「生命エネルギーとしての自分」を感じてもらうワークをファシリテートした時に一気に訪れる生き生きとした感じ!

肩書や属性や性別や役割で名付けられていない自分を、身体感覚を感じるというシンプルなことを通して知覚することによって取り戻ってくるエネルギーの大きさと、それを知覚できた時に、「問題」を扱わずして何かが溶けていくさまは、個人レベルでの変容をセッションルームで長く見てきたわたしから見ても衝撃的でとても感動的です。

ひとりひとりの中に眠っている生命エネルギーをフローさせること。

私たちが持っている「生き物としての力と知性」を賦活すること。

それが組織という単位に及ぼす作用を、もっと見てみたい。一緒に探求していきたい。エネルギーがフローしている組織が増えたら、社会は変わっていく。

みんなが、追われている日常の問題ではなく、ほんとうに考えたかったことを安全に考えられる適切な場を、いろいろな場所に作っていきたい。

個を抑圧して組織を成り立たせていた時代の終焉。

個人が、世界中が、ほんとうに幸せになることとは。それを見つめるのに今ほど適切なタイミングもない、そう思うとこの団体、すで祝福されているのではないかと思うのです。今このタイミングで社会の中に誕生できるって。


身体性×組織開発

この団体を構想してから約半年。奇しくもこのコロナ禍で、人も組織も一旦立ち止まることを余儀なくされ、もう一度大きな視野で見直さなくてはいけなくなっている今日、この団体が設立の日を迎えたことをあらためてこうして感慨深く受け止めています。

これまでもそれぞれが企業研修のファシリテーションや社内勉強会、身体性を中心としたコンサルティング等を提供させていただいていましたが、チームで、あるいはメンバー同士がコラボレーションしながらコンテンツを提供していくことで、これまで組織課題の中で本質的にアクセスしにくかった領域に、専門性を持ったわたしと、現場課題を熟知したメンバーの力をかけ合わせてお手伝いできるのではないかと感じています。

身体ワークを取り入れてみたい、という切り口かもしれないし、それぞれのメンバーが持っている「人の心と身体」を扱うための深い知見や技術を、組織のために使えないか、と考えている方たちとともに新しいものを生み出していきたい。すでに実験的な取り組みもいくつか始まっています。

生命エネルギー、それが「Our Dynamics」、私たちが持っている力学です。

身体に静的(static)な正解はありません。つねに動きながらその時の最適解に向かう動きがあるだけです。左脳的な知性を偏重的に使ってきた私たちは今こそ身体の声やいのちそのものに意識を向け直して、そこからの学びを大事にしていくときではないでしょうか。

宇宙物理学からボディーワークに出会い、身体性×組織開発の社団法人を立ち上げることになった自分の人生を思いながら、そこに動いている不思議な「ダイナミクス」を身体で感じています。

これから私たちと、私たちと出会う人たちとの間にどんな「ダイナミクス」が立ち上げってくるのか、まずは楽しみに眺めていたいと思います。

ここまで書いてもまだまだ「謎の社団」感は拭えないかと思いますが(笑)、応援していただけたら嬉しいです!

これからどうぞよろしくお願いいたします。

一般社団法人 OurDynamics 
代表理事 小笠原和葉


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