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第820話考察・騰の話
本日もネタバレ必須なのでご注意ください。
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いよいよ韓が無血開城!?
…と話を急ぎたくなるのですが、そう簡単な話でもなく、騰と極秘会談中の寧姫は「新鄭での徹底抗戦」を訴えました。
「戦場での人の死」を眼の前で見たことのない王族・寧姫を、騰は戦場を見下ろせる場所まで連れて行き、眼の前で起きていることをあえて見せたのです。
そこで言った騰の一言は、本当に重いものでした。
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「戦争を始めることも 終わらせることも 出来るのは王族だけです」
軍人は王族の決定に従うのみですから、秦将・騰の立場としては、「韓を滅ぼす」という秦国の大方針には逆らえません。そうだとしても、騰は「韓を無血開城させる」ことで、救える命があると本気で信じています。
寧姫には、そんな騰の本心の1%くらいは伝わったはずです。
新鄭に帰ることになる寧姫は、きっと葛藤するのでしょう。「韓を一日でも長く保つ」のか、「早めに犠牲を止める」のか。王族にしか決定できないのです。騰が超絶賢いのは、同じ「将軍の立場」に立つ韓将にこのことを話すことはせずに、「王族の立場」に立つ寧姫に本心を伝えたことです。
仕事でも一緒ですが、話す相手を間違えると伝わることも伝わらず、結果的に骨折り損に…ということは往々にしてありますよね。
騰の本心の1%は、日に日に寧姫の中で大きく膨らみ、やがて重大な決断=無血開城に至るのだと思います。
寧姫との「極秘会談」を終えた騰は戦場に降りていきました。そして久々の「ファルファル」です!
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いや~それにしても今回の騰はめちゃくちゃカッコイイじゃないですか。
「立場と胸の内は同じではありませんよ」という発言も、間違いなく名言です。寧姫がもし独身だとしたら、騰に惚れてしまったのではないでしょうか。まさか…結婚とか…ないですよね?
本日もお読み頂きありがとうございました。
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