小論文を攻略しよう!
知らない大人も多いのですが、
小論文にも模試というものがあります。
最近、その模試の結果が返ってきたようで、
初めて自分の書いた文章に点数がつくという経験をした受験生たち。
自信があった人も、なかった人も、共通しているのは想像していたよりも点が取れなくて、がっかりしているということ。
数人に答案用紙を見せてもらうと、共通している主な敗因は2つ。
①「聞いていることに答えられていないこと。」
②「採点方式を意識せずに回答していること。」
①に関しては、「課題文の読み取り」だけではく「問題文の読み取り」が必要です。
何を聞かれていて、どう答えるように指示されているのかを
理解して、それに答えなくてはなりません。
②については、ある程度は仕方がないし、
点数を取っていくには、受験テクニックも必要。
ただ、それらをマスターするには、よほど勘の良い子でない限り、
集団授業や添削を受けただけではむずかしいだろうと思います。
やはり1対1の個別トレーニングが、回り道のようで近道。
今回、小論模試の結果を持ってきた何人かの受験生と
1対1のトレーニングを行いました。
まずは、問題文の読み取りを時間をかけて行います。
前提とされていることは何か、問われていることは何か?答えるためにつけられている条件は何か?
短い問題を正確に読み取るだけでも書く内容が変わります。
そして、
ひとりひとりに本当に書きたかった内容をヒアリングします。
自分が主張したかったことは何か?論点と軸となる考え方は何か?
それを私と受験生とが双方理解しあい共通認識を持った上で、
そのことを表現しきれなかった答案用紙を見直します。
本当に書きたかった内容を伝えるためには、どう表現すればよかったのか。どう構成すれば、論理展開力があると評価されるのか。
これを何度か繰り返すと、コツを掴んで書けるようになります。
本当に書きたかった内容は、ヒアリングしてはじめて見えてきます。
本人さえもしっかり理解できていないことがあります。
私が読み取れることを
「こういうこと?」と言い換えて聞くと
「う〜んそんな感じでもあるんですが」
「納得いってなさそうだよね。じゃあ、こんなこと?」
「あ、そっちに近いです。そうだ、〇〇が▲▲じゃないかということです!」
「ああ、なるほど、だからこういう表現になったのね。気持ちはわからなくもないけど、そういう意味はこの文章からはちっとも見えないよね〜」
「ですよね〜」
という風に探っていきます。
著作権等の関係から、具体的に例示できないけれど、
返された答案に赤ペンで書き込まれているアドバイスや採点ポイントをちゃんと理解できて、次に生かせる子はどのくらいいるのだろう?
受験をきっかけに、小論文のコツを掴むと、
大学生になってからのレポートや論文を書くのも
学会報告、プレゼンをするのも
グッと楽になるはず。