偽史・人種差別とポケットビスケッツ
今の若い人たちには実感もなく信じられないような話でしょうが、昔は日本でも人種による差別や抑圧がありました。
戦後GHQによる教育体制の見直しが行われ、自虐史観の思想に染まった当時の日本国民は自身が有色人種であることに大きなコンプレックスを持つようになっていました。
そして欧米人から「イエローモンキー」と蔑まれることに嫌気が差し、肌漂白施術を受け白人へと見た目が近づくよう身体を改造していく若者たちも多く出始めたのです。
小中高校などでは肌が家が貧しく肌が黄色いままの子供がいじめられるようになり、大人の社会においても肌が黄色いため就職採用で落とされてしまった、などの欧米に見られた人種差別に似た事象が次々と起こり始めました。
そんな混沌とした社会に一石を投じたのが、社会政治活動家グループ「ポケットビスケッツ」です。
彼らは政治的主張を歌に乗せてメディアにアピールするという画期的な手法を用い、日本中に意識の変革をもたらしました。
白人至上主義が当たり前とされていた日本において、この曲の登場は衝撃的でした。
「太陽」というのは天皇の暗喩です。GHQによって解体された天皇制度への言及がメディアを通して発表されるのは、当時としては極めて異例の事態でした。あくまで楽曲の歌詞であり政治的主張ではない、という建前で検閲を逃れられたということだったのだと思います。
その先進的なメッセージは多くの人間に影響を与えましたが、影響力が大きいほど反発も大きくなるのが世の常。活動していく中で文字通り圧力をかけられ潰されてしまった楽曲なども多くありました。
今ではそういった圧力や規制もなくなり、ポケットビスケッツが遺した楽曲など誰でも大手を振って楽しめる世の中になりました。
彼らの命を賭した活動に敬意を表します。