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先週の為替相場と今後の展望 お勧め通貨ペア等

先週の円相場は自分を含めマーケット参加者の多くが戻り売り目線であった為、ショートが次々に切らされる展開で結果的に「円全面安」

主要通貨 —週間パフォーマンス—
▫️ドル円  661pips(4.65%)
▫️ユーロ円 456.8pips(2.88%)
▫️ポンド円 491.8pips(2.59%)
▫️豪ドル円 290.1pips(2.96%)
▫️キウイ円 150.7pips(1.67%)
▫️カナダ円 436.3pips(4.15%)
▫️フラン円 408.7pips(2.42%)

新興国通貨
▫️メキシコペソ円 49.73pips(6.98%)
▫️南アランド円  18.10pips(2.19%)
▫️トルコリラ円  13.90pips(3.37%)

〜ドル円の1時間足で簡単に振り返る〜

ドル円 1H
IMMポジション NET
  1. 週初の東京市場は石破ショックを引きずる形で141.65Lvまで下落

  2. IMMポジションは先週時点でNET66.0Kと過去最高の円買い水準(71.9K)付近まで積み上がっており、”やれやれの買い”が出やすい状況 ◀︎先週指摘事項
    注: 先週指摘済みだが、このデータは9/24(火)のもで9/25(水)以降の上昇で減少している可能性
    ▫️直近10/1(火)のデータはNET56.772Kとやはり減少している
    ▫️又、10/2(水)以降の上昇で更に減少している可能性が高い

  3. 上記やれやれの買いが下支えし143円付近まで上昇、その後パウエル議長の「利下げを急ぐ必要はない」とのタカ派発言で更に143.5pips(1.00%)ほど上昇し144円ミドルLvに到達、これにより石破ショックのFib 61.8%を取り戻す
    注: パウエル議長はおそらく週末の雇用統計の結果を知っていたはず、ですからこの時点でDollar Bullish(ドル強気)にならなければいけなかった(反省)
    ▫️これは都市伝説とかではなく、過去CPIや雇用統計といった重要指標前の議長の発言はそれを裏付けるものが非常に多い(ほぼ100%)

  4. その後144円を挟んで揉み合う中、石破新総裁から世紀の掌返し発言「個人的には現在、追加の利上げをする様な環境にあるとは考えていない」が飛び出して147円オーバーまで298pips(2.07%)急伸、これにより石破ショックの下げ分全てを自身の発言で取り戻す

  5. 但しこのLvは9/3(火)戻り高値147.21や日足一目均衡表抵抗帯(雲)下限が位置する為に一旦CAPされる

  6. 146円ミドル付近で迎えた米国雇用統計の内容がサプライズ、上記のレジスタンスを一気にブレイクした事で多くのストップを誘発、241.7pips(1.65%)の急伸で149円タッチまで

〜ドル円の日足と週足〜

ドル円 日足
  1. 9/3(火)高値と一目均衡表抵抗帯(雲)下限をブレイクした事で147円Lvがレジサポ転換ポイントとなるか注目

  2. 上サイドの目安は8/15(木)高値が149.40Lv、年初来高安値のFib 50.0%が150.76Lv、そこを超えるとあとは200MAラインの攻防

  3. 週末にも言及したが、RCI中長期線がボトムスティッキング状態から剥がれた為、強い下落トレンドが一旦終了した可能性

ドル円 週足
  1. 週足のRCI短期線も上昇に転じている為、ここでも強い下落トレンドが一旦終了した可能性を示唆

  2. 週足は大陽線で一目均衡表抵抗帯(雲)上限まで、終値ベースでは10週ぶりの高値

  3. 一目均衡表抵抗帯(雲)のレジスタンスが機能した場合、再びバンド内の推移になる可能性もあり週初の動向は重要

—違う角度からの見方—
火消しに走った石破総裁だが、自ずと利上げを引き寄せる結果になってしまう・・

◇ BOJ(日銀)ボードメンバー達のこれまでの発言から、なるべく早急に金融正常化に移行したいのは明らか
◇ ネックだったのは前回利上げ後、8/5(月)の日本版ブラックマンデー2.0による大荒れ相場
◇ 内田副総裁の「金融相場が不安定な時期に利上げはしない」との発言は記憶に新しい
◇ 植田総裁もその後の発言機会では、事あるごとに米国経済について言及
◇ しかしながら、植田総裁の心配は無用かの若く米国経済は安定(NYダウ, S&P500はその後ATH更新)
◇ 更に好都合な事に為替相場が大きく円安に振れてきた為、利上げによるショックを吸収出来る状態
週足で見るとH&S TOP形成パターンを想定する事が可能
LEFT SHOULDERの形成過程を踏まえると、RIGHT SHOULDERは10月最終週(中6週)となり、偶然にも次回10/31(木)日銀金融政策決定会合の開催週と合致
追加利上げは見送りも、12/19(木)会合に向けての布石を打ってくる可能性は十分にあり得る

ドル円 週足

〜ドルインデックスの日足と週足〜

ドルインデックス 日足
ドルインデックス 週足
  1. 2021安値-2022高値のFib 50.0%の102.00Lvと日足一目均衡表抵抗帯(雲)下限をブレイク、年初来高安値のFib 38.2%戻しを達成

  2. ドル円同様に102.00Lvがレジサポ転換ポイントとなるか注目

  3. 上サイドの目安は年初来高安値のFib 50.0%と日足一目均衡表抵抗帯(雲)上限が103.30Lvでダブルレジスタンス、8月戻り高値も位置している為にかなり強力

  4. もし上記を上抜ける様だと週足一目均衡表抵抗帯(雲)下限が103.50Lv、日足200MAが103.75Lv

〜クロス円について〜

ポンド円 日足
豪ドル円 日足

◆ 日足一目均衡表抵抗帯(雲)上限
◆ 年初来高安値のFib 50.0%
◆ 200MAライン
上記3つ超えをクリア済みの主要クロス円は「ポンド円」と「豪ドル円」2通貨ペアのみ

ポンドドルと豪ドル米ドルの動向次第で年初来高安値のFib 61.8%も視野に

ポンドドルは週末10/4(金)にドルインデックスが日足一目均衡表抵抗帯(雲)下限でCAPされた場合、Elliott Wave 5の上昇が期待出来るとのポストをしたが、残念ながら強い米雇用統計でElliott Wave 4の終了は宣言出来ない
但し、米雇用統計後の主要ドルストレートでは最も下落が少なかった

ポンドドル 日足

豪ドル米ドルは9/25(水)に0.6900Lvが重要なポイントである事をポストした、その後中国の景気刺激策を支援材料に一時上抜けするも、週足で見ればダマシとなり綺麗にCAPされた
中国の更なる刺激策と米株高はサポート要因

豪ドル米ドル 週足

〜お勧め通貨ペア〜
個人的にお勧めの通貨ペアはユーロポンド(自身も保有中)

  1. 政策金利 🇬🇧英国5.00% : 🇪🇺ユーロ3.65%
    ▫️売りはポジティブスワップ(現状10,000通貨あたり60〜70円程度)

  2. 経済状況 🇬🇧英国は比較的良好 : 🇪🇺ユーロはかなり深刻
    ▫️特に🇩🇪ドイツの状況が良くない(リセッションの疑いあり)

  3. 週足チャートは下降ウエッジを下抜け
    ▫️2022, 3-4月安値0.8200-0.8250Lvは既にターゲット

  4. 日足チャートは一目均衡表3役逆転
    ▫️10/3(木)ベイリーBOE総裁のハト派発言で急伸も1日でFib 61.8%戻しを達成

  5. キャピタルとインカムのダブルゲインも期待出来る
    ▫️転換点が明確な点、クロス円等のロングよりも安心(2024年中盤にメキシコペソ円等で損失を被った人は多数存)

ユーロポンド 週足
ユーロポンド 日足

注: リスクオフ時は上昇傾向が強い(現状は中東情勢が唯一の心配事)

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