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専門家ってなんだろう?
先に申しておきますが、専門家とは何かの明確な回答はないですが、僕が思う回答を用意しました。
専門家とは?
辞書で調べてみますと、
その学問分野や事柄を専門とし、それに通じている人。エキスパート。
引用)Weblio辞書
と記されています。
つまり、その道の知識を有していれば専門家と世間ではいわれます。
そして、僕も例にならって一応は理学療法の知識、ならびにリハビリテーションの知識を有しています。
ということは、僕も専門家ということになります。
ここでふと思うのですが、何のために専門的知識を有する人が必要なのでしょうか?
専門的知識を有していれば、それだけで専門家と言えるのでしょうか?
専門家はなぜ必要?
これに対する回答をまず言えば、社会貢献のためでしょう。
専門家の形は多様ですし、社会貢献の形も多様ですが、誰かの役に立つために専門家がいるというのは外せないところでしょう。
専門的知識を有している人が、クライアントの問題を解決したり、書籍やネットで知識を披露したり、それによって救われる人がいるから専門的知識が活きるのです。
誰にも響かない専門的知識を相手に披露しても全く意味はないし、それはその道の知識にとても強い関心を持った人、つまりは専門家というよりも世間的にはオタクという分類に属します。
僕ら理学療法士ですと、専門的知識は患者さんに貢献してこそ専門家と言えるのではないでしょうか?
つまり、患者さんの個別性を理解し、問題点を抽出し、適切な回答を与えられて意味のあるものなるのではないかと思うのです。
相手の問題を深く理解できるのが専門家
なぜ専門家が必要なのかというと、知識だけ有していても、問題解決にはならないからです。
最近だとネットが普及して、知識を得るだけならそれほど難しくはなくなった一方で、個別性にはまだまだ欠けています。
知識を正しく活用し、問題に深く切り込めるのは専門家だけです。
具体的な話をしますと、パーキンソン病の方のリハビリ方法を知りたい人がいたとします。
パーキンソン病のリハビリ方法は、今だとネットで検索すればある程度の回答は得られるはずです。ネット検索で救われる人も昔に比べて増えたと思います。
ですが、パーキンソン病でも背骨が左右どちらかに歪んでいたり、膝が曲がっていたり、体の硬さなどもあり、歩きにくいなどで、問題点が複雑に絡み合っている場合。
そのように個別性を有していると、何が問題で、どんな解決策があるのかはネットでは拾いきれない場合もあります。
知識を有しているだけでは、患者さんの本当の問題点はあぶり出すことはできないのです。
バラバラにある問題点に対して、知識を用いて情報整理し、それに適した回答を与えることができるのが専門家です。
学校や臨床で培った推論ができるのが、専門家たる所以なのではないでしょうか。
選択肢を与えて「どうしますか?」と聞かれても素人にはわからない
時に、クライアントに選択肢を与えて選ばせるという手段を取る専門家もいます。
接客業などでよく出くわす、最終的な判断はお客様にお任せするというアレです。
理解力・分析力の長けたクライアントならそれでも良いでしょう。
僕もその道の専門的知識を有する人によくお世話になりますが、(保険とか制度のこと、あとファッションについても)
素人には何が自分にとって良い結果が得られるのかわからないし、素人に回答を求めるのはちょっと酷じゃないかと思うときもあります。特に未知の領域では。
クライアントが自分で処理できない問題って、大抵が複雑・難解(そうに見える)。
クライアントからすると「専門家としてはどっちが良いと思いますか?」と聞きたいところです。難解こそクライアントはそう聞いてくるはず。
これはクライアント自身が失敗したときの責任逃れをしたいというよりも、よくわからないから適した回答を専門家に委ねているといった場合が多いと僕は考えています。
最終的にはクライアントが選ぶのだが、もしクライアントが決めかねているのならば「あなたの場合ですと、この解決策が良いですよ。」と提案するマネジメント力も専門家は持ち合わせておきたい。
専門家とは、複雑な問題点を整理し、それに適した回答を持ち、提案できるマネジメント力も有しているべきではないでしょうか。
沢山の問題、解決策に触れよう
先のパーキンソン病の例であるように、実際には多くの複合的な問題点を持っている方が多い。
もしその道の本当の専門家になりたいなら、世間にはどんな問題を抱えた人がいるのか、どんな解決策で問題が払拭できるのかを数多く経験することが大事だと感じます。
これはいくら机上で勉強していても習得できないスキルです。
僕も知識だけの頭でっかちにならないようにしよう。