レビューのエアポケット防止! 一般条項はここだけでもチェックしよう
● 契約の一般条項
どんな契約であれ、共通して規定される条項があります。典型的なのは契約解除の条項や管轄裁判所の条項であり、「一般条項」と言われます。
契約書を作成するうえで一般条項は必須であるものの、定型的な規定が多いため契約レビューのプロセスにおいても軽く流されがちです。特に、会社内のレビュープロセスにあっては、契約の重要な条項は何重にもレビューされる一方、一般条項は誰も気にしない結果、いわゆる「レビューのエアポケット」が生まれることがあります。
それで実際に問題になるということは少ないのですが、一般条項をちゃんと見ておくべきだったと思われる事例もないわけではないので、私の実務経験を踏まえ、ここだけは最低限チェックしておきましょうというポイントをご紹介します。
この記事で取り扱う一般条項は、以下のとおりです。
・ 権利義務の譲渡等
・ 不可抗力
・ 損害賠償
・ 暴力団排除
・ 管轄
・ 完全合意
・ 解除
これら以外にも、一般条項として秘密保持が挙げられますが、こちらについては秘密保持契約に関する別記事でご説明していますので、この記事では取り扱いません。
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