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花の森・癒しの森(冬~早春)

六甲山にある神戸市立森林植物園に通って、もう30年以上になります。

気分が沈みこんだときも、
仕事のプレッシャーに押しつぶされそうになったときも、
神経が病んだときも、
親の介護に疲れたときも・・・
この森を訪れると、穏やかな気持ちになり、心が軽くなったような気がします。
美しい花や可愛い野鳥の写真を撮っていると、神経が癒され楽になります。かかりつけの神経科の医師は、「フォトセラピー」という造語を作り、写真の効果を研究されているようでした。

今までに撮り貯めた写真からお気に入りの森や花の写真をご紹介したいと思います。

今回は冬から早春の森です。
白い「シアトルの森」に差し込む光です。
野兎の足跡を見つけることもあります。

冬は樹木の葉が落ちて野鳥を見つけやすくなります。
私は野鳥撮影は得意ではありませんが、たまにすぐ近くにいて、撮ることがあります。写真は「カシラダカ」と思われますが、間違っているかも。

新年になって最初に咲くのはロウバイです。
特に花の中心が赤くないソシンロウバイが私のお気に入り。
半透明の蝋細工のような花弁が美しい!
天津の森で撮影しました。

1月から2月の気温が氷点下4℃以下になった朝に見ることができる「シモバシラ」という植物があります。
植物は枯れて茎だけですが、その茎が吸い上げた水分が周囲に凍り付き、見事な氷の芸術を見せてくれます。

森林植物園は六甲山の中腹で標高が450mほどありますので、真冬には雪が積もり、長谷池は凍結します。
神戸市内とは思えない風景に出合えますが、アナベルの枯れた花とのコラボも素敵です。

ロックガーデンで最初に咲くのがバイカオウレンです。
朝ドラで主人公の母が大好きな花として登場しました。
雪の中で真っ先に咲く健気さに、心が動きます。

節分の頃に決まって咲く「セツブンソウ」は、私の大好きな花です。
花の中心の青いシベはまるで小さな宇宙。
小さな花で時々見つけられない方がおられ、場所を教えると大喜びされます。近年株数が増えてきて、嬉しいことです。

「福寿草」も人気があります。
この花は日が当たると大きく花を開き、光沢のある花びらが輝きます。

小さくて可愛い、でもよく見るととてもゴージャスな「セリバオウレン」です。
わずか3~5mmの花ですが、淡いピンク色と半透明の花びらが美しく、マイクロレンズ(マクロレンズ)で接近して撮影しました。
このような姿を見るには、ルーペを持っていかれることをお勧めします。

森林植物園にはカタクリが群生する斜面があります。(ツツジ・シャクナゲ園の中)
ネットで保護していますので撮影には苦労しますが、その姿はまさに春の妖精ですね。

ロックガーデンでは「ユキワリイチゲ」が群生しています。
この花は、日が当たると大きく開き、花びらの奥の薄紫色と黄色いシベを見せてくれます。
晴れた日のお昼近くに見ることができます。

「春の妖精」(スプリング・エフェメラル)と呼ばれる花が早春に次々に咲き、植物園は多くの人で賑わいます。
なかにはマナーの悪いカメラを持った方もいて、柵の中に足を踏み入れたり、花にカメラを当てても気づかない人も。
長時間座りこんで粘られるとちょっと迷惑ですが、花好きということで我慢することに。

一方、美しい色のミツバツツジも園内のあちこちに咲いています。
ミツバツツジは総称で、植物園には「コバノミツバツツジ」・「ハヤトミツバツツジ」・牧野富太郎博士が命名した「トサノミツバツツジ」・「トウゴクミツバツツジ」などが咲き競い、森を明るくしています。
淡い黄色の花の「ヒカゲツツジ」も趣があって綺麗です。

私の好きな「ヒュウガミズキ」が、まるでベレー帽を被った子供のような愛らしい姿で咲いてくれます。
長谷池の近くは「トサミズキ」が多く、お勧めはアナベルの丘の前で、大きな木が群生しています。

長谷池の周囲には、黄葉が美しい「ハナノキ」が可愛い花を咲かせています。

冬の森に春がくる様子を写真でご紹介しましたが、まだまだ多くの花が咲き、毎週のように撮影に出かけても新しい発見があります。

続編で徐々にご紹介していきますので、是非ご覧ください。

                          神戸のカズ

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