自分が教えられてきたサッカー観を疑え。
インサイドキックは軸足のつま先をパスする相手に真っ直ぐに向けて蹴るように!
これ、自分もプレーヤーの時にそのように教えられてきたし、指導者になりたての頃は子供達に対してもそう教えていました。
でもコレって大事な観点が抜け落ちてますよね?
サッカーって相手がいるわけだから、この蹴り方だと味方に「出すよ!」って伝わるのと同時に、相手にも「(姿勢や蹴り方から)ここにパスを出すだろう!」と予測されやすくなってしまう、いわゆる嵌めパスになってしまう…
なので本来はつま先の向きに左右されずに、むしろそれを囮にしてパスは出さないといけないんだけれど(※蹴球計画によるところの表と裏のパス)
自分がやってきた昔からの知識のままアップデートできないと、指導者になってからもそのまま自分が教えられたのと同じように教えてしまうという負の連鎖が続いてしまう。
同じようにDFの守備対応でも、相手のドリブルに対して半身で対応する時に…
ワンサイドカットをしていても、もし相手に背中側を取られた場合「ボールから目を離したら次の動きが見えなくなるから絶対相手に背中を向けるな」と教えられてきましたが
これも相手がスピードに乗った早いドリブルを仕掛けてきた時には半身の前足を引く形の180°の反転だと間に合わずに置き去りにされてしまうので「並走しながら背中を向けて反転」する方が一瞬ボールから目は切ることになりますが、上半身だけの、より小さい動作だけで反転が可能なのでそのままのスピードで相手についていく事が出来ます。※下の図を参照
※ちなみに昔はよく1v1の守備時は腰を落として低い重心で対応しろと言われましたが、最近ではこれも重心を低くしすぎると相手の動きに素早く対応ができないので、むやみに低すぎない方が良いと言われていたりもします。
このように昔と今で基本的なことも結構違っていたり、日本と海外で異なることも多く、自分がプレーヤーの時に教わった事が必ずしも正解とは限らないなということが多々あります。
特にスポーツ少年団などで指導をしているサッカー経験者のお父さんコーチに多いのが、この自分の経験が全て正しいというサッカー観による固定観念に縛られているケースがあるなと感じています。(もちろんそうでない方もいらっしゃいます)
「俺はこうやって教えられた」「俺はこうやって上手くなった」という自身の経験から、それをそのまま疑うことなく正しい事だとして今の子供達にも教えてしまう。これはよくある事だと思います。
ただ例えボランティアのお父さんコーチだとしても、人に教える以上は是非自分の経験則だけでなく、最新の情報を常にインプットしたり、サッカーの原則を学ぶ努力は必要かなと個人的には思います。
(これはお父さんコーチだけではなくライセンス所有の指導者も同じですが…)
でなければ、最終的に可哀想なのはそういう指導を受ける子供達になるので…
まあもし、僕のこのノートを見て自分自身が"そういう指導"をしてしまっていたと言う自覚があるのであれば、この内容があなたが変わる1つのキッカケになれば嬉しいです。
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