【日記・京都下鴨便り】修学旅行の季節に、
0703
初めて京都に来たのは、中学三年生の春、一学年7クラス、バス8台280人のツアーだった。
半世紀以上前の京都に、よく大型バスの駐車場があったものと思うけれど、名古屋から生まれて初めて新幹線100系に乗った時の感激は、忘れられない。
あれから50年以上経った今も、京都駅構内にはたくさんの修学旅行生が、体育会座りをし、ホームには、おどおどのんびりとした、学生生徒と、顔が引き攣った引率の先生と、ニヤけた旅行会社の添乗員がいる。
発車間近に、和服の玄人さんらしきお見送りさんが一人いらして、号車ごとに声掛けしてらっしゃる。
遠くから漏れ聞けば、昨夜生徒さんたちが宿泊された旅館ホテルの女将さんだという。
もし、僕らの時代に、こんな素敵な女将さんに、新幹線のホームまで見送りに来ていただいていたなら、京都旅行のイメージもガラリとかわり、いちか大人になったら、自由に京都に来よう!
と思ったに違いない。
未来の京都への来訪客を増やす素敵な女将さん、
ホテル名もお聞きしておけばよかった、、、
そんな無粋な真似は、ようせんけど、年頃の男の子たちの胸には、素敵な京女の面影が残ったに違いない。
その幻想の真実を知るのは、5年先、10年先やろうけど。
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