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富士山に登ってきました

富士山に登ってきました

いつかは、と思ってはいましたが、
なかなかきっかけもないところに、
友人からお誘いいただき、「おおー」
ということで。

1.混雑するわけだー


富士山の登山期間は、
7月1日(土) から 9月10日(日)

なんと、夏季の2ヶ月しかないんです!

そこにツアー客も含め、18万人くらいが集中するわけで
混まない訳ありません。


団体様のおつきだー


ギリギリ渋滞にあわず


頂上目指します


もちろん、インバウンドの方も。
ほんと、たくさんのインバウンドの方にお会いしました。



今回も山小屋は満室(予約開始と同時に埋まってしまうそうです)でしたが、
ご来光は山小屋から見る(それでも標高2900メートル)作戦で、ゆったり登山開始だったので、登山道も渋滞はありませんでした。


宿泊した山小屋



山小屋からのご来光



わりと軽く山頂到着。
でも。ついたところは本当の富士山頂ではないですね。


いちお山頂

本当の3776メートルは、お鉢めぐりといって、山頂を半周したところにある、剣ヶ峰です。
富士山測候所がある場所で、山頂からは30分弱


こちらが本当の山頂


3,776メートル

素晴らしい景観を見ることができました。


2.登頂成功のポイント①「高山病」対策!!


富士山の登山成功率は76%(6合目通過者のうち8合目を通過する人数)だそう。
でも、8合目以降での脱落も多いので、実際は70%くらい、
というところです。

初心者でも登りやすい、と言われる富士山で、
なぜ脱落しちゃうか、というと
その原因は、
「高山病」
です。

高山病は、2000メートルを超える高地(高齢者は1500メートルくらい)
で酸素が薄くなることで、
頭痛や吐き気が
出てしまうこと。
3割位の方に症状がでるそうです。

特に頭痛は二日酔いのスゴイのくらいみたいなので、
もう登山どころではないですね。

実際、僕が登った時も、
途中で引き換えしてくる人もたくさんいたし
(富士山は登山道と山頂からの下山道が違うので、
登山道で下山してくる人はリタイア組)、
9合目になると、「ゾンビ街道」という感じで、
あちこちに頭を抱えて座り込んでいる人がいます。

この高山病対策が、富士登山の一番のポイント!

高山病は、
・高度が高くなればなるほど発症しやすい
・6-12時間後に発症しやすい
という特徴があります、。

高山病対策は3つ!!

①高地順応


とにかく高地に身体を慣らすこと

そのために、
・5合目で2時間くらい過ごす。
富士山の5合目は標高2400メートルなので、十分に高地です。
ここで時間を過ごして、まず身体を慣らします。
そして、山小屋で一泊。
急激に高度を上げないことで、高地順応するようにします。

特に、山頂からのご来光にこだわる人が多いですが、
山頂からのご来光見るためには、
・山小屋午前0時発、睡眠不足=高山病になりやすい
・ムリして登っても八合目から渋滞して間に合わないことが多い
・7合目以上なら、どこからみても同じ
・そもそもガス(曇り)でご来光見えないかも
ということで、ムリせず山小屋からのご来光見物をおすすめします。

②ゆっくり歩く


運動すると、息が「ハーハー」となりますね。
これは、体内の酸素が不足している証拠。
富士山でこの状態になると、
ただでさえ少ない酸素が、さらに不足します。
この「ハーハー」状態にならないように、
ゆっくり歩く、
息が切れてきたら、すぐ休むということです。
僕は、アップルウォッチの血中酸素濃度と心拍数を図りながら、
ちょっとでもやばそうと思ったら、すぐ止まりました

「ウサギとカメ」でいうと、カメになること。
若者のウサギさんも、ゾンビの仲間入りしてましたので。

③水分補給とノンアルコール


登山中は、発汗や吐息で体内の水分が不足します。
水分が不足すると血流が悪化、
身体への酸素供給が減り、高山病のリスクが高まります。

こまめに水分を補給することで、血流の悪化を防ぎます。

それから、アルコールは我慢。
山小屋につくと、きれいな夕日を見ながら、
ビールで乾杯!
といきたいとこですが、
アルコールは利尿作用による体内水分量の低下、
眠りが浅くなるなどあるので、
ここはぐっと我慢です。

3.登頂成功のポイント②高高度の天気予報は当てにならない


登山の時は、2週間くらい前から天気予報をチェック、
登山適合指数がC(Aが最適、Cは風雨が強く不適)の時には、
登山をしないようにしています。

ところが、今回の富士山、
5合目の天気予報も、8合目の天気予報も、
ずーーと「C」のまま。

この高度でCじゃ、命にかかわる、
ということで中止かと思っていたところ、
友人が宿泊先の山小屋に問い合わせてくれたら
なんと富士山って
天気が理由で予約キャンセルする人は
ほぼゼロだそうです。
昨日も雨風でしたが、キャンセルゼロ。
富士山は晴天率2-3割なので、快晴で登るってことはめずらしいですよ。
とのこと。

富士山の登山記録を見ると、
途中撤退の話はほとんどなくて、
みな、登頂し、ご来光をみている感じなのですが、
これは、いい話しか載せないんだな、
ということで、途中撤退も念頭に、
行けるところまで行こう、ということで決行しました。

結果、天気予報は当日も「C」のままだったにも関わらず
ずっと快晴。
強風も一瞬だけで最高のコンディションで登山できました。

もちろん、Aでも油断は禁物ですが、
天気予報が当てにならないということは
覚えておいて損はないですね

ちなみに、山小屋でお話した方、
1組は大阪からバスで、
1組は愛媛から飛行機使ったツアーで来た
ということでした。
そりゃ、簡単にはキャンセルしないよねーと納得した次第。

4.登頂成功のポイント③下りがきついことを覚えとく


登りで山小屋一泊の場合、
約7キロの登山距離を半々くらいにするので、
あまりきつさは感じません。
斜度もさほどきつくなく、
正直頂上についた時は、「もう終わり?」というくらいでした。
お鉢めぐりも軽くこなして、
いざ下山となりましたが・・・

これが最高にきつい
まず、距離が長い。
2日分の距離を一気に下るのが長い。

次に、日陰がまったくない。
迂闊だったのですが、考えてみれば森林限界(標高2500メートルくらい)
を超えているので、当たり前ですが、木が生えていない。

地上から見る富士山のまま、
直射日光に照りつけられる斜面をひたすら歩く。
軽い熱中症だったかも。

また登りの時は、岩があったり、鳥居が見えたりと、
風景に変化があるのですが、
下りはひたすら砂利道。
何の風景の変化もない道を延々延々と歩く
精神的に辛かった・・・


3時間以上この風景が続く・・・・・

普通の登山なら、登頂まで6-7割、下山に3-4割の体力配分ですが、
富士山は登頂で5割、なんなら4割くらいにしておかないと、後々きついです。

水も普段の下山時はそんなに飲まなくて大丈夫なので、
手持ちの1リットルに
500mlのペットボトル1本買いたしただけだったのですが、
途中でなくなり、やばかった・・・

5.それでも富士山


富士山登ってよかったです。
「日本一の山」と呼ばれる(当たり前か)に一度は登ってみたかったし、
普段目にするあの富士山に登ったというのは感慨深いものがあります。


という話をしていたら、
富士山を普段目にすることができるのは
関東東海付近に住んでいる人だけだ、
ということに気づきました。

今回お話した、大阪や愛媛の方は、また違った感慨があるのだと思います。

富士山、準備さえすれば、比較的難易度は低い山です。
ゆっくり歩けば高山病も体力も大丈夫なので、
機会があれば、ぜひ!


お馬さんでも(途中まで)登れます


6.おまけ


5合目他で売っている「金剛杖」
木製の八角形の杖で、長いものや日の丸付きがある。
僕はポールがあるから買わなかったけど、なんと、金剛杖、途中の山小屋で焼印を押して貰える(200円くらい)!
スタンプラリーみたいで、楽しそう。



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