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忘備録(115)『アリラン物語』第10話

忘備録(114)『アリラン物語』第9話 からの続きです。

一騎打ち


美人でや若い台湾人、そして僕がこの店に投入した美人で若い日本人。彼女たちの一騎打。お客さんの取り合いで絶対、ケンカになる。女同士でも暴力をふるうので必ず警察沙汰になる。

ご参考記事(【私の仕事】 忘備録(5)中国メンズエステ「傷害事件発生」


予想通りケンカは発生。普通でいけば、日本人よりケンカ慣れしている台湾人の勝ちかもしれない。
ところが予想を反して美人で若い日本の女の子の勝利。

このようなパターンは他の店に女性スタッフを投入したときもよくあった。
負けた方は自尊心が傷付けられたので本国へ帰国する。
でも、勝った方は安心してはいけない。
負けた台湾人のその女性は、顔の一部を整形手術するために韓国に渡ったとこの店のママに聞いた。綺麗になってまた日本に帰ってくるだろう。
今度の勝負はどうなるやら。。

さて、整形手術は決して珍しいことではなく、彼女たちにとってこの業界では普通のこと。スーパーで牛乳を買うような日常的なこと。顔のパーツをすべて整形して別人になった中国人の女性を知っている。詳しくは下記の記事。

【私の仕事】 忘備録(4)「顔を全部変える!」レイちゃんの『大整形手術』


勝利した日本人の女の子との会話


「とうとう勝負したみたいだね。台湾のあの子、整形手術で今、韓国へ行ったらしいよ。そうママが言ってたよ。」

「うん、やったよ、前から腹立っててん。あの子、お客さんの順番守らへんから。」
「そうか。。。中国人ならわかるけど、台湾のあの子は真面目い守ると思ったけどなぁ。。」
「あの女、台湾人じゃないよ。絶対、中国人。」
「せやろな。。俺もそう思う。でも、あの子でもこの店では売れっ子なんやで。辞めたから、ママさんも困ってるよ。」
「そんなん、関係ない。わたしがこの店を有名にしてみせるわ!わたしは日本橋の店で超売れっ子やったんやで!」
「確かにな。売れっ子やから、俺もママへ自信もって紹介したんやから。」
「大丈夫。まかして。」
「でもな、あの台湾の子、いなくなったら、残ってるのは、中国人の太いおばちゃんだけやで。お客さんは、皆、あんたを指名するに決まってるやん。」


「ええやん。」
「ええことないよ。いっぺんに数人のお客さん、来たらどうすんの?」
「ママが電話で他の店からスタッフを呼んでくるやんか。」
「あほか、あの子らは敵対する店の子やで。仕方ないからママは呼んでるだけやで。」
「そんなん、わかってるよ。」
「まあ、ええわ。ところでアカスリ、できるようになった?ここはアカスリ店やで。」
「当たり前やん。今度やってあげるわ。」
「うそ?ほんまに?」
「うん、ママがいいって言うたらね。」

僕が投入した若い日本人の女の子と若い台湾人の女の子は、一回はケンカするだろうけど、年齢も近いし、いずれは仲良くやっていくだろうと思っていた。でも考えが甘かった。

そして、残った中国人の太ったおばちゃんは、お客さんから指名されないだろうから、結局は、この店を辞めてしまうだろうなあ。。。。


ママとの会話


「ママ、ごめんね。なんか変な感じになったね。」
「日本人の若い女の子、紹介してくれて助かってるんやけど、台湾の子が辞めるとは思わんかったわ。」
「あの40才くらいの中国人のおばちゃんは、どうしてるの?」
「それがね、日本人の子と気が合うみたいで仲良くやってるのよ。」
「え!ほんまかいな!年が離れてるから親子みたいな関係になるんかな?」
「難波とか梅田とか一緒に買い物に行ったりしてるよ。」


「ふ~ん。でも、お客さんからの指名は、日本人の女の子の方ばかりになってしまうから、店としては困ってるんとちゃう?」
「あんた、何言うてんの。あの中国人のおばちゃん、人気あんねんで。」
「ほんまかいな。」
「この店は、若い男のお客さんばかりと違うんや。70歳以上の常連さんもいてるんやで。あのおばちゃん、指名多いんやで。それに70歳くらいのおじいちゃんはお金持ってるから大切なお客さんや。」


「なるほど、だから、若い日本人の子と中国人のおばちゃんは、お客さんの取り合いにならへんのか。。。」
「そうや、20代のサラリーマンは、ほとんど、若いに日本人の女の子が目当てや。でも、おじいちゃんたちは、必ずあの中国人のおはちゃんを指名る。」
「ふ~ん。よかったやん。じゃ、俺にもう用事ないね。帰っていいかな。」
「ちょっと、待って。お腹すいてるやろ。餃子作るから食べて。」


「ありがと。あのさ、あの日本人の子、アカスリできるようになったって聞いたんやけど。。。」
「うん、流石、若い子や。覚えが早い。わたしがこの前、教えた。上手やで。」
「じゃ、俺、やってもらおうかなあ。。」


「やってもらったらいいよ。わたしがお金払っておくから。」
「いいよ、自分が払うよ。ママさんにおごってもらったら、後でどんなこと頼まれるかわからんから。」

そして、ママにお金払ってアカスリをその子にやってもらうことにした。久しぶりなんで、恥ずかしいくらい垢がでるかもしれない。

さて、その子にアカスリをやってもらった結果は、、

忘備録(116)『アリラン物語』第11話|kazu10000|noteへつづく。。。