見出し画像

【メルプのリアル】第7話:LINEチャットボットベースの予約問診サービスを作ってしまう。

この連載記事では、当時ビジネスを全く知らなかった私(かず)が、初めて医療業界のSaaS「メルプWEB問診」を立ち上げて、約3年後に約200医療機関にサービスを導入した0→1終了のタイミングで2020年に株式会社JMDCに売却するまでの話です。当時、何を考えていたのか、失敗したこと、うまくいったことを振り返っていきます。圧倒的にリアルで生々しい、メルプのリアルを、共に見ていきましょう。

前話までのあらすじ
主人公、かずは、医学部6年生の時に医療系のアプリ開発コンテストに参加し、そこで、後のメルプ共同創業者兼CTOとなる片岡と出会う。その時のお薬飲み忘れ防止IoTサービスは、3年を経てクローズしチームも解散することになり、また0から出発することに。そこに学生の時の同級生で眼科医をしている水上が加わり、3人の創業メンバーになり、サービスアイデアを出し合った結果、WEB問診サービスに決まる。VCから投資は断り、片岡にフルコミットしてもらう。

第6話はこちら>

プロダクトアウトの弊害

チャットボットの未来という本を読み、、、

さて、片岡もフルコミットしていただくことになり、これで開発スピードも上がることになったわけですが、肝心のサービスはというと、最初はLINEのチャットボットベースの医療機関の予約・オンライン問診サービスを作っていました。
これには、色々と理由があるのですが、3人でどのようなUI/UXのサービスを作ろうかと案出しした際に、水上が
「俺、今、『チャットボットの未来』という本読んでるんだけど、これ衝撃的だったわ。LINEのチャットボットを使ったサービス、今後絶対来ると思うから、メルプもLINEのチャットボットベースで開発しよう!」
https://amzn.to/43iS0P9
と興奮して話したことがきっかけで、自分も本を読むことに。
確かに、技術的にも新しくて面白そう!よし、ここは水上の案に乗っかってLINEベースで病院の予約問診サービスを立ち上げるか。と早合点して開発を進めてしまいました。
以前のお薬管理IoTサービスの時もそうですが、片岡含めチーム全体として開発力があるのは良いのですが、諸刃の剣で、技術ありきのプロダクトアウトで、ニーズ検証を十分にしないまま見切り発車で開発を進めてしまい、作り切った後にユーザーに当ててみて結局売れなかったとなることが、私の場合は多いです。
すでに、こうした見切り発車のプロダクトアウトの弊害を、お薬サービスで身をもって学び

「今度は絶対プロダクトアウトにならないようにしよう!仮にプロダクトアウトだとしても、しっかり事前にニーズ検証しよう!もう二度とあんな思いはしたくない。お金と時間をみすみすドブに捨てるのは懲り懲りだ」

と、その時、誓ったはずなのに、また技術の面白さに飛びついて、開発を始めてしまいました。学習力のなさよ。。

創業当時に開発していたLINEベースの予約問診サービス

当時作成していたパワポが、まだ残っていましたので添付します。

今振り返って思うと、

ここから先は

1,182字 / 7画像

プレミアムプラン

¥1,180 / 月
このメンバーシップの詳細

よろしければサポートお願いします!いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!