アイドルの生写真でサイン付き(アタリ)を引けなかった人はつぶやかないという事実
アイドルの推し活をしていてイベント、ライブの度に起きるいくつかの現象。
その中の1つに「今回は生写真のあたりが多いらしいから買い増さなきゃ」という購買心理の高まりだ。
いくつかのアイドルグループでは生写真(またはチェキ)をグッズとして販売している。目隠し商品としてどんなポーズの生写真が出るかわからない、といった収集心をくすぐる商品だ。そしてこの生写真にはアイドル本人の直筆サインやコメントがついているものが稀に含まれており、「当たり」といわれている。
オタクはかわいい推しの写真の収集とともにこの「当たり」を引くために生写真を大量に買うことになる。
いわゆる、生写真を「積む」という行為だ。
自分はそんなに積むことはしないが、いつも繰り返される「今回の生写真は当たりが多いんじゃないか?」という購買意欲をくすぐられる現象を目の当たりにする。これが仕事でも生かせそう&自分が陥らないようにする自戒のために書き留める。
その現象はライブ当日、開演数時間前から終演後までTwitterで発生する。
自分のTLが「生写真で当たり(サイン)引いた!」というツイートだらけになる。もしかしたらそのようなツイートばかりに目が行っているのかもしれないが、明らかに大量に当たりが出ているように感じる。
その結果、
「もしかして、今回サイン多めに入ってる??」
という期待が高まる。さらに「今回は当たり多そうです!!!」「(推しの名前)ちゃん、今回は忙しい中たくさんサイン書いてくれてありがとう!」とかいう主観に満ちたコメントが連投されたりすると
「今回はサインが多い!」は推し界隈へ早く広くいきわたり、
「今回はサインが多めに出るらしい」
として事実らしきものとして強化されてしまう。
その効果は当日のイベントの物販が開始されて数時間持続してゆく。
ちょっと会場にゆっくり行こうか、と余裕を持って動いていたオタクはちょっとソワソワして予定を早めて物販へむかう。
既に物販を済ませた人は当たり(サイン)を引けなかったのは「もう一回買えば当たるかも?」と再度物販へむかう。
そして見事にサインを引き当てる。。。ということはあまり起きない。
「でも推しの写真がたくさん増えてうれしい!」という自分の気持ちを整理しつつもあえてつぶやくことはない。
なぜ自分「だけ」あたらないのか????
「そっか、当たった人だけがつぶやくんだ!」
そうだ。
「はずれた!!(推しの名前)ちゃんなんで!!(´;ω;`)」
とはつぶやかないのだ。
まず購買時は「当たるわけないよね。」という低い期待値で購買されている生写真だからこそ、当たった時だけつぶやかれる。この事実に気づくのは狂乱の後。
でも数か月後のイベントでは同じことが繰り返される。
なぜか「前回より当たりのツイートおおくない?」といったやり取りが繰り返される不思議、、、
「当たりが多く入っていてほしい」という願望があまりに強いがゆえに起きてしまう錯覚。
「物事は多面的に、俯瞰してみないとなぁ」と気づかされる一方で「そんなノリに乗っかって楽しめて、当たったらさらにラッキーじゃん」という楽観的な気持ちも理解できる現象だ。