ちょっぴり怖い話(コンビニで走り回る)

前の職場の同僚から聞いた話です。
彼は一人暮らしで、よくコンビニを利用していたといいます。

ある夜、夜更かしをしていたときに空腹を感じ、いつものように近所のコンビニまで食料を買いに行きました。

深夜のコンビニにはお客さんは他にいませんでした。
手持ちぶさたの店員さんが、レジカウンターの中にいるだけでした。

食料となるお菓子やパンをいくつかカゴに入れて、レジに向かいました。

すると、通路を駆けてくる子供がいました。
小学校一年生くらいの男の子でしょうか。
それほど広くない通路を、全速力でこちらに向かって走ってきます。

ぶつかると思い、身体を避けて子供が通るスペースを開けました。
子供はすぐ横をすれすれで走り抜けていきます。
危ないなと思い、身体の向きを変えて子供の姿を目で追いましたが、途中で消えてしまいました。

えっ、そういうこと??

気を取り直してレジに向かいます。

レジのスタッフから「視える人なんですね」と言われたそうです。

そのスタッフはそのコンビニのオーナーだそうです。
数年前に亡くなられたオーナーのお子さんが、ときどき店内を走り回ることがあるそうです。

嬉しいような、哀しいような、複雑な気持ちだとお聞きしました。

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