ちょっぴり怖い話(駅のホームにいる人)
これは、一緒に仕事をしたことのある男性から聞いた話です。
彼は、体調にもよるらしいのですが、ときどき見えてしまうそうです。
それはある夏の日に、駅のホームで地下鉄を待っているときに、見えてしまいました。
その駅は、普通電車と快速電車が同じホームを共用していました。
彼はホームで電車の到着を待っていました。
快速電車の通過を知らせるアナウンスがありました。
ホームには転落防止のゲートがあるので、彼は安心して立っていました。
すると後方から、「うわーーーー」という男性の叫び声が聞こえました。
スーツを着たサラリーマン風の男性が、彼に向かって、ホームの端に向かって走ってきました。
ぶつかられる。
そう思い、彼はとっさにその男性を避けました。
すると男性は、彼の横を通り過ぎてホームに向かっていきます。
ゲートにぶつかる。
そう思った瞬間に、男性はゲートを通り抜けて行きました。
その直後に快速電車が通過して行きます。
快速電車が通過したあとには、何事もなかったかのような風景がひろがっていたそうです。