ちょっぴり怖い話(2階から聞こえる足音)
行きつけの飲食店のスタッフさんから聞いた話です。
スタッフさんの弟さんが、お子さんが産まれるタイミングで家を買いました。
都心から離れた郊外ですが、新築の一戸建てです。
小さいけれども庭があり、子供が歩けるようになったら遊ぶスペースにもなります。
とても気に入って購入したそうです。
引っ越してから半年が過ぎた頃、1階の居間で過ごしていると、2階から音が聞こえるようになりました。
最初はネズミか何かがいるのかなと思いましたが、よく聞いてみると、人が歩いている足音に聞こえました。
誰かが忍び込んでいるのかと思い、2階に様子を見に行くのですが誰もいません。
誰かがいた形跡もありませんでした。
その足音は、夜になると聞こえてきます。
奥さんが怖がってしまうので、しばらくの間、子供を連れて実家に帰ってもらうことにしました。
奥さんがいなくなった夜、なぜか2階から足音は聞こえませんでした。
毎日のように足音が聞こえていたのに、どうしたのでしょう。
すると、夜になってスマホに、奥さんからの着信がありました。
「実家の2階から足音が聞こえるの」
もしかしたら、奥さんと子供について、足音が実家に移動してしまったのかもしれません。
実家で何かあったらまずいと思い、すぐに奥さんに戻ってくるように言いました。
奥さんが帰宅してから、実家に電話して確認したのですが、実家の2階から足音が聞こえることはなかったそうです。
いつの頃からか足音はしなくなり、今も弟さんは、家族とその家で暮らしているそうです。
足音の主はどこに行ってしまったのでしょうか?